ヤン・シュヴァンクマイエル 「 ファウスト 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

「 ファウスト 」( チェコ・仏・英/1994 )

 

実在したらしい 錬金術師・ファウストの「 伝説(物語)」を、

アニメーション・映像作家の ヤン・シュヴァンクマイエル

「 現代の幻想奇譚 」として 映像化。

 

 

「 Amazon配信 」100円。

 

 

 

街頭で 2人の男が配っていた「 謎の地図 」。

 

その地図に 導かれるかのように “男”は その場所へと向かうが、

そこは 演劇「 ファウスト 」を上演しようとしている「 劇場 」だった。

 

ファウスト役を 演やらされそうになった “男”は その場を逃走

するが、「 現実 」と「 演劇ファウスト 」が 混ざりあい……?

 

 

みたいな話。

 

ジャンル的には「 ファンタジー・サスペンス(ホラー)」かな?

 

 

『 ファウスト 』は 「 悪魔と契約 」くらいしか 知らなかったので、かなり前になりますが『 まんがで読破( ゲーテ版 )』

読みました。

 

あと、放送で 映画『 ソクーロフ版 』(11年)も観ましたよ。

 

シュバンクマイエル『 アリス 』(88年)

『 オテサーネク 妄想の子供 』(00年)は観てますが

 

すでに 記憶が薄れてますね…。

 

 

サクッと 画像紹介で 終えるつもりでしたが、

 

以外にも(?) 「 話 」も面白かったし、ちゃんと オチも付いていたので 若干 詳しめ( 長いんで 結構 端折ってます )の

「 紹介 & 感想 」になってます。

 

 

( ネタバレ注意 )

 

 

〔『 ファウスト 』  タイトル 〕

 

撮影場所の街(チェコ?)の風景も地味に楽しい。

 

 

〔『 ファウスト 』  地図をもらう “男”

 

主人公の “男”男2人から もらった「 地図 」を すぐ捨てるのだが アパートのポストにも入っており…。

 

 

〔『 ファウスト 』  夜中、“男” のアパートの前に来た、

「 地図 」を配っていた2人の男

 

 

この 2人組は しょちゅう出てきます。

 

あと、ここでは「 白目 」ですが、これは「 義眼 」をつけているから。  ( この後 義眼を外す描写がある )

 

「 現実 」と「 作り物 」が曖昧になっている、

「 悪夢めいた 世界観 」は「 幻想怪奇 好き 」には たまりませんね。

 

 

〔『 ファウスト 』  「 赤い車 」と 走って出ていく男

 

地図を頼りに印の場所へ向かう “男”

 

途中、「 赤い車 」の邪魔になったり、その場所の入り口では “走って出ていく男”と ぶつかりそうになったり…。

 

 

つまらない「 画像 」だけど、一応 伏線っぽいヤツなんで。

 

 

〔『 ファウスト 』  ファウストの衣装を着た “男”

 

その場所は「 劇場 」。

なぜか “男”は「 ファウストの衣装 」に着替えてしまう。

 

 

〔『 ファウスト 』  「 錬金術 部屋 」〕

 

劇に出演させられそうになった “男”は 逃走、「 錬金術 部屋 」に迷い込む。

 

 

〔『 ファウスト 』  錬金術?で生まれた “粘土の赤ん坊”

 

その部屋で「 ガラス・ケース内 」の粘土が 赤ん坊に変化。

 

画像では わかりませんが「 ストップモーション 」です。

 

 

〔『 ファウスト 』

「 呪文が記述された 小紙 」を 赤ん坊に入れる “男”

 

“男”は 近くにあった「 魔術本 」に書いてあった「 呪文 」を

小紙に メモり、赤ん坊の口の中へ…。

 

 

〔『 ファウスト 』 動き出す “粘土の赤ん坊”

 

すると、“粘土の赤ん坊” が動き出す。

 

 

〔『 ファウスト 』  顔を変える “粘土の赤ん坊”

 

不気味がった “男”赤ん坊を壊し「 呪文メモ 」も取り除く。

 

 

 

〔『 ファウスト 』  大天使 登場 〕

 

ストップモーションを使った「 転がる首 」演出で 大天使

(たぶん)が登場、ファウスト“男”)を戒めます。

 

 

〔『 ファウスト 』  大天使( 操り人形 )を操る「 手 」〕

 

この、「 人形を操る手 」の描写も しょっちゅう出てきます。

 

 

「 WIKI 」によると シュバンクマイエル は、

 

「 運命や行動が 何者かに 不正操作されている 」という

イメージを持っていたみたいなので その表現でしょうか。

 

 

〔『 ファウスト 』  悪魔 登場 〕

 

今度は「 悪魔の首 」が ゴロンゴロンと転がってきて 悪魔

登場、「 神学やめちゃえ 」と誘惑。

 

 

「 画像 」だけじゃ、この「 奇妙な 楽しさ 」が伝わらないのが 残念。

 

 

〔『 ファウスト 』  「 魔法陣 」と その道具 〕

 

バーで飲む くだんの2人組から「 魔法陣 」を渡された

ファウスト“男”)。

 

 

〔『 ファウスト 』  悪魔・メフィスト 召喚 〕

 

ファウスト“男”)は なんだかんだ「 妨害 」

( 楽しいが 割愛 )を受けながらも 悪魔・メフィスト を召喚

する事に成功、「 契約 」を持ち掛ける。

 

 

〔『 ファウスト 』  三つに分かれて 帰る、メフィスト

 

「 契約の話 」を伝えるために 一旦 帰る、決定権の無い

メフィスト…。

 

「 目 」が “ミギー” っぽい。

 

 

〔『 ファウスト 』  悪魔を呼び出した 道化師(右)〕

 

一方、ファウストに憧れる 道化師( 初登場は 割愛 )は、

楽をするための呪文で 悪魔を「 呼び出し 」てしまう。

 

悪魔と言い争いになった 道化師

 

“「 呼び出し 」と「 追い払い 」の呪文を繰り返す”

 

という 嫌がらせをし、悪魔を降参させる。

 

その悪魔「 赤い車 」に乗り 帰っていく…。

 

 

ここの、呪文に逆らえず「 来ては 戻り 」を繰り返される 悪魔が哀れでしたね。

 

あと、

 

悪魔「 魔法陣から出てこい! 燃やしてやるから!」、

道化師「 それなら出ない お前が入ってこいや~ 」

 

の 口喧嘩が 超楽しいんですよ。

 

この 道化師怠惰なヤツで 結構 ムカつくんだけど、

嫌いには なれないんだよな。

 

( というか 本作で 一番好きかもしれん )

 

 

〔『 ファウスト 』  白髪の男が落とした「 人間の脚 」〕

 

“男”白髪の男「 人間の脚 」を抱え込んでいるのを目撃。

 

いきなりの「 切株 」で ビビった。

 

 

〔『 ファウスト 』  演劇「 ファウスト 」の契約場面1 〕

 

カフェで くだんの2人組から「 カギ 」をもらった “男”

 

その後、建物内で 劇団員?に捕まった “男” は「 仮面 」を

被せられ「 ファウスト 」の「 契約の場面 」に 出演する事に。

 

 

〔『 ファウスト 』  演劇「 ファウスト 」の契約場面2 〕

 

悪魔・メフィストの周りに「 羽ペン 」を持った 従者の悪魔

現れる。  ( その前に「 悪魔の首 」ゴロゴロあり )

 

ファウストは 自身の「 血 」でサインしようとするが…

 

 

〔『 ファウスト 』  演劇「 ファウスト 」の契約場面3 〕

 

「 首 」ゴロゴロで 現れた 天使たちが それを阻止。

 

 

〔『 ファウスト 』  演劇「 ファウスト 」の契約場面4 〕

 

が、従者悪魔天使たち乱暴ファウスト悪魔

「 24年の契約 」をしてしまう。

 

 

 

〔『 ファウスト 』  ファウストの仮面を剥ぐ “男”

 

ここ『 トータルリコール 』(90年)みたいでしたね。

 

 

〔『 ファウスト 』  空飛ぶ 悪魔道化師

 

「 ポルトガルの王 」に会いに行った ファウストを追い、

道化師も ポルトガルへ向かう。

 

 

わざわざ 自分から知らせにきて、背中に乗っけてってくれる

悪魔が 超親切。

 

 

〔『 ファウスト 』  溺れる 王たち

 

ファウスト王様の頼みで「 ダビデ と ゴリアテ 」を呼び出すも、すぐに「 悪魔の力 」とバレて 侮辱される。

 

怒った ファウスト王たち「 洪水攻め 」にして殺すも、

胸に残るは 虚しさだけ。

 

 

ちなみに 先に 王様の前に着いた(墜落した) 道化師

 

ファウストを呼んで来い 」と 王様から命令を受けるも

途中にあった 食事( ケーキ )に 文字通り 食いつき、

ファウストに会えずじまい…。

 

 

〔『 ファウスト 』

ファウストの「 神 」への懺悔と それを覗く メフィスト

 

「 悪魔の知識 」も 大した事がなかったため、「 神の道 」に

戻ろうとする ファウストだったが…

 

 

〔『 ファウスト 』  悪魔が変装したへレン の誘惑 〕

 

メフィスト悪魔「 トロイのヘレン 」に化けさせ 誘惑、

その心を挫く。

 

 

この「 変装 」場面、最後に「 悪魔の股に穴を開ける 」のが

くだらなくてイイんですよね。

 

 

〔『 ファウスト 』  騙されて怒る ファウスト

 

ファウストヘレンとの セックス後、ようやく その正体に

気づき 激怒。

 

 

〔『 ファウスト 』  契約終了間近の報告 〕

 

だが「 24年の契約 」のはずが、

 

「 こっちは 昼と夜も仕えている。なので×2、12年で終了 」

 

という メフィストの言い分により、今日の12時で「 契約 」が切れる事態に。

 

 

〔『 ファウスト 』  「 ボディガード悪魔 」〕

 

死にたくない ファウスト“男”)は ボディガードを雇い

2匹の悪魔を撃退するが…

 

 

〔『 ファウスト 』  メフィストの「 火炎攻撃 」〕

 

メフィストの「 火炎攻撃 」で ボディガードは退散。

 

ちなみに この「 ボディガード( 人形 )」を用意したのは

くだんの2人組

 

 

〔『 ファウスト 』  「 劇場 」から逃走する “男”1 〕

 

その隙に “男”は「 劇場 」から逃走。

 

 

〔『 ファウスト 』  「 劇場 」から逃走する “男”2 〕

 

その途中、“地図を持った男”“男”とは別人)とすれ違う。

 

 

〔『 ファウスト 』  轢かれる & 死亡した “男”

 

“男”は 建物から無事に出るが 道路に飛び出したため

「 赤い車 」に 轢かれ 死亡。

 

 

〔『 ファウスト 』  切断された “男”の脚 〕

 

そこに 白髪の男が現れ 事故によって切断された「 “男”の脚 」を紙で包み 持ち去る。

 

 

〔『 ファウスト 』  警察官 到着 〕

 

警察官が到着、「 赤い車 」の運転席のドアを開けると…

 

 

〔『 ファウスト 』  無人の運転席( ラストカット )〕

 

そこには 誰も載っていなかった……( 終 )

 

 

…という

「 すべては 2人組の企みだった… 」みたいな話( たぶん )でしたね。

 

悪魔天使も 操られていた(?)ってのが 斬新だったな。

 

くだらない( けど楽しい )「 道化師悪魔の 言い争い 」の

場面も、「 赤い車 は 悪魔の車 」という伏線になっていましたね(?)。

 

基本「 オカルト系 」ではありますが、最後に明かされる

 

「 繰り返される “同じ死” の運命 」「 操られた “死”の物語 」

 

からは 一風変わった「 ループもの 」の趣を覚えましたよ。

 

 

という事で、観る前は 題材が地味っぽいと 思っていましたが、

 

「 現実に浸食する、演劇と オカルトの “ファウストの物語” 」

という構成は 不条理・幻惑的で 好みだったし、

 

メインの「 ストップモーション & 人形 」を用いた

「 映像・演出 」や「 人形の造形と 動き 」も素晴らしくて

とても 満足できました。

 

意外にも「 コメディ要素 」も 多い(?)ので 気楽な感じで

観て ほしいですね。