SFホラー・コメディ 「 バッド・テイスト 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

 

 

 

「 バッド・テイスト 」

( ニュージーランド/1987 )

 

 

ピーター・ジャクソン監督の「 SF 」&「 スプラッター 」なホラー・コメディ。

 

 

P・ジャクソン( 以下、ピージャク )「 自主制作 」による

初監督 作品でもあります。

 

某チューブの「 自動翻訳 」で 視聴。

 

 

 

エイリアンに侵略された町、カイホロ。

調査のため 町へと派遣された バリーデレクオジーフランクの4人は 人間の姿に偽装した エイリアンに立ち向かう……。

 

 

みたいな話。

 

 

『 ロード・オブ・ザ・リング 』公開の頃、『 映画秘宝 』でも

ピージャクを特集をしていて それで 本作を知ったんだけど、

 

レンタル店には 置いてなくて 結局 観れなかった 作品。

 

それよりも前、ピージャクを知らずに レンタルで『 ブレインデッド 』(92年)『 乙女の祈り 』(94年)は 観てたんですけどね。

 

 

いきなり話は 逸れるけど、その『 ブレイン~ 』ピージャク初鑑賞作品かといえば さにあらず。

 

実は『 さまよう魂たち 』(96年)を 劇場で観てるんですよ。

 

そちらは ゼメキス制作、マイケル・J・フォックス 主演の

サスペンス・ホラー・コメディで、

 

「 インチキ悪霊払い 」をしている “見える” マイケル仲間の幽霊が「 死神による 連続殺人事件 」に巻き込まれる…みたいな話なんですが、

 

「 サスペンス度 」が 結構 高く、さらに「 ミステリー要素 」もあり、くだんの 死神も カッコ良かったりで 好きな作品なんですよね。

 

ちなみに リック・ベイカーが「 ゴーストのメイク 」を担当してます。

 

「 タイトル 」は ツマンナそうですが 愉しい内容だと思うので

気になったら そっちも チェックしてみてください。

 

 

あと「 実話モノ 」+「 夢想 」、はぐれ女子2人の友情と…を描いた『 乙女の祈り 』の方も 好きで 2回観てます。

 

 

戻って 本作。

 

 

話自体は「 VS. 侵略エイリアン 」と シンプルなんだけど、

 

初監督作品という事で「 ピージャクの好きなモノ 」が横溢する

内容になってました。

 

後の『 ブレイン~ 』に通じる「 やり過ぎ 残酷 」が 目当てで、

 

自主制作という事もあり「 内容 」そのものには あまり期待は

していなかったんですが すごく 完成度が 高かったですね。

 

まず、驚いたのが 撮影・構図・編集の ウマさ。

 

( “見せたいモノ” が 明確だったんだと思う )

 

低予算ジャンル映画は 往々にして「 単調な絵面 」で それにより退屈になってくるけど、

 

本作は「 画 」に 変化を付けていたり、凝っていたりで ダレが 少ないんですよ。

 

もちろん、低予算なので「 チープ 」なんだけど、上記の理由や テンポのいい「 編集 」で あまり 気にならなかったですね。

 

 

…と まあ、ゴチャゴチャ書いたけど、

 

( とはいえ、観れば 言わんとしていることは わかると思う )

 

「 残酷描写 」の見せ方も 良かった、楽しかったし、

 

「 銃撃戦 」では 地面への「 弾着 」があることで 思いのほか

緊迫感があったりと「 ジャンル & エンタメ 」として 面白く

観れましたよ。

 

 

ここから「 画像 」。

 

「 残酷バレ 」&「 ネタバレ 」あり。

 

あと、一応「 残酷 」も注意。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  タイトル 〕

 

 

たしか、ピージャクが「 お金をためては 撮影 」を繰り返して

数年かけて( 調べたら 4年 )コツコツ 撮ったんですよね。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  迫る男に 警告するバリー

 

 

一足早く 町に到着していたのが バリーデレクの2人。

 

冒頭は そのバリー人に偽装したエイリアンに 襲われる場面。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  最初の 人偽装・エイリアン

 

 

エイリアンたちは 最初 全員が人型で「 青いシャツ 」の格好。

 

前半は「 ゾンビ 」と「 レイジもの 」を合わせたような雰囲気。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  バリーのヘッドショット炸裂 〕

 

 

いきなり「 頭部破壊 」で ビビったな。

 

ここは「 頭部破壊 」の特殊造形の 出来栄えも さることながら、その前後の 構図や 編集も イイんですよ。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

ピーター・ジャクソン 演じる デレク

 

 

バリーを無線で サポートしていた デレクを演じているのが

ピージャク 本人。

 

たしか、他のメンバーの撮影時間が取れない時は ひとりで?

デレクのパートだけ撮っていたと 記事で 読んだ記憶が…。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

町へと向かう途中の オジー(手前)と フランク(奥)〕

 

 

この2人と その後 到着する オジーフランクを合わせた

4人が 主人公。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

わかりづらいけど、体を突き破った 銃身 〕

 

 

「 エイリアンの体を銃身で突き破り、そのまま 撃ちまくる 」

 

なんて ジャンル感が溢れる銃撃もあったり。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

千切れた エイリアンの腕と ハンマーによる 頭頂殴打 〕

 

 

しかも そこから エイリアンの「 腕の切断 」、さらに そいつが持っていた ハンマーによる「 頭部破壊 」へと繋がるんですね。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  エイリアンの食事 〕

 

 

悪趣味な「 人食い 」場面も。

 

というか、エイリアンの目的が「 人間を食べるため 」だったりします。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  襲われる セールスマン

 

 

カイホロの町に来た セールスマンが襲われるなど 展開も多め。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  殴られる直前の セールスマン

 

 

セールスマンが 助けを求めて 家を訪ねる場面は『 悪魔のいけにえ 』風な演出。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  パックリ開いた デレクの頭 〕

 

 

エイリアンに襲われた デレクは 抵抗むなしく 崖から転落。

 

ここで 脱落かと思いきや、落下の衝撃を たまたま そこにいた カモメが やわらげていて(?)奇跡的に助かる。

 

…が、頭部が パックリ開いてしまう 大ケガを負っていた…。

 

 

「 こぼれ落ちた 脳の欠片を 頭に詰め戻す 」など、後の『 ブレインデッド 』を彷彿とさせる「 グロ系のギャグ 」もあります。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

「 脊髄 引っこ抜き 」&「 銃撃戦 」&「 ナイフ投げ 」場面 〕

 

 

中盤頃からは「 捕らえられた セールスマンを救い出す 」ため

バリーたちエイリアンの屋敷に踏み込む アクション展開に。

 

パッと見 ショボめな「 銃撃戦 」や「 格闘 」なんだけど、

 

先に挙げた「 弾着 」のほか「 特殊部隊 」風な衣装も ちゃんと それっぽく見えたりで 結構 盛り上がるんですよ。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  車による「 胴体チョンパ 」〕

 

 

一方の デレクの方は コメディ強め。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  エイリアンの姿 〕

 

 

正体を見せた エイリアンの造形、予算の関係で 一体だけだと思っていたら 複数体あって 驚きましたね。

 

そのエイリアンは 膨らんだ「 お尻 」が ズボンを破り 外に飛び出ている 少々 マヌケな姿。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  ロケランを構える オジー

 

 

『 ランボー 』ネタや…

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

「 チェンソー・デレク 」と「 チェンソー残酷 」1 〕

 

 

「 チェンソー 装備 」…と 好きなモノ、やりたい事をやっているので 微笑ましくもありましたね。

 

 

〔『 バッド・テイスト 』  「 チェンソー残酷 」2 〕

 

 

エイリアンの頭を チェンソーで 分断 」する場面では

『 チェンソーマン 』を想起。

 

藤本タツキ は「 映画好き 」なので アイデア元の 可能性もあるかも?

 

 

〔『 バッド・テイスト 』

「 屋敷 」で 地球脱出を図る エイリアン

 

 

終盤は なんと 屋敷が「 宇宙船 」となり飛び立つ展開に。

 

「 画像 」では まったく伝わらないけど、

 

良く出来た「 ミニチュア屋敷 」&「 カメラアングル 」で 想像以上に スペクタクルな映像になってます。

 

ここでの「 収容される芝生 」に オジーが 巻き込まれそうになる場面も チープなのに すごく スリリングだったな。

 

あと「 結末 」、まあまあ下品なんだけど ピージャクの ヤリたいこと ヤッたぜ~な気持ちが 感じ取れてね、爽快感もありましたね。

 

 

という事で 今回は 終わり。