「 怪談生娘吸血魔 」(イタリア/1960)
マッド博士(SF)系・サスペンス( ホラー )。
「 Amazon配信 」の、昔の作品100円枠から。
調べておいた「 リスト 」の中から 選ぶつもりでしたが、
ふと「 タイトル 」が目に入った コレを選択。
まあ、結果的には「 タイトルに 偽り大あり 」でしたけど。
「 細胞修復 」の研究をしている アルバート・レビン博士。
レビンは「 細胞修復 薬 」“デルマ28” を「 人体で実験する 」ため、事故により 顔に「 傷 」を負った 踊り子?の ジャネットに「 治療 」の話を 持ち掛ける。
薬の効果により、顔の傷が消えた ジャネットと レビンの 仲は
急接近。
だが、レビンに 好意を抱く 女性助手・モニークは 傷心、こちらの関係は 悪化、さらに デルマ28は 不完全で ジャネットの傷も ぶり返してしまう。
使い切ってしまった デルマ28の“成分”?を 女性の身体から
手に入れるため、レビンは 自らを デルマ28の 素になった
“デルマ25” で 醜く変容させ、女性を襲うのだった…。
一方、ジャネットに 別れを持ち掛けた 船員のピエールは
病院から抜け出した ジャネットの行方を心配する……。
「 ネタバレ 」あり。
近年、何作か「 昔の マッド博士・科学SF 」の サスペンスを観ていますが、
低予算ながら「 演出 」や「 構図 」、「 美術 」が 凝っていたり、話自体も「 トンデモ 」ながら なかなか楽しく、
「 見どころ 」も 以外にあったりで 面白く 観れたんですよね。
本作にも それを期待していたんですが、結論から言えば
「 悪くはなかったが、全体的に フツー 」と 残念な結果に…。
「 話 」自体は ともかく、
「 美醜 」と「 三角関係 」( 四角関係?)を巡る「 ドラマ 」は 盛り上がりそうなのに、そこらへんは「 深掘り 」していないんですよね。
「 サスペンス、ホラー演出 」の方も 凡庸だし、
「 映像的 」にも イイのは 少なかったし、
イタリア製ですが「 ジャーロ感 」も あまり感じなかったですね。
あと「 トンデモ放射能 」描写は ともかく、
「 原爆被害者の ケロイド写真 」を使って
「 放射能や ケロイドの傷が 心に 悪影響を与えるかも 」※と
論じるのは 今だと ダメだろうな。
( ※ ちなみに 放射能の影響と 思われる「 幻聴 」を 博士が
聞く場面がある )
そんな中、面白く感じたのは
「 罪の意識を 誤魔化すため、一時的に 自身の見た目を 物理的に変容させる 」( = 別人と 思い込む )ところ。
( 今っぽい 表現だと「 匿名性の付与 」みたいな感じも )
『 ジキル と ハイド 』の類型といえば それまでですが、
「 ジャネットを 手放したくないが 人も 殺したくない 」
という 身勝手さ から来る 博士の「 逸脱行為 」は 犯罪心理と
して 心をくすぐられるし、
あと「 変装 」ではなく、あえて「 実際に 外見を 変化させる 」
ところに オリジナリティ( と ホラー的な ロマン )を感じ
ましたね。
まあ、特に 力が強くなったりする わけでもないので、
「 変装でよくね?」とも 思いましたが…。
ここから「 画像 」。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 「 英語題 」版の タイトル 〕
「 核時代の吸血鬼 」ってところでしょうか。
コウモリ型の「 V 」のデザインが イイね。
まあ、直接的な「 吸血 」描写は ないんですけど。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 顔に傷を負った ジャネット 〕
写真の男が「 俺と 仕事、どっちを取る 」と、
ジャネットに 別れ話を 突き付けた 彼氏の ピエール。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
ジャネットの元を訪れた レビンの助手・モニーク 〕
そんな ジャネットに レビン博士は 目を付ける。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
デルマ28の 研究している レビン博士と ジャネット 〕
「 細胞を修復 」させる デルマ28の 元になった、デルマ25 は「 抗がん剤 」らしい。
だが、機械翻訳の字幕が ダメなのか、元の説明が ダメなのか、
25と 28の設定が イマイチよく わからない。
とりあえず、デルマ25は「 細胞破壊 」、
デルマ28は「 投与後、放射線で 細胞が修復される 」で
いいのかな。
ちなみに「 デルマ 」は ドイツ語由来の言葉らしく、
意味としては「 皮膚科 」のようですよ。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 博士に ゾッコンの ジャネット 〕
「 博士に ホレてる 女性助手 」は よくある設定。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 安請け合い レビン博士 〕
自信満々の 博士だったが…
〔『 怪談生娘吸血魔 』 治療を受ける ジャネット 〕
「 効果なし 」で焦る…。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 皮膚の傷が 元通りに 〕
博士が 諦めかけた時、皮膚が 元通りになり始め、
最後には 完全修復。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 喜ぶ ジャネット、口説く 博士 〕
その後「 博士が ジャネットに 好意を抱く 」&
「 デルマ28の 効果がなくなる 」展開。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
人から デルマ28の 入手を考える 博士と 反対する モニーク 〕
デルマ28は 使い切ってしまったため、博士は 人間から直接
手に入れる事を考えるが、モニークは その考えを否定。
人間から 入手できるのかよ~。
って、結局 デルマ28ってなんなんだ?
作品説明では「 乳腺 」って書いていたけど、
作品中には「 にゅ 」の字もなかったぞ。
…ってな感じの テキトー設定に なってます。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
モニークの死 & 謎の「 女性殺害 事件 」〕
博士が モニークを 言いくるめていたので、
てっきり 博士と モニークと ジャネットの「 三角関係 」の流れになるかと 思いきや、
モニークが「 口封じ( と デルマ28 も?)」のために 殺害
される展開に。
ある程度 楽しみにしていた「 女性殺害 事件 」も ようやく発生しますが、描写は あっさりで ガッカリ。
でも、ここらへんは「 犯罪モノ 」としての「 ジャーロ感 」は
あるといえるのかも。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 デルマ25で 変身する 博士 〕
女性を殺し、( そして デルマ28を 取っていた )のは
自らを デルマ25で 外見を変えた レビン博士だった。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
「 放射線 装置 」で 元通り中の 博士 〕
その変容した姿は「 全身に 放射線を 浴びる 」と元に戻る。
…が、放射線の影響か 博士に「 幻聴 」?の兆候が現れ…
〔『 怪談生娘吸血魔 』 襲われる女性 〕
さらに デルマ28を求める 博士の 凶行は続き…
〔『 怪談生娘吸血魔 』 ジャネットと ピエール再会 〕
逃げ出した ジャネットは ピエールと 再会を果たすが
連れ戻され…
〔『 怪談生娘吸血魔 』 博士を訪ねる 警察本部長 〕
博士にも 疑いの目が掛かり…
〔『 怪談生娘吸血魔 』 「 元に戻るぞ 」脅し 〕
その博士は ジャネットを脅す…という展開をみせます。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
隣の部屋で ピエールの言葉を聞く ジャネット 〕
警察本部長と 共に訪れていた ピエールは 博士に
「 ジャネットの顔に 傷があっても 構わない 」との旨を
言い放つ。
ここ ちょっとイイ場面なんだけど、結末には 活かされないんですよね。
「 上画像 」、ジャネットの傍にいるのは、口のきけない 博士の助手の サーシャ。
博士に 忠実だけど「 温室 」で 花を育てる 優しい?面も。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 博士 対 ピエール 〕
映画館の客に まぎれて 警察の監視を逃れた 博士は 女性を襲うが失敗。
追い詰められた 博士は もはや 手放せなくなった ジャネットとの逃亡を企てるが、そこに ピエールが登場、取っ組み合いに。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
博士を刺した & 警察に連れていかれる サーシャ 〕
警察も 駆けつける中、ピエールを倒した 博士は ジャネットを
連れ「 温室 」へ逃げ込む。
だが、博士の変容した姿を見た サーシャは 何を思ったか
彼を 後ろから刺してしまう。
ここの「 憐み 」の籠った、あと 何となく 博士への「 思慕 」を漂わせる サーシャの表情が イイんだよな。
博士の 差し伸べる手も 物悲しくてね。
でも「 唐突な流れ 」でもある( サーシャの描写がない )のでちょっと 心情が わかりづらいんですよね。
〔『 怪談生娘吸血魔 』
無事だった ジャネットと ピエール 〕
最後も 結局は「 顔の傷が治った 」っぽい感じなのがな。
やっぱり「 傷が 少し見え始める 」とか、不穏感を覚える
「 締め方 」が 好きですね。
ちなみに 博士は 死んで「 元通りの姿 」に戻ってます。
〔『 怪談生娘吸血魔 』 ラストカット「 温室のバラ 」〕
最後は「 バラ 」で締めてるけど「 美醜 」要素が 薄いため 演出としての効果も 薄いんだよな。
という事で 個人的には「 設定 倒れ 」( 原題・邦題 倒れも?)の作品でしたね。
せめて もう少し ツッコミを入れられるような、オモシロ描写が
あればな~。































