大村椿の森学園 施設訪問 | Be Smile Project Blog ―子ども達の未来を笑顔にするボランティア活動―

大村椿の森学園 施設訪問

※今回ご参加頂いたサポーターの皆様

藤原カムイ先生 『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章~紋章を継ぐ者達へ』ほか
克・亜樹先生 『ふたりエッチ』ほか
新條まゆ先生 『快感フレーズ』ほか
本そういち先生 『永遠のゼロ』ほか
葉月京先生 『恋愛ジャンキー』ほか(突き指パンダ ヴォーカル)
宇和川恵美様 『シルシルミシル』ほか(突き指パンダ ヴォーカル)


2011年10月29日~30日に、ビースマイルプロジェクトでは
再び長崎県の情短施設「大村椿の森学園」を訪れました。
今回で7回目となる椿の森学園への訪問!
すっかり顔なじみとなった子ども達もたくさんいて、
私達スタッフも子ども達に会うのを心待ちにしていました。

いつもの交流会に加え、私達は今回、新たな試みを二つ用意しました。

ひとつは、スマイルサポーターである漫画家・葉月京先生と
声優・宇和川恵美さん率いる「突き指パンダ」によるライブ演奏です。
10月30日は、椿の森学園に隣接するカメリア共立病院にて、
年一回開催されるお祭り「カメリア祭」の開催日でした。
このカメリア祭のステージで、突き指パンダのライブ演奏を学園の子ども達、
または来場した一般のお客様に楽しんで頂きたい、と考えました。
しかし主役はあくまで学園の子ども達。カメリア祭の終了後には、
子ども達のみを観客に招いた特別ライブを計画しました。

そしてもうひとつは「東日本大震災・被災者の方々へお送りする表札作り」です。

先の大震災より半年が過ぎましたが、現在もまだ多くの方々が仮設住宅で暮らされています。
こうした被災者の皆様にむけて、瓦礫の木材を再利用して美しく加工した「表札」作りを
されている方がいると聞き、私達は詳しくお話を伺うことにしました。
ご自身も被災者である女川町在住の美術教師である梶原千恵さんは、
質素な仮説住宅に住む被災者の皆様に、少しでも楽しく明るい気持ち
になってもらえたら・・・との想いから、この活動を始められたそうです。
美しく彩られた表札の裏面には、製作を手がけた学生の皆さん一人ひとりから
被災者の方々にあてた“応援メッセージ”が刻まれていました。
これを拝見した私達は、是非、施設の子ども達と一緒に表札を作ってみたい!と思いました。
その旨、梶原さんにお伝えしたところ、その場ですぐご快諾を頂き、今回の試みが実現したのです。


10月29日
14:00 大村椿の森学園到着
「あー、来たー!!」
ビースマイル一行を乗せた車が学園に到着するなり目に入った光景は、
あいにくの小雨まじりのなか、それでも今や遅しと待ち構えている子ども達!
車を降りた私達の周りに、あっという間に子ども達の輪ができました。

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食堂に集まり、各先生と突き指パンダメンバーの紹介が始まります。
それを聞きながら、早く交流会を始めて欲しいとばかりに
そわそわしている子どもが目立ちます。しかし・・・
「交流会は3時半からです。みんな自分の部屋で待っていてください。」
と職員さん。
実は藤原先生・克先生・新條先生とも、情短施設へは初訪問。
情短施設についての説明会と施設見学の時間を、
職員さんより設けて頂いていたのです。
みんな、あとちょっと待っててね!

15:30 交流会スタート!
施設見学から食堂に戻ってきたビースマイル一行。
そこでは既に子ども達が待ち構えていました。
みんなでおやつを食べながら、交流会スタート!
「これ描ける?」
「かわいい女の子描いて・・・。」
「何でもいいから描いて!!」
相変わらず子ども達のリクエストはなんでもアリ、です。
しかし漫画家の先生達も、ペンを握れば表情は真剣そのもの。
子ども達のリクエスト(無茶ぶり?)にも難なく応えていきます。

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ここまではいつもの交流会。ここで本先生が子ども達に向かって
「よし、みんなで表札を作ろう!」
その号令とともに、みんなで隣の工作室へ。
いよいよ被災者の皆様にお送りする表札作りです。
みんな上手にできるかな?

16:00 みんなで表札作り!
被災地から届けられた、たくさんの木材。
この木材に、鉛筆で各先生が被災者の方の名前を下書きしていきます。
「じゃあ、これに色を塗ってみようか?」
「君はこれに、好きな模様を描いてごらん。」
先生が次々に木材を子ども達に渡していきます。

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最初は勝手が分からなかった子ども達も、
先生達が絵の具で次々に色をおとしていく様子をみて、
次第に色塗りに集中していきます!
「俺も絵の具で塗りたい!」
絵の具を塗る筆が足りなくなるくらい、みんな積極的に表札を作っていきます。

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時にはマジックで凄いテクニックを見せる先生も!
「わーっ、すごいキレイ!」
子ども達だけでなく、私達ビースマイルスタッフからも感嘆の声が。

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色を塗り終えた子どもの中には、表札の裏面にメッセージを書いている子もいます。
「がんばって!」
子ども達が被災地のことを真剣に想像して出てきたメッセージが、
それぞれの言葉で刻まれました。

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気づけば漫画家も子ども達もスタッフも、そして職員さんまでもが
夢中になって表札作りをしていました。
終わりの時間が近づいてきたため、やむを得ず表札作りは終了。
それでも1時間と少しの間で、30枚を超える表札が完成しました。

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子ども達それぞれの想いがのったカラフルな表札、
きっと、受け取った方々にも楽しんでもらえると思います。
みんなありがとう!


10月30日
10:00 カメリア祭スタート!
大村共立病院の会場に、ビースマイル一行と学園の子ども達が集まります。
一般のお客様も次々と来場しています。しかし・・・
天気は昨日にもまして激しく降り続く無情の雨・・・長崎は今日も雨だった~(涙)

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用意していたステージも使用できず、場所は屋根のあるスペースのみに縮小。
カメリア祭が無事に進行するのか、心配するビースマイルスタッフでしたが・・・

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!!
急遽用意された病院エントランス屋根下のステージで、
ふんどしを締めた男性達が踊り始めました!
大人気アイドルの曲にのって、センターには精神科医・宮田先生の姿が!
これには来場のお客様、子ども達も大笑い!
私達の心配をよそに、一気に明るいムードでカメリア祭が始まりました。
ところせましと、焼き鳥・焼きソバ・パンにアイス、いろいろなお店が並びます。
やっぱりお祭り、普段とは違う雰囲気に、子ども達もどこかウキウキしています。

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11:45 急設のサイン会
せっかく私達ビースマイルもお祭りに参加させて頂いているので、
突き指パンダのライブの他にも、是非カメリア祭を盛り上げるのに協力したいと
打診したところ、急設のサイン会を設置して頂きました!

ステージの机に並ぶ藤原先生、克先生、新條先生、本先生。
開始5分もすると、あっという間に行列ができました。
各先生方、リクエストに応え次々と似顔絵やキャラクターの絵を描いていきます。

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「漫画家なんて、あたし初めて見たよ!」
並んだ人からは、こんな声も。

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絵を描いてもらって、大人も子どもも満面の笑み!

13:20 突き指パンダ、ライブ!
いよいよ突き指パンダのライブです。

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ステージに並ぶ葉月先生と宇和川さん。
一曲目の前奏が流れ、ライブスタートです!

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曲終了後、葉月先生と宇和川さんのMCが。
そしてテレビ番組でおなじみのナレーションの声を宇和川さんがだすと、お客様からは

「あっ、知ってる!!」
と、そのままお客様のハートをがっちり掴み、ライブは2曲目、3曲目へ。
学園の子ども達も聞き入ってくれていました。

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カメリア祭は時間の都合上3曲でしたが、子ども達にはこの後「特別 ライブ」が待っています。

14:30 まさかの・・・
ここでちょっとしたサプライズが起こりました。
カメリア祭の抽選会、なんと藤原カムイ先生に2等の「折りたたみ自転車」が当たったのです!

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ステージに出て、挨拶をする藤原先生。

この自転車は、藤原先生より「子ども達に思い切り使ってもらいたい」とのことで、
椿の森学園に寄贈をして頂きました。
藤原先生、ありがとうございました!

15:30 交流会、再び
カメリア祭が終わって学園に戻った子ども達、「特別ライブ」までの時間、
再び先生達との交流会へ。
一枚でも多く描いてもらおうと、各先生のまわりに子ども達が集まります。
中には「もう高校3年生で、みんなに会えないかもしれないから・・・」
という子もいました。
時間ギリギリまで、リクエストに応えてペンを走らせます。

16:00 突き指パンダ、特別ライブ!
そして本日のメインイベント、突き指パンダによる「特別ライブ」の
時間がやってきました。
学園の食堂に特別ステージを設置し、観客は学園の子ども達。
子ども達の手元には、「みんなも歌えるように」と歌詞が配られています。
1曲目「Be Smile」で、ライブスタートです!

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2曲目ではスクリーンにききょうの花畑が映し出され、
宇和川さんによる『きつねの窓』朗読が始まります。

ききょうの花色に染まった指で窓をつくり、
そこから亡くなったお母さんの姿をみる子ぎつね。

「皆さんは『きつねの窓』で、誰に会いたいですか?」
宇和川さんがそう言うと、観客の中の小さな女の子が思わず声をだします。
「お母さん!」

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3~5曲目は、「アニソンコーナー」!
子ども達、私達にもおなじみの曲ばかりで
みんなで大合唱!

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6曲目では学園の女の子二人がステージに上がって、
葉月先生、宇和川さんと一緒にダンスを披露!

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7曲目ではちょっとしたショートドラマも。
宇和川さんと台本を読みあう学園の女の子。
その演技に会場からは大きな拍手!

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そしてライブは終了・・・かと思いきや、子ども達からは
「アンコール!」の大合唱が!
さらに1曲を演奏して、盛大な拍手の中、特別ライブが終了しました。


すべてのプログラムを終えて、子ども達とのお別れの時間が来ました。
子ども達同士が手をつないでアーチを作って並び、
それをくぐって私達は学園を出ます。
「またねー!!」
「また絶対来てよ!!」
口々に子ども達が叫び、総出で私達を見送ってくれています。
車に乗った先生方、私達スタッフも子ども達の姿が見えなくなるまで
手を振りました。

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別れ際、最後まで子ども達は笑顔で見送ってくれました。
私達は少しでも子ども達を笑顔にできたら、楽しい時間を一緒に過ごせたらと
思って交流会に臨みますが、いつも最後は子ども達のこの「笑顔」に、
逆に元気を貰っているように思います。

今回みんなで一緒に楽しんだ時間、
それが少しでも、この笑顔の子ども達の心に残ってくれたなら・・・
と思わずにはいられません。

今回の交流会にご尽力頂きました椿の森学園職員の皆様、
ご自身が大変な状況にありながらご協力頂きました女川町の梶原様、
そしてご参加くださいましたサポーターの先生方、突き指パンダの皆様、
本当にありがとうございました!

Be smile project運営スタッフ 中田・福原