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berobe 映画雑感

「 映画 」と「 本 」の感想

 

 

 

取り上げたい映画がないので「 複数の映画 」の感想を。

 

今回は 基本「 ドラマ系 」。

 

「 ネタバレ 」に触れたりもしてます。

 

あと最後に「 残酷描写 」があるので 注意。

 

 

 

『 橋 』(1959年)

 

ベルンハルト・ヴィッキ 監督。

 

1945年、ドイツ。

戦争に あこがれを持つ 少年たちは 兵士として招集され「 橋 」の警護を任される。

 

だが、その橋は 爆破される事になっていて……。

 

…みたいな話。

 

「 招集が来たぜ~ 」と浮かれる、無知で 無邪気な少年たちの姿が切なかったな。

 

少年たちのほか、大人たちの複雑な心境も 描かれているし、

 

後半の「 戦闘 」場面も 意外と長く、本格的に 撮られていて

見応えがある作品でしたね。

 

 

〔『 橋 』  後半の「 戦闘 」場面、スコープに映る少年兵

 

 

「 上画像 」は「 少年兵が 米兵のライフルで撃たれる 」場面の ひとコマ。

 

「 スコープ視点 」ではなく「 直に スコープに映る 」のが斬新で、個人的に オオッと興奮しましたね。

 

 

 

『 ちいさな独裁者 』(17年)も 先と同じく 1945年の

終戦間近のドイツを舞台にした作品。

 

こちらは、脱走した上等兵の主人公が「 大尉 」の制服を着た

ことから 大尉に間違われて…という話で、

 

その主人公が「 大尉の制服 」を 着た事により 残忍性を帯びてくる…みたいな内容になってます。

 

その変わりようは「 見破られないため 」から来たものなのか、

それとも「 大尉の制服 」が やらせたこと※ なのか…。

 

( ※『 他人の顔 』ならぬ「 他人の服 」? )

 

もともと 脱走兵だった主人公が 規則違反にも関わらず「 脱走兵の処刑 」を始める姿に

 

「 立場の変化 」によって 人の「 性質 」や「 思考 」も変わってしまう恐ろしさを覚えます。

 

ちなみに、てっきり「 フィクション 」だと 思っていたら

「 実話モチーフ 」でした…。

 

 

 

チャン・イーモウ 監督の特集では『 菊豆(チュイトウ )』

(90年)『 紅夢 』(91年)が 結構 面白かった。

 

 『 菊豆( チュイトウ )』の方は「 メロドラマ 」と思いきや

「 因果 」な話で 結構エグさもあり 以外にも 好みの作風。


『 紅夢 』も 牢獄のような息苦しさを感じる内容だけど、

少し「 サイコ要素 」(?)もあって 観やすかったですね。

 

『 紅いコーリャン 』(87年)も 似た感じでは あったけど、いまいちノレず、

 

『 あの子を探して 』(99年)『 初恋のきた道 』(00年)

は 前に観てるんで スルー。

 

 

『 悪なき殺人 』(19年)は「 愛を求める 」話でしたね。

 

しかも ほとんど「 片思い 」で、それが「 ピタゴラ的 」に

繋がっていくのが ユニークかつ ドタバタ調で 面白かった。

 

まあ、ひとりだけ 異質なのがいたのがアレですが…。

 

 

ジェフ・ニコルズ 監督『 ザ・バイクライダーズ 』(23年)

 

バイクへの興味は 薄いけど 思ったより飽きずに まあまあ愉しく観れました。

 

純粋な「 趣味 」のグループだったのに「 組織化・肥大化 」

して 別モノなっていく悲しさよ…。

 

いろいろ ヤバい ベニーを演じた オースティン・バトラーより

 

彼のを演じた「 意外と冷静で 自分たちを俯瞰して見れる 」ジョディ・カマー の演技が良かったな。

 

あと、マイケル・シャノン、 ノーマン・リーダスも 地味に好演してましたね。

 

 

イスラム過激派に拉致された男と その家族を描いた、

『 ある人質 生還までの398日 』(19年)は、

 

主人公 以外にも「 拉致された人 」が多くいて 思った以上に

重かったです。

 

似た感じの『 ランサム 非公式作戦 』(23年)は 韓国らしくエンタメ度が高い仕上がりで こちらは 面白くも 観れました。

 

 

「 騒音公害 」を テーマにした『 動脈列島 』(75年)

高橋惠子が キレイだったな。

 

ノンフィクションを映画化した『 積木くずし 』(83年)

 

ノンフィクらしく 当時の「 不良 」事情(?)が リアルな感じに描かれていて 興味深かったですね。

 

まあ、「 自己破滅 」「 自傷 」「 依存 」の傾向は 今の時代と さほど 変わらないんですけど。

 

あと「 グレる 」にも センスが必要(?)だと認識。

 

まあ、本当は「 グレる 」前に「 別の逃避場所 」を作れると

( 自分らしい グレ方をする )のが イイんだけどね。

 

 

似た傾向の『 あんのこと 』(24年)は 重すぎ。

 

「 セーフティーの機能不全 」みたいな話だったけど、

 

そもそも セーフティーに関する「 情報 」を知るための 知識が無い、または 知る方法を知らない( 情報格差 )ってのが問題のような。

 

 

 次は いろいろと「 曖昧 」だった 3作品。

 

『 動物界 』(23年)は「 変化による別れ 」の話だったな。

 

「 動物化人間 」を期待していたけど 思ったより数が少なかったのが残念。

 

ちなみに、一番 ビジュアルが良かったのは タコ人間

 

いろいろ想像できる「 動物化 」だけど 個人的には

「 意図せずに レール( 普通 )から外れた人 」と解釈。

 

でも、昨今の時世を考えれば「 迫害 」とか「 分断 」みたいなのが しっくりくるのかも。

 

普通の人々は「 自分が動物になる 」とは 微塵も思っていないっぽいのが なんとも 人間らしかったですね。

 

終盤の「 スナック菓子を バリバリ食べる父親 」が最高。

 

 

『 またヴィンセントは襲われる 』(23年)

 

「 突然、暴力を振るわれる事になってしまった男 」を描いた、

こちらも 不条理系の「 人間ドラマ 」。

 

フツーに「 サスペンス・ホラー 」としても 観れますね。

 

一見すると「 レイジ( 憤怒 )系 」っぽいんだけど 加害者に

「 悪意はない 」( 無意識らしい? )のが 新味。

 

主人公だけが 被害に遭っているのかと思いきや、他にも 仲間?がいたり、フランス中に「 暴力 」が広まっていたりで

 

少しずつ「 終末観 」が高まってくるのも 面白かったり。

 

 

筒井康隆の小説が原作の『 敵 』(25年)

 

ここでの「 敵 」も いろいろと当て嵌まりましたね。

 

個人的には「 老い 」「 死 」「 後悔 」なんかを感じたかな。

 

そういう意味では「 老人モノ 」だったと言えるのかも。

 

内容的には「 原作 」の方は どうか知らないけど「 敵が来る 」のくだり( 要素 )が 少なくて 結構 ガッカリ。

 

 

 

最後は マイケル・マン 監督の『 フェラーリ 』(23年)

 

エンツォフェラーリアダム・ドライヴァー )の “狂気” を

孕んだ「 速い車を造りたい 」という 情熱は 観ていて 面白かったけど「 ドラマ 」としては 思いのほか 普通の印象。

 

目当ての「 レース 」場面も 愉しかったけど、後半のレース場面の「 事故描写・演出 」が エモくて( 残酷で )最高でしたね。

 

こういう「 思いもよらない 残酷描写 」と遭遇する事があるから いろんな映画を チェックしたくなるんだよな。

 

ちなみに、エンツォの愛人の人(シェイリーン・ウッドリー)、

 

少し前に見たと思ったら『 ダム・マネー 』(23年)の 主人公の妻の人でしたね。

 

 

「 締め 」は その「 クラッシュ 」場面。

 

 

〔『 フェラーリ 』   後半のレースの「 事故 」場面1 〕

 

 

フツーは クラッシュした車を写したあとは 風景+悲鳴で

その惨劇を表現すると 思いますが…

 

 

〔『 フェラーリ 』  後半のレースの「 事故 」場面2 〕

 

 

『 フェラーリ 』では「 観客に車が突っ込む 」描写を入れてるんですよ。

 

しかも、この場面では「 レースを見るため 外に出る子供 」を

カットバックで入れる事で「 悲劇性 」を より高める演出になってるんですよね。

 

 

〔『 フェラーリ 』  後半のレースの「 事故 」場面3 〕

 

 

さらには その「 惨劇の現場 」を カメラをパンさせながら写すという「 悪趣味 」振り。

 

という風に 生々しさを 強く感じる「 残酷場面 」になっているので「 残酷描写 好き 」は ここだけでも チェックしてみてくださいね。

 

 

という事で 今回は 終わり。