ずーっとずーっとずーっとずーっとずーっと、、私は父の命の声を聞いていた。
ああ、子供を連れて行ったとき話せたのが、さいごかなあ。
今、話せたらいいのになあ。

父はあのときあのときも、ずっと病気と戦うつもりだったから、遺言的なことも聞かなかったなあ。
私が毎回見舞いのたびに 「またくるから、待ってて 待っててよ~」
ていうと、
毎回父は、 「頼むよー」っておちゃらけてくれた。
もうその声は聞けない。
ものすごいいびきのような呼吸なので、神経質な自分は、寝られないのです。
数時間ほぼ、寝ないで、ずっと父の大きな呼吸を聞いていた。
看護司長さんは、これを「安定している」といった。
安定した呼吸の続く場合、今日でなくて、明日、あさってがヤマになるかもしれないという。
人間てわからなものだからね。