96年版 「 悪魔のような女 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

「  悪魔のような女 」(米・1996)

 

サスペンス映画。

 

アンリ=ジョルジュ・クルーゾー 監督の 『 55年版 』の リメイク作品。

 

 

全寮制男子校。

校長の ミアは 身体が弱く、理事長で夫の ガイは 女性教師・ニコル と 浮気していた。

 

だが、横暴で 暴力的な ガイに 耐えられなくなった ニコル

ミア 「 ガイの殺害 」を 持ちかける。

 

 

 

ミア 役、イザベル・アジャーニ

ニコル 役、シャロン・ストーン

シャーリー 役、キャシー・ベイツ

 

ガイ 役、チャズ・パルミンテリ

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  タイトル。

 

「 悪魔のような 」という意味のようなので、「 悪魔は 誰か 」との問い

でも ありますね 〕

 

 

 

『 55年版 』は 数年前に観ました。

 

すでに 『 96年版 』は 観ていたので 「 話 」や 「 展開 」は 知って

いましたが、

「 怪奇ムード 」が 意外と 心地よくて ( オチも… ) 面白かったですね。

 

 

 

この『 96年版 』は 劇場で 鑑賞してます。

何年か前にも 観ているので、今回で 3回目。

 

3回目ともなると さすがに 楽しめなさそうに 思えたのですが、

意外と 楽しめましたよ。

 

( そもそも 3回も観る作品かって感じですが… )

 

ただ、現代が舞台になった事で 「 ツッコミ所 」が 大きく 感じるんですよね…。

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  校長・ミア 役の I・アジャーニ

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  教師・ニコル 役の S・ストーン

 

「 初・シャロン 」は 劇場で観た 『 トータルリコール 』(90年)…かな?

 

ちなみに 『 トータル~ 』の 同時上映作品は

ピーター・ハイアムズ 監督、 ジーン・ハックマン 主演の サスペンス、

『 カナディアン・エクスプレス 』(90年) です 〕

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  探偵・シャーリー 役の K・ベイツ

 

「 禁煙中 」との設定。

“タバコ” も 「 “強さ” を表す道具 」として 機能してる…っぽい?

 

字幕では 「 禁煙ガム 」だったけど、セリフでは 「 ニコレット 」と

商品名を 言っていたような… 〕

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』

ミアの夫で 理事長の ガイ 役の チャズ・パルミンテリ

 

「 初・パルミンテリ 」は、“コレ” か

レンタルした 『 ユージュアル・サスペクツ 』(95年)のどちらか。

 

ウディ・アレン監督 『 ブロードウェイと銃弾 』(94年)での

“ボスの愛人”のボディーガード 役は オイシイ役 でしたね 〕

 

 

 

序盤から 「 風呂場で 裸のミアが倒れる 」という サービス・カット(?)。

 

それを 別棟で 覗いていた “少年”が なかなか怪しくて イイんですよ。


ですが、その後は 若干 説明不足な感じで 進むし、

 

「 ニコルの借家 」に ガイを おびき出しての 「 殺害 」のくだり も、

チョット無理っぽくて なんか ノリにくい…。

 

その後の 展開や 雰囲気も 「 テンポで押し切った 」 感じかな。

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  序盤、風呂に入ろうとする ミア

 

 

〔 『 悪魔のような女 』

ミアは 学校( 生徒 )を守るため、「 ガイの殺害 」にのる 〕

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  ミアニコル

 

何となく 「 同性愛 」を 思わせる 描写も 〕

 

 

〔 『 悪魔のような女 』

「 “クスリ入り” の酒 」を飲み、その後 コップを落とす ガイ

 

この くだりは 前年の 『 ユージュアル・サスペクツ 』

「 パロディ 」のようで 笑ってしまった 〕

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  「 ガイ殺害 」場面 と、白目の ガイ

 

「 白目 」は 『 55年版 』でも イイ味出してましたね 〕

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  外から 「 丸見え 」な 現像された写真。

 

「 ニャンニャン写真 」だったら どうすんだよ~ 〕

 

 

〔 『 悪魔のような女 』

「 ガイの写真 」シャーリーが発見した 「 カフス・ボタン 」

 

「 証拠隠滅 」が 雑…。  そういうとこだぞ! 〕

 

 

 

それでも 楽しめたのは 主演の二人が 良かったから。

 

 

ミア 役の I・アジャーニ は、「 コケティッシュな 魅力 」と

「 ビクビクする様子 」で こちらの不穏感を 煽ってくるし、

 

イラつくであろう 「 不安からの 先走り 」も 「 ドジッ子 属性 」を感じて 逆に 微笑ましいんですよね。

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  終盤の ミア

 

意外と “しぶとい” んですよね。

今回の件で 多少「 度胸が付いた 」のかも しれないな 〕

 

 

 

対する ニコル 役の S・ストーン は、

「 妖艶な魅力 」と 「 落ち着いた 佇まい 」が 頼もしくて カッコイイ。

 

今回の鑑賞で 一番 「 オッ 」と 思ったのが この 「 S・ストーン の演技 」で、

ふてぶてしい表情が とても印象深く、「 真相 」にも 説得力を 感じるんですよね。

 

 

 

〔 『 悪魔のような女 』  「 ニコル、初登場時 」の顔。

 

どうよ、この 「 凄み 」のある 顔。

 

リメイク版 『 グロリア 』(99年)を 思い出します 〕

 

 

 

あと、「 捜査する 」のが 『 55年版 』男性警部( 権力側 )から

女性探偵( 個人 )・シャーリー に 変わった( 女性が増えた )事で、

 

より「 邦題 」が しっくりくる のも 地味に良かったですね。

 

 

あと、終盤の 「 3人の女性が 協力する 」展開は

「 横暴な男性に 屈しない 」との メッセージを 感じるなど、

 

「 今向け 」な内容に 思えましたね。

 

つまり 今作は 「 10年 早かった 」作品なんですよ(?)。

 

まあ、「 面白いか どうか 」は また、別問題 ですが…。