S・ルメット監督 の 群像サスペンス 「 Q&A 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

「 Q&A 」(米・1990)

 

「 警察と 犯罪組織 」を描いた 「 社会派・群像サスペンス( ドラマ )」。

 

監督は シドニー・ルメット。 ( 脚本も )

 

 

「 TSUTAYA 」の 「 発掘良品 」作品って事で

気になっていた (  「 レンタル候補 」だった )作品。

 

 

 

ヤクの売人・トニー を “正当防衛” で 射殺した 刑事・ブレナン

 

検事の殺人課長・クイン から

「 ブレナンの 正当防衛の聴取 」〔 「 尋問調書( Q&A )」 作成 〕 を

任された “新人・地方検事補” の アロイシャスアル ) だが、

関係者の証言に 疑問を持ち 刑事2人と 調査を 開始する事に…。

 

 

 

アロイシャスアル )役、ティモシー・ハットン

ブレナン 役、ニック・ノルティー

 

バレンタイン 役、ルイス・ガスマン

チャッピー 役、チャールズ・S・ダットン

 

 

 

〔 『 Q&A 』  車のフロントガラスに 映る 「 タイトル 」。

 

冒頭は 「 ブレナン の “トニー殺し” 」

 

その後、夜中に呼ばれた アル が車に乗り移動、この「 タイトル 」…という流れ。

 

終盤でも このような「 夜中の 車移動 」場面が あるけど、

「 アルの心情 」は まったく 違うんですよね 〕

 

 

 

「 タイトル 」や 「 ジャケット 」 から 「 新人検事 対 悪徳刑事 」の話

だと 思っていましたが、

そんな 単純な話では ありませんでしたね。

 

 

「 WOWOW 」の作品説明で 「 社会派 リーガル・サスペンス 」と

ありましたが、

「 リーガル 」というよりは 「 警察組織 & 犯罪組織 群像劇 」の方が

しっくり きます。

 

 

 

〔 『 Q&A 』 新人検事・アル 役の T・ハットン

 

終始 「 抑え目 」な 感じでしたが、最後は…。

 

でも、個人的には 最初の方の 「 新人らしい “追従笑い” 」

一番 印象深かったかな? 〕

 

 

 

〔 『 Q&A 』  ブレナン 役の N・ノルティ

 

「 威圧 と 懐柔 」で 事件を収めようとする ブレナンは リアルっぽくて 結構 迫力あり。

 

後半は 「 テンパリ気味 」になって 楽しい感じ?に なるけど 〕

 

 

 

てっきり、「 射殺の真相 」が 後から分かる展開 だと 思っていたのですが、

冒頭から 「 ブレナン が トニーを 射殺する 」場面で ちょっと 驚きましたね。

 

ここでの ブレナンによる 「 正当防衛の “でっちあげ” 」

超・強引で 恐ろしかったな。

 

 

 

〔 『 Q&A 』

冒頭、「 ブレナン による “丸腰の トニー殺し” 」場面での

強引な 「 目撃者でっちあげ 」

 

 

 

で、この 「 トニー射殺 」を 切っ掛けに

 

「 ヤクを扱う 」 イタリア・マフィア( ボス・フランコーニ )、

「 マフィアから ヤクを仕入れる 」 プエルトリコ人・組織のボス、ボビー

 

「 殺人の疑惑を もたれる 」 刑事・ブレナン

「 “トニー殺し” に 協力した 」 同性愛者・ロジャー と その恋人・ホセ

 

「 ブレナンを 調査する  」 アイルランド系の 新人検事補・アル

「 プエルトリコ人の刑事 」 バレンタイン

「 黒人の刑事 」 チャッピー

 

「 ボビーの内縁の妻で アルの元カノナンシー

 

「 アルに 助言、協力する 」 ユダヤ人の検事・ブルーメンフェルド

「 何やら企んでいる(?)」 “お偉いさん” たち、

 

…の思惑が 絡み合う展開に なります。

 

 

登場人物が 多く、初めは 戸惑いましたが、

S・ルメット「 人物の “交通整理” 」が 上手くいっているのもあり、

 

意外と 付いて行けました。

 

( 若干、不自然な 説明セリフっぽいのが ありましたが、

親切では ありましたね )

 

 

 

〔 『 Q&A 』  刑事・バレンタイン 役の ルイス・ガスマン

 

“子供がいる前” で ブレナンから 「 脅される 」(& 買収 )場面が

超・切ない…。

 

でも その後、ちゃんと この事を 報告するんだよね。

( まあ、“恐怖を感じたから” だけど… ) 〕

 

 

 

〔 『 Q&A 』  刑事・チャッピー 役の チャールズ・S・ダットン

 

チャッピーブレナンとは 「 一緒に仕事をした仲 」

 

なので 乗り気じゃないんですが、「 逮捕はしないが、捜査はする 」と

しっかり 仕事はするんですよ。

 

上は 後半頃の “しびれる”セリフ。

 

個人的には 『 エイリアン3 』“説教囚人” 役の人 ですね 〕

 

 

 

「 NY州 」が 舞台って事もあり 人種も 多様で、

 

「 ナンシーが アルから “離れた” 理由 」

 

「 ナンシーの父親が 黒人だと 分かった時の “アルの表情の変化” を

見て… 」 と、「 根が深い 」モノに なってましたね。

 

 

そんな感じで 「 ドラマ性 」が “高め”な 印象なんですが、

 

「 サスペンス 」としても 人物が多いためか 顛末が読めず、

結構 緊張感が ありました。

 

 

 

〔 『 Q&A 』  「 元カノ・ナンシーとの 車中での 対話 」場面の アル

 

ナンシーが 「 くだんの 事件の ゴタゴタ 」に あまり 深く関わらなかったのが チョット残念だったかも… 〕

 

 

 

〔 『 Q&A 』  イタリア・マフィアたち の チョット笑える会話。

 

「 社会派・ドラマ 」 ですが、個人的には 「 エンタメ要素 」 も まあまあ

ありました 〕

 

 

 

人物描写も リアルな感じで 「 ドラマ性 」を 高めていましたが、

 

「 各自の思惑が 絡む 」展開からは 「 滑稽さ 」も 垣間見え、

チョット「 コメディっぽい 感じ 」も ありましたね。


 

人物 としては N・ノルティー演じる 刑事・ブレナン が 良かったかな。

 

特に 「 ケツに火が付きつつある 」 ブレナン

切迫感が漂う 「 脅し 」は 真に迫っていて 観ていて 面白い。

 

 

その ブレナンは 「 同性愛者 嫌い 」なんですが、

 

“女装娼婦”( トランスジェンダー )を 脅す時に “股間を直で握る”

という、「 さすがにどうかと思う 」行動を みせるんです。

 

のちに、同性愛者の ロジャー「 彼は 同性愛者だ 」みたいな事を

言うので、

“アレ” は 「 自己嫌悪 や 抑圧の 表れ 」みたいな 行動 だったんで

しょうね。

 

後半に 2回ある 「 ブラナンの 同性愛者 殺し 」も、

 

「 後ろから ヤろうとして 殺す 」と、自身のゲイを体現する かのような

方法で、チョット物悲しさも 覚えます。

 

 

 

〔 『 Q&A 』

ボカシが 入った( ので よくわからないのだが… )、

前半の 「 ブレナンの 女装娼婦の “股間 直(?)・握り潰し” 」 前の

「 パンツ下ろし 」 〕

 

 

 

事の顛末 は、「 ブレナン から・・・に まで 影響が 広がり… 」という、

深刻かつ 大規模な事態になるのですが、

 

「 規模が デカすぎて 肝心なところは うやむやに… 」※

 

という、なんだか 既視感を覚える( よくある?)“苦い結末” で、

全然 スッキリしない…。

 

※ 「 尋問調書 」( 文書 )は 消される らしい。

「 デカすぎて 手を出せない 」 も よくあるな~ 〕

 

しかも それら 「 うやむや 」 が

 

“弱み”( “弱さ”、保身 )の連鎖により 「 連綿と 続いている 」ってのが

やるせなかったな。

 

 

 

少々長めの 「 サスペンス・ドラマ 」( 133分 )でしたが、

面白かったですね。

 

「 社会派・サスペンス・ドラマ 」が好きなら 楽しめる人は 多そうかな。