前回からの「 続き 」。
その前に ついでに 他の作品「 ドキュメンタリー & 実話モノ 」を 軽く 紹介&感想。
『 キャスティング・ディレクター
ハリウッドの顔を変えた女性 』(12年)
知られざる ハリウッドの「 キャスティング監督 」の軌跡や
裏話を、女性「 C・ディレクター 」の マリオン・ドハティ を
中心に据えて 紹介。
「 役者の(才能の)発掘 」や「 新たな魅力を引き出す 配役 」など、思っていた以上に 興味深い内容でした。
まあまあ有名な、
『 卒業 』の主人公は 元々 WASP(アングロサクソン系・白人) だったが、それを ユダヤ系の ダスティ・ホフマン が演じた…
という話も、結構な尺で 紹介してましたね。
個人的には ドラマ『 裸の町 』での ジョン・ヴォイトの
「 演技失敗 」からの『 真夜中のカーボーイ 』リベンジ も
「 笑イイ話 」でしたが、
やはり『 リーサル・ウェポン 』での、
ヒット作のない メル・ギブソン が リッグス役 に、
黒人の※ ダニー・グローヴァーが マータフ役に キャスティングされた話に グッときましたよ。
( ※ 脚本には 人種の記載がなかった )
『 三島由紀夫 vs 東大全共闘 50年目の真実 』(20年)
前半は 正直、お互い観念的な表現で よく解りませんでしたが、
中盤頃から 多少 くだけた表現になっていたし、ところどころ
笑いも 起こったり、
あと 平野啓一郎の「 三島の 解析・分析 」も しっくりきたりで、「 取り敢えず鑑賞 」でしたが 面白く観れましたね。
昨今の「 ねじ伏せるだけの議論 」( 論破 )が 如何に…か、
わかる作品でもあったかな。
「 ナワリヌイ 暗殺未遂 事件 」を描いた
『 ナワリヌイ 』(22年)は、
規模は違えど 今の状況と重なる所が多かったですね。
意外と 今回の件と シームレスに繋がっているのかも…?
『 モーリタニアン 黒塗りの記録 』(21年)
「 テロの容疑者 」として「 グアンタナモ 基地 」に 長期間
収容された男が書いた、検閲された「 “黒塗り” 手記 」をもとにした「 実話モノ 」作品。
こちらは「 アメリカ酷い 」話。
「 人権など どうにでもなる 」という意味では 上の作品と同じ内容。
軍側の検事を演じた ベネディクト・カンバーバッチ が、
こちらも 実話モノ『 クーリエ:最高機密の運び屋 』(20年)では、逆に 長期間拘束されていましたね。
かなり前に観た ドキュメンタリー映画
『 バンクシーを盗んだ男 』(18年)は
「 ストリートアート 」の価値や 所有者の問題の他、
「 そもそも 違法では… 」とか
「 “場所”から 切り離されたら 価値( テーマ、メッセージ性 )がなくなるのでは… 」
といったところまで 深く切り込んでいる内容で 興味深かったです。
ある美術商の「 アートを守るため 」と、うそぶく姿が印象に
残りました。
本題( 前回の続き )。
「 クリーチャーズ・デザイナー
ハリウッド特殊効果の魔術師たち 」
(仏/2015)
ザックリとした内容は 前回( その1 )参照。
って事で いきなり「 画像 」から。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 ハウリング 』の 狼男 〕
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 狼男アメリカン 』の 狼男 〕
ジョー・ダンテ と ジョン・ランディス は、二人並んでの
インタビュー。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
経年劣化が チョット切ない クリッター 〕
『 グレムリン 』や『 ET 』の影響で この手の作品( 造形物 )の依頼が増えたようだ。
『 クリッター 』は『3』までは 観たはず…ですが、
「 イースターエッグ 」の場面(『2』らしい )以外は
ほとんど 覚えてないです。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 アビス 』の 発光生物 〕
『 アビス 』の 発光生物は「 水に強い素材 」と「 発光方法 」が課題だった。
「 発光 」の方は「 光ファイバー 」で解決。
別の “水状の生物”の方 は「 CGI 」で再現。
その成功が『 T2 』に繋がる。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 T2 』、T-1000の 特殊造形 〕
『 T2 』は「 CGI 」に目が行くが 以外に「 アナログ 」多め。
「 砕け散る 凍った Tー1000 」も「 CGI 」じゃないんですよ。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 T2 』凍った Tー1000 の模型 〕
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 ジュラシック・パーク 』「 コマ撮り用 」模型 〕
まあまあ 有名なエピソード ですが、
もともと『 ジュラパ 』の 恐竜は「 コマ撮り 」でしたが、
密かに 作っていた「 CGI 恐竜 」の出来が良かったため
そちらに 変更に。
「 コマ撮り 」担当の フィル・ティペット は かなり落ち込む
のだが、細かい動きの再現のため 協力する事に…
という イイ話も ティペットの インタビューを交え 紹介されています。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 ジュラパ 』の ラプトル「 着ぐるみ 」〕
ラプトル、「 着ぐるみ 」もあったんですね。
中の人は「 中腰の姿勢 」で ツラそうであったな。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 スタ・トゥル 』、ウォリアー・バグ の「 骨組み 」〕
「 骨組み 」を使い「CGI 」の動きの確認をしたみたい。
「 CGI 」の利点は モデルさえ制作できれば コピーで 簡単に
増やせるところ。
もちろん、必要(場面)に 応じて「 実物大 」のも使用。
( 予算規模の スゴさに 改めて驚く )
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
実物 ウォリアー・バグ、 ブレイン・バグ 〕
低予算の「 怪物 」映画が イマイチ迫力不足なのは、
「 造形物 」と「 CGI 」の 組み合わせが 出来ないから…って
のも あるんでしょうね。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 スモール・ソルジャーズ 』の人形 〕
『 スモ・ソル 』は「 人形の操演 」で撮影する予定だったが
いろいろと キビしい面もあり、「 CGI 」も 使う事に。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 メン・イン・ブラック 』の 巨大バグ 〕
『 MIB 』の 巨大バグは 実際に制作はしたが、イメージと合っておらず 最終的に「 CGI 」に 変更。
という事で 上の「 造形物・バグ 」は チョット貴重かも?
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』 ヨーダ 〕
「 CGI 」の失敗例として「 ピョンピョン ヨーダ 」の
エピソード。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 スパイダーマン2 』の ドック・オクの アームも「 操演 」と「 CGI 」の併用。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』 ゴラム模型 と
アンディ・サーキス「 パフォーマンス・キャプチャー 」〕
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』 『猿惑』の 猿マスク 〕
『 猿惑 』のマスクは “厚かった” ため 表情が作れず。
だけど、不思議な事に 作中では 役者の演技によって「 感情 」が 感じられるんだよな。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
リメイク版『 猿惑 』将軍 模型〕
こちらの マスクは「 口元を薄くした 」ため 表情が作れる。
リメイク『 猿惑 』、評判は良くないが「 特殊メイク 」や
「 CGI 」は イイ出来とのこと。
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
音声と連動する アニマトロニクス 〕
〔『 クリーチャーズ・デザイナー 』
『 ヘルボーイ ゴールデン・アーミー 』死の天使 〕
死の天使 の「 翼の眼 」の “すぼむ”ような瞬きは 見ていて
気持よかったな。
…と、中盤頃からは「 技術面 」から
「 怪物の創造 」や その表現方法に迫る内容でした。