映画 「 ドラマ系 」作品( かなり 広義ですが… )の ざっくり雑感。
「 赤い闇 スターリンの冷たい大地で 」(19年)は
1933年、世界が「 恐慌 」に 苦しむ中、ソ連 だけは影響を受けず。
その事に 疑問を覚えた 英国の記者が 取材のため、単身 モスクワに行くが…
という内容の 「 実話モノ 」・ドラマ。
実話なので 「 ネタバレ 」しますが、ソ連が人為的に起こした
「 ホロドモール 」と呼ばれる 「 ウクライナ飢饉 」の話です。
この時代、「 世界恐慌 」により 世界経済が ダメージを 受けて
いましたが、ソ連は 「 五ヵ年計画 」の実施により その影響を受けず、その成功を 世界に示していました。
ですが それは
「 ウクライナ 」から土地を奪い( 集団農場「 コルホーズ 」 懐かしい )、
穀物も徴収、輸出して 「 外貨 」を稼いでいた という 要因もあったんですね。
そのため 大勢のウクライナ人が 飢えて 亡くなるんですが、
その数 なんと、数百万人規模…※。
( ※「 WIKI 」 によると、400万~1450万人 死亡 )
「 隠蔽のため 記者の拘束や 殺人 」が あったりと 気が滅入る話
でしたが、主人公の行動と 決断力に 少しは 救われたかな。
興味があれば 『 カティンの森 』(07年)と 併せてどうぞ。
「 SKIN / スキン 」(18年)
最初に 『 短編 』の方( 18年 上映時間 21分 )を 観たんですが、
それが よくある 「 暴力が返って来る 」とは ひと味違う
“報復”の仕方で ( 平山夢明っぽかった )、オチに度肝を 抜かれ
ましたね。
こちらは 「 白人至上主義者 」という 主人公の設定は 同じですが
実話を元にした※ 全く異なる 話。
( ※ 「 着想 くらいかな?」と 思っていたら 最後に 「 御本人登場 」で、驚く… )
「 白人至上主義 団体 」に 所属する 主人公・ブライオン( バブス )は 体中に タトゥーを入れていますが、それは 「 所属( 家族 )の証 」。
その「 団体 」の ボス夫婦も、親に捨てられた ブライオンの
“親代わり”、「 愛情をくれる者 」 でしたが、
同時に「 ブライオンを縛る 鎖 」 でも ありました。
ブライオンの、飼犬のボスを 可愛がる 様子からも 「 愛の渇望 」の
深さが 垣間見えますが、
首輪を付けられた 飼犬のボスは ブライオン自身に 重なってましたね。
そんな ブライオンが 3人の娘を抱える ジュリーと 出会った事で
彼の中に 「 生き方を変えたい 」という 「 心境の変化 」が 起こるんですが、刻まれた「 証 」を消すには 代償と 覚悟が 必要。
その ブライオンの「 不安感 」に コチラの気もそぞろ でしたが、
ブライオンに 「 亡くした息子 」を 投影していた ボス夫婦にも
やるせなさを 覚え、「 差別主義者 」といえ チョット同情も。
〔 『 SKIN / スキン 』 ブライオン( ボブス )役の ジェイミー・ベル。
いろいろと 出演してるけど、「 炭坑モノ 」・青春ドラマ、
『 リトル・ダンサー 』( 00年 父親の「 スト破り 」に グッときた )の
主人公・少年が 有名なのかな。
調べたら 『 タンタンの冒険 』(11年)の タンタンも やってましたね 〕
〔 『 SKIN / スキン 』
シングルマザー・ジュリー 役は ダニエル・マクドナルド( 中 )。
『 短編 』でも 主人公の妻 役 で出演。
少女・サスペンス『 シークレット・デイ 』(14年)は 目線の演技が
良かったですね。
ラップ・青春ドラマ 『 パティ・ケイク$ 』(17年)も 意外と楽しめた
かな 〕
〔 『 SKIN / スキン 』 ボス夫婦の妻 役は ヴェラ・ファーミガ。
「 物わかりの良い “母親”」の演技が 怖い… 〕
〔 『 SKIN / スキン 』
度々挿入される “傷みを伴う” 「 タトゥー消し 」描写 〕
何にしても 「 “愛”で 人は( 良い方にも、悪い方にも ) 変わる 」という 内容は 単純に 心に響きましたね。
「 タトゥー ビッシリ青年 」のビジュアル から、「 社会派・暴力ドラマ 」の印象を受けたけど、個人的には 「 恋愛ドラマ 」 でしたよ。
「 ブラック・アンド・ブルー 」(米・19年) は、
警察官として 地元、ニューオーリンズに 帰って来た 黒人女性の
アリシアは、 麻薬課・刑事たちによる 「 処刑 」場面を目撃、
「 ボディ・カメラ 」にも 録画してしまう。
アリシアは 「 証拠映像 」を回収しようとする 刑事・マローンたち
から逃げるが…
という、サスペンス・ドラマ。
黒人警官の アリシアは 「 警官として 黒人に 嫌われ 」、
「 黒人として 白人警官に 厭われ 」ているという 米国らしい設定。
「 黒人で 警官 」という アリシアの立場に 「 追跡劇 」が絡む 展開は
面白かったけど、意外と 早めに 協力者が付いたのは
「 警官と 黒人に挟まれ よるべない状況に… 」という、
スリリングな展開を 期待していただけに チョット残念。
個人的には 刑事たち、ギャング双方から 追われる「 追跡劇 」展開と、「 第三者の 葛藤 」場面が もっと 見たかったな。
それでも 「 相棒 」のくだり や、
「 人種、警察 関係なく、悪いものは 悪い 」 という アリシアの想いには グッと きましたけどね。
〔 『 ブラック・アンド・ブルー 』 アリシア 役は ナオミ・ハリス 〕
〔 『 ブラック・アンド・ブルー 』
ギャングを 「 処刑 」する 刑事・マローン。
「 ボディ・カメラ 」で 録画した映像は 署で「 アップロード 」する。
なので 『 ガントレット 』や 『 16ブロック 』などの「 護送モノ 」っぽく
「 アップロードのため 署を目指す 」展開かと 思ったら 少し違った… 〕
〔 『 ブラック・アンド・ブルー 』 マローン 役は フランク・グリロ。
マローンは 警官のアリシアが犯人だと ギャングのボスに 伝える。
アリシアは 警官と ギャング、双方から 追われる事に… 〕
「 エンタメ 」だけみても 「 逃走サスペンス 」の他、
後半には 「 銃撃戦 」もあるので 普通に 楽しめるかな。
「 木曜組曲 」(02年)は、
恩田陸の 同名小説が 原作の「 人間ミステリー・ドラマ 」。
「 毒を飲み 自殺した 大御所・女流作家と 5人の女性 」を巡る
「 ミステリー 」。
二転三転する展開で 緊張感もあったし、「 作家の業 」を 強く覚える
真相も 良かったけど、オチとしては 普通 だったかな。
ですが、各俳優に合った 登場人物の演技は 見応えがあり、
そういう意味では 面白かったです。
〔 『 木曜組曲 』 女流作家・重松時子の死から 4年後に 集まった、ゆかりのある 物書き4人 + 編集者 〕
〔 『 木曜組曲 』 塩谷恵理子 役、鈴木京香 〕
〔 『 木曜組曲 』 川渕静子 役、原田美枝子 〕
〔 『 木曜組曲 』 林田尚美 役、富田靖子 〕
〔 『 木曜組曲 』 杉本つかさ 役、西田尚美。
「 事件 」的には…でしたが、「 和ませキャラ 」として 活躍して
ましたね 〕
〔 『 木曜組曲 』 時子の「 担当編集者 」で 同居もしていた
綾部えい子 役、加藤登紀子 〕
〔 『 木曜組曲 』 女流作家・重松時子 役は 朝丘ルリ子。
初っ端から 亡くなっているので 出番は少ないと思いきや、
「 回想 」場面での出番が 結構ありましたね。
この、「 手紙を食べる 」場面は インパクト抜群 だったな 〕
「 デンデラ 」(11年)は
佐藤友哉の同名小説が原作の 「 復讐&サバイバル・サスペンス 」。
監督は イマヘイ監督の息子、天願大介。
原作が 好きなので 観たかった 作品です。
いい加減 借りようと思っていた 矢先 「 GYAO!」無料配信で 発見…のパターン。
原作は 「 姥捨て 」を題材にした 作品で、一見すると “重厚なドラマ”
だと 思いがちですが、
実際は 「 村に 復讐派 」と「 復讐反対派 」の対立、
「 冬眠しない熊、“穴持たず” 」の襲撃※ と、それによる「 食料不足 」、
「 謎の毒殺事件 」と、
盛りだくさん内容を持つ 「 エンタメ小説 」なんですよ。
〔 ※ 「 熊 襲撃 」 『 羆嵐 』( 吉村昭 )も 元ネタです。
原作では 「 老女たち VS 熊 」場面で 「 熊の視点( パー ト )」もあり、
「 赤いの( 火 )は恐いが あいつら自身は弱い 」 みたいな
恐ろしい描写もあって 盛り上がります 〕
当然、2時間内に 全ては盛り込めないため、「 映画版 」は 原作でも
メインだった 「 老女たち 対 熊 」を中心に 描いているんですが、
「 原作好き 」からすれば かなり 物足りないんですよね。
その熊も 「 アップ 」が多くて、迫力不足だったし…。
それでも 人物造形は 良かったし、セットも頑張っていて 雰囲気、
臨場感は 良かったです。
〔 『 デンデラ 』
70歳になり 山に捨てられた 老女たちの村、デンデラ 〕
「 冬の食料 」は 2つの貯蔵倉に 保存。
〔 『 デンデラ 』
30年前に 山に捨てられるも、一人生きのび 「 デンデラ 」を作った
メイ ( 草笛光子 ) 〕
メイが 「 デンデラ 」を作った目的は ただ一つ、「 村 」( 男たち )への
復讐( 「 男皆殺し 」 )。
なので 山に捨てられた 女性は 助けるが、男性は見殺しだ。
「 いっぺん 死んだ者は つええぞ 」の 名セリフ あり。
〔 『 デンデラ 』 助けられた 主人公・カユ 役は 朝丘ルリ子 〕
最初は 「 死ななかった事 」に 悩んでいたが 受け入れ、
今度は「 復讐 」と「 復讐反対 」どっちに付くかで 悩む。
…んだけど、時間の関係で あっさりめ。
〔 『 デンデラ 』
「 隻眼 」が 超カッコイイ、「 復讐 反対派 」のリーダー、マサリ 役は
倍賞美津子 〕
復讐には 反対( デンデラで 暮らす )だが、「 熊の襲撃 」を受け、
メイたち と 共闘する事に。
〔 『 デンデラ 』 熊襲撃 の被害者 〕
冬眠をしなかった 熊が 貯蔵倉を襲撃、犠牲者も出る 大惨事に。
頭や 手足が転がる 「 壮絶な( 楽しい )現場 」ですが、はっきりと
映っていないんですよね…。
〔 『 デンデラ 』 弓を放った マサリ 〕
「 瀕死の老女 」を エサ( 囮 )にし、「 熊を おびき寄せる 」作戦自体は
“燃える”んだけど、
肝心の熊は 「 アップの描写 」が多く、思ったほど 盛り上がらない。
〔 『 デンデラ 』 三度目の「 熊襲撃 」 と 「 手負い熊 」 〕
熊は、「 描写 」は アレですが、「 暴れっぷり 」自体は イイんですよね。
なので 尚更 残念。
〔 『 デンデラ 』 終盤、カユと 熊の競争 〕
少しだけですが、原作の最後よりも 「 その後( その先 )」を 描いて
いたのは 評価したいですね。
まあ、原作の “あの終わり” も 情緒があって 好きですけど。
「 ドラマ 」、「 エンタメ 」としては、惜しい出来 でしたが、
バッサリ切った おかげで 「 ダイジェスト感 」は あまり 感じず、
思いのほか 楽しめましたよ。
「 原作好き 」のな方には オススメし難いですが、未読や
そうでない方は 意外と、まあまあ、楽しめるかも しれません。





























