今月 読んだのは…
「 刑事 + VR 」本格ミステリー
「 龍の墓 」 貫井徳郎
特殊設定・青春( 本格 )ミステリー
「 教室が、ひとりになるまで 」 浅倉秋成
「 最初の一行は 一緒 」アンソロジー 第2弾。
「 嘘をついたのは、初めてだった 」 編:講談社
の3冊。
今回も “軽め” なのは、月末から 分厚い『 鵼の碑 』を読んでるから。
まずは「 ミステリー 」2冊。
「 龍の墓 」 貫井徳郎
本格ミステリー。
町田市の人気のない空き地で「 ドラム缶で焼かれた 死体 」が
通報によって発見される。
町田署の刑事、保田真萩( やすだ まはぎ )は 捜査一課の 南条と コンビを組んで捜査にあたる。
そんな中、荒川区で「 女性殺害 事件 」が発生、ネット上では 先の「 焼死体 」と合わせて、
人気VRゲーム『 ドラゴンズ・グレイブ 』の “見立て” では…
との ウワサが流れはじめる…。
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人間不信で 警察を辞めた 瀧川( たきがわ )は、VRゴーグルを使った オープンワールドRPG『 ドラゴンズ・グレイブ 』に、キャラクター・“アリエス” として プレイ、没頭していた。
そのゲーム内、「サブクエスト」に積極的な アリエス( 瀧川 )は、ある屋敷で「 殺人事件 」の クエストに遭遇。
その殺人は「 炎塵( えんじん )魔法 」によるものと 思われたが、屋敷には 習得が難しい「 魔法 」を使える者はいないようで
解決は難航の様相。
そんな瀧川に 同期だった 真萩から「 “見立て” のウワサ 」への意見を求める 連絡が。
『 ドラグレ 』内の「 殺人事件 」を進める事で 警察に協力できそうだと 意気込む 瀧川だったが……。
久しぶりの ぬっくん。
本作は ぬっくん お得意の「 刑事モノ 」に「 VRゲーム 」が プラスされた内容。
VRゲーム『 ドラゴンズ・グレイブ 』の方は「 ファンタジー世界での 殺人事件 」という事で 半分「 特殊設定 」と言えるかもしれませんね。
舞台は「 VRゴーグル 」が ネット & 連絡手段として 一般化
した( スマホもあるが 少数派 )「 近未来 」となっており、
最初に「 ドラム缶で 死体を焼く 」犯人の描写がありますが、
その後は「 真萩の 捜査パート 」と「 瀧川の ゲーム・パート 」が 交互に描かれる構成となってます。
ちなみに「 瀧川パート 」では「 滝川の退職 」の エピソードがあって それが ある種のテーマにも なってます。
ミステリーとしては「 現実 」の方は 刑事らしい 地道な捜査で 少々地味ですが、
『 ドラグレ 』の方は「 屋敷モノ 」、さらに「 足跡の問題 」や「 魔法の問題 」など ミステリーらしい ケレン味があります。
「 謎 」としては『 ドラグレ 』の方が 多くあるんですが、
それよりも 現実の「 見立ての理由 」が 一番 興味を そそられるんですよね。
ただ、総ページ「 300ページ弱 」という事で 全体としては “ガツンと来る” 感じではなく、
いろいろと 著者作品が 頭に浮かんでいた事もあって、少し拍子抜けの感は ありました。
それでも「 手掛かり 」は しっかりあって「 本格度 」は 高めで、納得感もありましたけどね。
まあ、私は「 見立て 」はもとより『 ドラグレ 』の方も ダメでしたが…。
という事で、ページ数は 多くないため 軽く「 ミステリー 」が読みたいときに 丁度イイ作品かも しれません。
「 教室が、ひとりになるまで 」 浅倉秋成
特殊設定・青春ミステリー。
北楓高校。
合同レクリエーションをするほど 仲のいい 2年のA組とB組…であったが、両組合わせて 3人の自殺者が出ていた。
A組・垣内友弘(かきうち ともひろ)は 同じクラスで ショックを受けて 不登校の幼馴染、美月( みつき )を訪ね、
彼女から「 三人とも 自殺じゃない あいつに 殺されたの 」と
打ち明けられる。
美月の言葉を 信じていなかった そんな 友弘の元に 身元不明の卒業生から 手紙が届く。
その内容は、学校に 代々受け継がれる「 4つの能力 」がある事、その能力のひとつの「 受取人 」として 友弘が選ばれた事、
「 能力 」には「 発動条件 」があり「 能力と 条件が 言い当てられると 能力が失効する 」というものだった。
これも 信じていなかった 友弘だったが ひょんなことで「能力」が発動、信じざるを得なくなってしまう。
三件の自殺は「 受取人 」が起こしていると 気付いた 友弘は
美月の願い、次の “自殺” 候補の こずえを 守るため 犯人捜しを始めるが……。
映画化もされる『 六人の嘘つきな大学生 』の方は イマイチ興味が 湧かないんですが、
本作の方は「 特殊設定 」という事で 気になっていて 結構 前に 古本で購入してました。
内容は 上記のように「 学校要素 」に「 特殊能力 」が合わさった「 青春ミステリー 」です。
「 “自殺させる”? 能力 」と、その「 発動条件 」を探るというところに チョット『 デスノート 』を感じましたね。
「 ミステリー 」としては、主人公自身も「 能力 」を持っていますが その使用頻度は 思ったよりも 少なめで、
「 現場 」を訪れたり「 聞き込み 」をしたりと 以外にも 真っ当な捜査。
しかも 結構あっさり犯人( 能力者 )が特定される展開に。
しかし「 帯 」にも書いていた通り ここからが本番、命の危険もあったりで 盛り上がります。
「 伏線 」の入れ方も さりげなく「 本格 」としても なかなかの出来で、
「 自殺?能力 」は 意外と…と思ったのの、そこも しっかり拾っていて 感心しましたよ。
著者が「 伏線の狙撃手 」とも 評されている事にも納得でしたね。
「 青春ドラマ 」の方は “刺さる人には 刺さる” 感じかな。
個人的には どちらかと言えば “メンドクセー” 側なので※
チョット同情した感じです。
( ※ 読むだけで 少々 ウンザリ気味になってきた… )
という事で「 若者向け 」の作品だとは 思いますが「 本格 」
「 ドラマ 」両面で 面白く読めましたね。