「 ドラマ系 」映画の感想とか いろいろ。
覚えている範囲なんで 最近観た作品が多めです。
最初に『 落下の解剖学 』(23年)の ジュスティーヌ・トリエ 監督の3作品から。
『 ソルフェリーの戦い 』(13年)。
2012年の「 フランス大統領 選挙 」が佳境に入ったころ。
幼い2人の娘を抱えた 女性レポーターが 取材に向かうため準備をしていると、元夫から「 今から 子供たちに会いに行く 」旨の連絡が来て……。
みたいな 人間ドラマ。
選挙においての「国の行く末」、「 対立する2人の候補 」と、
元夫婦の「 子供たち 」、「 元夫妻の対立 」が それぞれリンクする形( 国 = 子供 )になっています…たぶん。
あと、実際に 双方の候補者の支持者で ごった返す「 ソルフィリーニ 通り 」を映した ドキュメンタリーな場面もありました。
元夫が「 ガサツ 」な性格と 少々 ステレオタイプな設定なんですが( この捉え方 自体も ステレオタイプだったり )、
元妻も やたら感情的だったり、人がひしめく 危険な取材現場に 娘たちを 連れて行くなど 冷静さを欠く人物だったりと “偏り”は 少なめな印象。
元夫から「 子供たちに 会わせてくれ 」と さんざん言われて
家に入れてしまう「 どっちつかず 」な立ち位置の 男性シッターの存在が よかったですね。
ギスギスする「 言い争い 」や「 意見をぶつける 」場面が多いけど、ラストは「 議論好き 」なフランス人らしい 終え方で
後味自体は 悪くなかったです。
でも「 話し合いの重要性を説く 」(?)みたな イイ作品では あったけど、「 面白い 」というような 作品ではナイのかな。
『 ヴィクトリア 』(16年)。
女性弁護士・ヴィクトリアは「 恋人へのセクハラ 」で訴えられた 旧友の男性の弁護を引き受けることに。
その一方で ヴィクトリア自身も 元夫から「 ネット小説 」で
いわれのない事を書かれていて……。
こちらは「 裁判 」要素もあって 面白かったです。
「 どいつも こいつも… 」に 当のヴィクトリアも 含まれるのが トリエ監督らしかったですね。
個人的には 裁判の「 犬が 証言台に上がる 」展開で 数年前に知った「 犬の知識 」が 出ていたのが嬉しかったな。
あと『 或る殺人 』(59年)で 重要アイテムだった “パンティ” ( 下着 )が 本作でも 逆転の一手になっていて ニンマリ。
しかも ちゃんと「 伏線 」もあって ミステリー的な 快感もありましたね。
〔『 ヴィクトリア 』
後半の「 裁判 」場面での 証人( 証犬?)ダルメシアン 〕
上画像が例の「 証言 」場面。
昔観た番組で「 犬のシッポの振りで 感情がわかる 」みたいのをやっていて、それによると( というか ネットにも出てる )
「 右に振る 」だと「 安心 」、「 左に振る 」だと「 不安 」とのことで、それが この作品にも出て来るんですよ。
ちなみに その番組では「( 初対面の?)犬のなでかた 」も
やっていて、
それによると「 いきなり頭をなでにいく 」と 犬が不安がるので 「 始めは体 」からで、その後 徐々に 頭の方に移っていくのがいいみたいです。
『 愛欲のセラピー 』(19年)。
精神科医を辞め 作家活動に戻る事にした シビルだったが、
映画を撮影中の 女優・マルゴから請われて 彼女の診察は続ける
ことに。
マルゴは 恋人でもあり、共演もしている男性俳優が その作品の女性監督と 浮気している事に悩んでおり……。
俳優よりも 立場が上の「 監督 」が 男性ではなく 女性なのが
設定として 面白いと思ったし、
今までの作品同様に 主人公も 他の人たちと変わらないところは トリエ監督らしかったけど、
内容が「 ただただ 三角関係に 振り回される( 主人公 )」の話で 個人的には いまいち ノレず。
まあ「 他人の恋愛話 」って 大概は そんな感じに受け止めると思うので これは これで いいのかもしれません。
という事で 3作品の中では『 ヴィクトリア 』を ススメときます。
『 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 』(23年)。
第二次大戦中。
イタリアの潜水艦「 コマンダンテ・カッペリーニ 」が イギリスへと 弾薬を運んでいた 中立国・ベルギーの船を攻撃。
カッペリーニは その後 ベルギー船の遭難者を救助する……。
という「 実話モノ 」。
コマンダンテ艦長の「 戦いは怖くないが 人は助ける 」の言葉や
終盤の「 イギリス艦船の対応 」に グッときたな。
ベルギー人のために ベルギーの国民食 「 ポテトフライ 」を
作る場面も よかった。
というか ポテトフライって ベルギーの国民食だったのか…。
『 ホテル・ニューハンプシャー 』(84年)。
ある家族の 波瀾万丈、塞翁が馬(?)な 人間ドラマ。
ほっこり系かと思いきや エグい展開が多かったな。
ジョディ・フォスター への暴行に『 告発の行方 』(88年)じゃねえかと思ったら こちらの方が先だった…。
同じく「 家族モノ 」『 アイアンクロー 』(23年)は、
雑誌記事で 内容は ほぼ分かっていたし、プロレスへの興味も
薄いけど 面白く観れましたね。
父親から受けている「 プロレスの呪縛 」( = 精神的な アイアンクロー )を 兄弟たちが くらい続ける話(?)で、
本人たちは そのことに気づかず、または 気付いた時には 遅かったり、
父親や 母親に 相談しようとするも「 兄弟で 話合え 」と言われたりと、切ない内容でした。
キリスト教の家族という事で、宗教上の「 神の信仰 」と
家父長制としての「 父への妄信 」が 重なって見えましたね。
それと、ドラマ『 シェイムレス 俺たちに恥はない 』で 長男を
演じた ジェレミー・アレン・ホワイトが、
本作では「 筋肉ムキムキ 」で ちょっと オモシロかったです。
「 プロレス一家 」の話だけど プロレスに 興味が薄くても 面白く観れると思いますよ。
『 ナミビアの砂漠 』(24年)。
「 女性のDV 」が描かれているところが 良かったな。
ケンカ場面の「 カメラ・アングル 」や「 編集 」も チョット凝っていて※ そこも 面白かったです。
( ※ 雑誌インタビューで「 ケンカ場面 」の事が書いてあったので そこは意識して観た )
「 診断 」を受ける事は 本人にとっても、そして 周りにとっても大切だと 痛感した 作品でもありましたね。
ただ、好みの作品では なかったかな。
同じ監督では こっちよりは『 あみこ 』(17年)の方が好きです。
『 ソウルの春 』(23年)は 評判が イイみたいで気になっていた作品。
それでも 過度な期待はせず 観たんですが「 政治映画 」でありながら「 サスペンス度 」が かなり高くて「 エンタメ 」としても面白く観れましたね。
ファン・ジョンミンの演技も 最高でした。
( 他の人も 人間臭いキャラを 見事に演じてた )
『 シビル・ウォー アメリカ最後の日 』(24年)。
誰かが言っていたけど「 内戦 」よりも「 カメラマン 」の要素の方が 強かったですね。
こっちよりは 予算規模は 違うものの、デイブ・バウティスタ が主演した『 ブッシュウィック 武装都市 』(17年)※ の方が
「 内戦 」を よく描けていたと思いましたよ。
( ※「 長回し 」を繋ぎ合わせたような作風。
調べたら 全編「 10カット 」しかないみたい )
まあ、そちらの ネット評価は「 ボロクソ 」※だったので 私の感想も 当てには ならないけど…。
( ※「 長回し 」に まったく触れていないのが悲しい… )
最後は チョット前に 今月の「 Amazon配信 」200円セールで観た、
ギレルモ・デル・トロ監督『ナイトメア・アリー』(21年)。
1939年、死体と共に 家を焼き払い 浮浪者となった スタンは ひょんなことから「 見世物小屋 」で働く事に。
かつて「 読心術 」をやっていた ピートから「 コールド リーディング 」を教わった スタンは、恋仲となった モリーと共に 「 小屋 」を出て独立。
2年後、「 千里眼 」の能力者として 成功していた スタン。
彼は 営業妨害を機に知りあった 心理学者・リリス に誘われ
ピートから「 やるな 」と言われていた「 死者との対話 」
( 霊媒 )をやることになるが……。
「 小説 」が原作で 1947年に タイロン・パワー主演で
『 Nightmare Alley 』として「 映画化 」されていて、本作は
そのリメイクになるみたい。
ちなみに『 Nightmare Alley 』(47年)の方は「 YouTube 」にありました。
デルトロ監督は「 怪物 」の イメージが強いですが 本作は
「 サスペンス・ドラマ 」なんですよね。
サブジャンルとしては「 ピカレスク系 」になるのかな。
主人公・スタン を演じるのが ブラッドリー・クーパーで、
恋人・モリーを演じるのが ルーニー・マーラ。
その他、ウィレム・デフォー、 トニ・コレット、 ケイト・ブランシェット etc.…と 豪華な面々。
内容としては「 ウソと後悔、欲望と誘惑の物語 」といったところでしょうか。
世の中には 人の 不安や 苦しみ、憤り(怒り)に付け込んだり、
または それを利用して 金をかすめ取る人がいますが そんな感じの「 話 」です。
少し長めの作品ですが 潤沢な予算、豪華な俳優陣で 見応えがあり 面白かったですよ。
個人的には B・クーパーの「 リーディング 」場面が良かったですね。
ちなみに『 47年版 』の方※ も観てみたんですが そちらは
「 宗教 」( 聖書の教え )とか「 良心・罪悪感 」の要素が強かったですね。
最後も「 愛の力 」で 救われてたし。
( ※ 余談だけど『47年版』の自動翻訳で 獣人の「 ギーク 」が「 オタク 」と訳されてたけど、そっちのほうが レアケースの
ような。
あと、2回ほど「 おっ〇い キャッチャー 」なる 下ネタ誤訳もあったけど、何をどう翻訳すれば そうなるんだ? )
〔『 ナイトメア・アリー 』
ブラッドリー・クーパー 演じる スタン 〕
B・クーパーは「 リーディング 」の演技が 良かった。
〔『 ナイトメア・アリー 』 ウィレム・デフォー 〕
「 見世物小屋 」の主で「 胎児 」を蒐集している クレムを演じるのが W・デフォー。
上画像の胎児「 エノク 」は「 邪眼チック 」と ナイスな造形。
ちなみに エノクは 本作独自っぽいですね。
〔『 ナイトメア・アリー 』 ルーニー・マーラ 〕
「 電気少女 」モリーを演じるのが ルーニー・マーラ。
〔『 ナイトメア・アリー 』
スタンの「 読心術 」に物申す 心理学者・リリス 〕
心理学者・リリスを演じた K・ブランシェット の演技も良かった。
まあ、この名前のせいで 何となく 話の顛末が わかっちゃうのは
なんだけど。
その他にも、
『 サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ 』(19年)
は 面白かったし( すっかり忘れていたけど )、
トルコの「 村 」&「 学校 」を舞台にした 人間ドラマ、
『 二つの季節しかない村 』(23年)も「 3時間越え 」と
長かったけど 結構 良かったですね。
ってことで 今回は 終わり。





