この二、三日
春が来たかのやうないいお天気と心地よい気温が続いとります。
青い空に太陽って、
なんか生き返るよね。
 
しばらくこんな陽気が続くみたいでござんすが
あんまりこのまま春になってもらっても困るのは農家
しっかり寒い冬が続いて、春の到来がない事には
農作物の成長にも色々と関わって来ますんで
 
まあ
心配せんでも3月と4月にはガッツリと寒の戻りがある事ですやろ。
 
 
 
 
ブロカントに行ったら、この陽気にふさわしい春を告げる花が飾られとったわ
ミモザといえば南仏の春を告げる代名詞の一つやね
その花粉症被害も甚だしいものがあるらしいけど、こっちは絶賛ハシバミ被害中
 
毎年のやうにブログで書いとりますが
仏国の春を告げる花は、やっぱり黄色やと思うんです。
ミモザ、水仙、レンギョウ、タンポポ
そして桃やアーモンドや桜などのバラ科の花が咲き乱れると春爛漫
そこに真打の黄色、菜の花が一面を埋め尽くして緑と黄色のコントラストこそが
ワタクシの周りの大自然の春到来なんだな。
 
さて
前置きが長くなりすぎましたけれども
 
クロネコ殿のその後、の続き
 
 
 
 
 
 
遠征から戻って来て、早速セラーに行ってみると
クロネコ殿は不在(夜は若者がアペリチフに出ていく様に彼もふらりと外出する)
ご飯を置いて、翌朝また覗きに行ったんですけど
帰って来た形跡がないまま。
 
これは今までになかったパターンなので
ちょっと嫌な予感でござるよ。
留守中はご近所の猫と会話する猫好きマダムが通ってくれて、
うちの箱入り息子たちとクロネコ殿にもご飯を与えてくれていたんですけど、彼女いわく、心配なくみんな大丈夫よ〜♪
やったけど
やっぱり、スキンシップが大好きなクロネコ殿は
一日一回の短時間の訪問くらいでは寂しなったんちゃうかな
もしかしたら
ワタクシに捨てられた? と思ったのかも知れない。
 
地下セラーに住み着いたのは、そこにワタクシと言う人間が絶え間なく覗きに通いスキンシップしていたからなのかも知れない、とか
ご飯と寝床くらいなら他にも適当な場所があったから、とか
実は天然放置系の飼い主がいたから、寂しくなって帰った、など
まあ、妄想が広がるったらあらしません。
 
 
 
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実は、遠征前にこんな一コマが見られたのでござるよ。

箱入り息子達を羨ましそうに見つめる外猫のクロネコ殿

入って来たそうな感じがひしひしと出ていましたよ。

(遠征前にねじ込んでもらってでも早く病院の予約をするべきやったな、と大反省)

 

4日ほど留守だったのはちょいと致命的やったのかも知れません。

ワタクシはと言えば、

この間はずーっと検査における二通りの結果について考えまくり

いろんなシュミレーションを重ねつつ気にかけておりましたのよ。

里親探しも含めて、クロネコ殿にとって最良の状況をどう作るか、を。

まあ、どう考えあぐねようが最終的にはなる様にしかならぬ、のですけどね。

 

 

いよいよ明日に肝心の手術と検査とワクチンという日が迫っているのに

丸一日も待てど暮らせど帰って来ず。

夜遊びに出ていても、朝ごはんには絶対にワタクシを待っておったんですよ。

セラー暮らしの前には、朝晩必ず二回やって来ましたし

 

 

これまた余計な心配するやんねえ

事故にあってないやろうか、とか、河岸(カシ)を変えたのか、とか

もうすっかりお見限りになられたのやろうかしら、とかね

堂々巡りの重症やねえ。

生きてたら、まあ取りあえずはそれが最良なんですけど

これが人間の男やったらもう帰ってこんでよろしい。

の一言で終われるねんけど、お猫殿はそうは行かぬ。

 

 

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そんな時に

いつものやうにヒョコッとご飯をねだりにやって来た

この辺り一帯のボス的力士級おノラ殿(その名は把瑠都、雰囲気的には白鵬でもええねんけど、発音に難ありで却下と相成った)

彼に、ダメ元で問うてみたんですよ

だって、ほら

ここら一帯は、魔女伝説がある地域ですやんか。

その名残かどうか知らんけどこの一帯でウロウロしているお猫たちは魔女と通じていたお猫の子孫かと思うほど人間の言葉を完璧なまでに理解するので。

 

「実はあの小さいクロネコ殿やねんけど、帰って来えへんの。

もしも会ったら、すごく心配してるから帰ってくる様に言うてくれへん?」

不思議な事に、その直後に彼はみゃおと返事して

しばらくワタクシの近くに香箱座りをして目を閉じてたんですよ。

「クロネコ殿はうちに引き取るねんけど、あんたもこれからもいつも通りご飯食べに来てええからね。」

そう伝えると、彼はひょっこり立ち上がってどこかの方向へ向かって歩き出したんですよ。

 

結局、翌日に控えた病院の予約時間までに帰ってくるかどうか微妙な状況下で
ひたすら待つしかなく
半ば諦め気味に夕方テラスを見てみたら
なんと、クロネコ殿が帰って来たんですよ。
いつもなら、アペリチフに出かける時間帯なのでこの時間に家の周りにいる事自体がないのですけれども。
それで、急いで彼にご飯を与えて再会を喜びつつ
(晩御飯は翌日の手術を控えて20時以降は絶食と言われておったので)
これで明日の朝一の予約は大丈夫かな、とちょっとだけ安堵したのでござるな
 
たまたまだったのか、把瑠都くんのお陰なのかわかりませんけど
一宿一飯の恩義を感じて義理堅く動いてくれたのだと解釈しておきたいと思います。
把瑠都くんには、ご飯増量でお礼をしたのは言うまでもないでござんす。
 
そして、一旦安心して夜を過ごした翌朝
9時半のランデブーに備えてクロネコ殿を迎えにセラーに降りたところ
又しても、彼の姿がありませんでしたの
彼は夕方から夜中に出かけることがあっても、今までなら絶対に帰って来ていたので
これは、彼が河岸を変えた可能性を強く感じさせた訳ざます。
 
恐らく
彼はこんな風に、ある日置き去りにされて誰かに捨てられたのではないかと
頭にそんなことが過ぎったんだな。
それで、セラーから出て行ってしまったのではないかと
ワタクシと再会したとしても
彼が望む触れ合いが感じられる関係になれないと思って出て行ったのかも知れません
 
とにかく
あと1時間後の病院の予約は、キャンセルだな
と絶望的になったわけで
 
車を出してくれる友人がやって来て事情を説明して
また出直しやね、と言うことになったざます。
彼女は猫は鼻が利くから、病院行きを察知して帰って来ないのではないかと
そう思ったようですけどね
ワタクシはそう思いませんでした。
むしろ孤独が耐えられなくて出て行ったのだと想像したざますよ
 
 
ガッカリと後悔の反面
これは彼の意思表示かも知れないので、保護に対してあまり躍起になってもあかんのかなとも
良かれと思っても
それはこっちの都合なわけで、相手がお猫とはいえ支配的にはなりとうないし
とりあえず振り出しに戻して彼が戻ってくるのかお見限りなのか見極めよう思いましたざんす。
 
 
さて、クロネコ殿はどこへ行ってしまったのやら。
 
 
 
これまた
無駄に引っ張って申し訳ないんですけど続きやんす