結構 本格ミステリー「 シーラ号の謎 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

関係ない話題から。

 

 

『 さかなのこ 』(22年)。

 

「 イイ話 」だと思い 期待していなかったのですが、

笑いと共に 苦みも 程よく感じられる内容で 面白く 観れましたね。

 

「 “普通” に合わせられない 苦労 」や

「 周囲の理解や 協力、 時に 犠牲 」があるからこそ

 

「 自分らしく生きられる 」というところも しっかりと 表現

されていて 好感が 持てましたし、

 

( 自分が得た「 理解や 協力、犠牲 」を 他者に還元している

のも ポイント )

 

「 誤解でした 」と “ヌルい展開” ならずに ちゃんと

「 警察案件 」になるところも 良かったですね。

 

ちなみに、

一番 好きな場面は「 タコを ビタンビタン 」する場面です。

 

 

 

『 MEN 同じ顔の男たち 』(22年)

 

裸の男は「 知恵の実を食べず、“恥” を持っていない アダム 」

のイメージ。

 

( 主人公が「 リンゴ食べる 」場面があったし、

そもそも ポスターも リンゴの木なので、そのまんまですが )

 

中盤過ぎ、裸の男が「 葉っぱ 」を「 額 」に張る(怒る)が、

まっ先に 張る( 隠す )べきは「 股間 」であった。

 

そんな「 “恥”の自覚のない男 」から 生まれるのも

やっぱり “同じ”「 “恥”の自覚のない男 」のため、話が通じる

わけもなく…。

 

作品自体は 期待していたけど イマイチだったな。

 

ただ、裸の男や 最後のアレは 楽しかったですね。

 

 

本題。

 

 

「 シーラ号の謎 」(米/1973)

 

ハーバート・ロス 監督の ミステリー作品。

 

『 サイコ 』アンソニー・パーキンス が「 脚本 」で参加している作品でもあります。

 

 

 

パーティーの夜に「 ひき逃げ 」で 妻のシーラ を殺された、

映画プロデューサーの クリントン

 

は 一年後、シーラと親しかった 脚本家その妻

芸能マネージャー監督女優彼女のマネージャー

6人を、妻の名前を持つ船「 シーラ号 」に集める。

 

6人は「 シーラの最後 」という映画を制作するためとして

クリントンが企画した「 秘密を暴くゲーム 」を行うが……。

 

 

 

クリントン 役、ジェームズ・コバーン

 

脚本家・トム 役、リチャード・ベンジャミン

( 本作の後『 ウエストワールド 』に出演 )

 

芸能マネージャー・クリスティン 役、ダイアン・キャノン

『 デストラップ 死の罠 』役の人 )

 

監督・フィリップ 役、ジェームズ・メイソン

女優・アリス 役、ラクエル・ウェルチ


 

 

20数年ほど 前に 鑑賞してますが、ほとんど忘れているし、

「 発掘良品 」でもあるので 再鑑賞したいと 思っていた作品。

 

ちょっと前に「 TSUTAYA 」の “レンタル落ち”、110円で 購入。

 

良かったなと 思ったんですが、ちょうど「 Amazon配信 」でも 100円でしたね…。

 

( あんまりモノ、増やしたくない )

 

ちなみに 折原一 の ミステリー小説、『 セーラ号の謎 』

ネタ元 の 映画で、

 

たしか そちらの方を 先に読んだ 記憶があります。

 

『 セーラ 』も 覚えてないけど「 折原一っぽいな~ 」と

思った記憶はある 〕

 

 

そんな本作、「 再鑑賞したかった 」とはいうものの、

 

実は そんなに 面白かった記憶は なかったんですね。

 

なので 期待は あまりしていませんでしたが、

意外や意外、「 本格ミステリー 強め 」で 驚きました。

 

そういう事で 予想外に 面白く 鑑賞できた作品でしたが、

難点も チラホラ。

 

序盤から

 

「 亡き妻と 親しかった者を集め、ゲームを行う 」

「 各自に 配られた ″秘密のカード” 」

 

という設定に ワクワクはするものの、

 

肝心の「 秘密ゲーム 」自体が つまらなそうなんですよね。

 

もちろん、後々の「 伏線・手掛かり 」もあるんですが

少々テンポが 悪く感じられるため、意識が 散漫になりがち。

 

中盤の 予想外の展開も ミステリー気分は 高まるけど

 

「 推理 」場面が 激しい討論の割りには あっさりと決着が

ついて 拍子抜けでしたし。

 

後半の展開が メインとしても チョット残念では ありましたね。

 

 

ですが、そのメインは なかなかの出来。

 

クリントンの 仕掛け 」、「 何気ない描写 」や

「 不自然な場面 」など、映画らしい「 映像による 手掛かり 」

 

が 次々と回収され、徐々に 気持ちよく なって来るんですよね。

 

実際に「 解ける 」かは ともかく、

個人的には「 フェア度 」は 高く感じられました。

 

 

ここから「 画像 」。

 

少し 前半の「 展開バレ 」あり。

 

( よく見ると 他にも…? )

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  タイトル 〕

 

「 邦題 」、ちょっと ズレてないか…と思ったんですが、

最後まで 観ると 結構 納得する タイトル。

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  冒頭の「 車に 轢かれた シーラ 」〕

 

 

〔『 シーラ号の謎 』

クリントンの( J・コバーン )「 ゲームへの招待状 」〕

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  セーラ号を背後に 6人の写真撮影 〕

 

6人が 集まって早々、「 セーラ号 」の前に、

クリントンの指示による並び 」で 写真撮影。

 

左から 監督J・メイソン )、女優R・ウェルチ )、

脚本家の妻女優のマネージャー芸能マネージャー

脚本家R・ベンジャミン

 

…と、関係性を無視した 配置。

 

 

「 撮影 」場面と「 写真 」の仕上がり 違うじゃねーかと

ツッコまないように。

 

なぜなら…

 

ちなみに ラクエル・ウェルチ は お色気 少ないです。

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  各自に 配れた「 秘密カード 」〕

 

催される「 シーラ追悼の ゲーム 」は「 秘密 」を暴く、

ゴシップ・ゲーム。

 

最初は 港町で「 万引き 」探し。

渡された「 カギ 」に合う ドアを捜して 各自 奔走する。

 

始めに「 頭を使えば 動かなくても済む 」と言っていたが…。

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  「 ひき逃げ犯人 カード 」〕

 

この「 カード 」の持ち主は…

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  ゲーム二戦目 〕

 

次は 島の修道院で「 ホモ 」捜し。

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  女装した クリントン

 

捜すのは 隠れている、女装した クリントン

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  クリントンの死体 〕

 

数人が クリアし この日も終わる。

 

だが、主催者の クリントン が殺害され、翌日に 発見される事態になり……というのが 前半の流れ。

 

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  小道具いろいろ 〕

 

本作、「 小道具 」の使い方が 上手いんだよな。

 

何気ない描写が 重要な意味を 持ってるかも…?

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  5枚の「 秘密カード 」〕

 

ゲーム主催者、クリントンの思惑とは…

 

 

〔『 シーラ号の謎 』  推理する 脚本家監督

 

後半には ″本格あるある”、「 思い出せない 引っ掛かり 」も

登場。

 

 

 

という事で「 真相 」は アレな感じも 若干 ありますが、

 

映像ならではの「 手掛かり、伏線 捜し 」が 存分に楽しめる

作品だと思うので「 本格ミステリー 」が好きな人は チェック

してみてもいいかも。

 

「 Amazon配信 」で 100円だし。