「 マッドボンバー 」(米・1972)
爆弾魔 と 彼を追う 刑事( と 強姦魔 )を 描いた サスペンス作品。
監督は 『 戦慄!プルトニウム人間 』(57年)や
『 巨大生物の島 』(76年)の バート・I・ゴードン。
前から タイトルは 知っていて、気になってました。
TSUTAYA で 「 発掘良品 」として レンタル されては いたんですが、
ズルズル と 先延ばしに…。
しかし ( またしても )「 GYAO! 」で 無料配信されていたので 鑑賞。
中途半端な ネタバレ あり。
先に書いたように 「 爆弾魔 モノ 」 です。
元ネタ は
「 40年代 から 50年代まで ニューヨークで 活動した 爆弾魔 」
“マッドボンバー” こと ジョージ・メテスキー。
( 今作の舞台は 「 LA 」 )
あと、本作とは 関係ありませんが、
この 「 ニューヨーク爆弾 事件 」の犯人を プロファイリング した
ジェームズ・ブラッセル博士※ は、
ロバート・K・レスラー や ジョン・ダグラス の師匠 みたいな人 で、
前に取り上げた J・ダグラス著の ノンフィクション、
『 マインドハンター 』 にも 出てきます。
( ※ 「 ボストン絞殺魔 」の プロファイリング したのも この人。
あと、ヴァル・マクダーミド著の ノンフィクション、
『 科学捜査ケースファイル 』 でも 「 NY爆弾 事件 」を 取り上げて
いました )
爆弾魔は 最初に 「 学校を爆破 」するんですが、そんな 凶行 とは
裏腹に
「 ゴミの ポイ捨て 」、「 横暴な運転手 」を 注意する 「 強いモラル 」を もった人物 でも あります。
この 「 ちぐはぐな 行動原理 」と 「 犯行動機 」が 興味深くて
序盤から 引き込まれましたね。
〔 『 マッドボンバー 』より、爆弾を作る 爆弾魔 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、爆弾魔 と ターゲットの「 学校 」。
爆弾魔・ウィリアム 役の チャック・コナーズ は
元プロ 野球&バスケの選手 みたいで、身長も 197cm と デカい 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、横暴な運転手を 注意する 爆弾魔。
冒頭は “ポイ捨て男” に 「 ゴミを拾え ポケットに入れろ 」と 威圧 〕
次に 爆弾魔は 「 病院 」に 忍び込み 爆弾を爆発 させるんですが、
その 爆弾魔を、これまた 偶然 忍び込んでいた 強姦魔 が目撃する
という、なかなか 楽しい展開に なるんですよね。
この事件を 捜査する事になった 主人公の 刑事は、
早々に 「 犯人が 2人 」 だと 見抜き、
「 強姦被害者 の 証言などで 先に 強姦魔 を捕らえ、
その 強姦魔の目撃情報 から 爆弾魔 を 見つける 」 という
「 急がば回れな 計画 」(?)を 立てます。
なので メイン の「 爆弾魔 」の他、「 強姦魔 」パート もある
という、贅沢な(?)構成になってます。
その 強姦魔の 「 犯罪心理 」も 気になったけど、
そこは 浅い描写( 説明 )で チョット 残念 だったな~。
それでも、後半の 強姦魔の 「 2つの “昇天” 」は 良かったですね~。
〔 『 マッドボンバー 』より、強姦魔・フロマリー。
病院に 忍び込んだ フロマリー は 同じく 忍び込んだ 爆弾魔を目撃
する。
演じる ネヴィル・ブランド は
『 悪魔の沼 』( 77年 T・フーパー監督 未見… )の モーテル店主
なんですね。
あと、TVドラマ版の 『 アンタッチャブル 』 の アル・カポネ も 演って
るみたい 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、
「 病院 」で 強姦された女性 と、「 爆発の衝撃で 倒れる 棚 」の
ダブル・ショックな 場面。
彼女は 強姦魔の 顔を 見ているんですが、最後は 悲しい結末を
向えます 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、
「 2つは 別々の犯人 」と あっさり 見抜く 刑事の ジェロニモ。
( 劇中 名前出てたっけ? )
演じる ヴィンセント・エドワーズ は
『 現金に身体を張れ 』( 56年 キューブリック監督 )で
“金を 横取りしようと企む 男”の役を 演ってます。
病院ドラマ 『 ベン・ケーシー 』(61~66年) の主演を 務め、
日本でも 人気があったみたいですよ 〕
刑事は 強姦魔 を捕まえるため、
婦人警官を 夜中、ブラブラさせる 「 おとり捜査 」を 行うんですが、
どんどん 捕らえられていく 「 強姦&わいせつ 犯 」の様子は
恐怖と 驚愕を 覚えると共に 笑えても 来ましたね。
でも、その網 に あっさりと くだんの 強姦魔が 引っかかったのには
彼の 「 衝動の 制御出来なさ 」を 感じて 怖かったけど。
〔 『 マッドボンバー 』より、
コンピューターを使った 爆弾魔の プロファイリング。
一応、顧問の? 犯罪心理学者もいるが あまり 活躍しない 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、
強姦魔 の家に行き、彼の離れの部屋に 許可も取らず 入る 刑事。
強姦魔は 結婚していて、3人の子供もいる。
妻の 「 裸の写真 & ビデオ撮影 」も しているなど、夫婦仲も 良い
ようだ。 ( 「 写真 」は 至るところに 飾って、貼って ある )
後半、強姦魔が 「 妻の裸 映像 」を 見て 自慰する場面で 何となく
「 強姦の動機 」がわかる? 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、刑事に 脅される 強姦魔。
「 おとり捜査 」で捕まった 強姦魔ですが 「 面通し 」出来ず 釈放。
その後、強姦魔を 強引に 「 別件 」で呼び出した 刑事は、
彼を 脅して 「 爆弾魔の顔・モンタージュ 」作成に 協力させる 〕
〔 『 マッドボンバー 』より、その「 横顔・モンタージュ 」。
この 「 モンタージュ 」場面、結構 長いんだけど 「 悩む 」強姦魔が
面白いです。
あと、最初は 「 タランティーノっぽい顔 」に なってましたね 〕
他にも 「 ダイナマイト強盗 」が 出てきたり、「 爆弾のイタズラ 」が
あったりと、
「 治安の悪さ & 暴力 & 悪意 」を感じさせる 描写が 意外と 多く、
地味に 心 に来ました。
捜査する 刑事も 「危険を伴う おとり捜査を 行う 」 ほか、
「 強姦被害者に ずけずけ と 尋問 」 したり、
上記のように 「 強姦魔に 銃を 突きつけ 脅す 」など、
まあまあ “荒いなヤツ”※ なんですよね。
( ※ 離婚したらしい事も チラッと 説明される )
そういう意味 では 主要3人とも “マッド” と 言えそうだし、
さらに 他の男性犯罪者たち を 加えれば、
「 男性の暴力性 」※に ついての作品とも 取れます。
( ※ 爆弾魔が 「 ウーマン・リブ の会場 」を 爆破する、示唆を感じる
描写もある。
なので、時代を反映した 作品とも いえるのかな? )
後半、「 爆弾魔 の娘が ヘロイン中毒で 亡くなっていた 」事が
わかり 「 ドラマ 」としても 面白くなってきますが、
唐突に 元ネタの 「 NY爆弾 事件 」要素※も 加わるので、
「 薬物で 娘を亡くした 絶望によって 壊れた男 」 が
“ぼやけて” しまってるんですよね…。
( ※ 「 NY爆弾 事件 」での メテスキー の犯行は コン・エジソン社への 逆恨みが 発端。
最後は “破棄された” と思われていた 「 元・従業員 記録 」から
あっさり 犯人として 浮上 )
終盤、爆弾魔 の企てた 大爆発( 大量殺戮 )を 結果的に
防いだのが、
「 亡き娘の “幻覚” 」ってのには 爆弾魔の 「 深い 心の傷 」と 共に
「 娘への 愛情 」を 感じて チョット感動 しましたね。
〔 『 マッドボンバー 』より、爆弾魔の最後。
「 爆殺 」は マイルド描写。
物足りない気も しますが、そういう作品 じゃないんで まあいいかな 〕
あと 本作、「 爆弾 」自体も 恐ろしいんですが、
逃げる女性を 殺してしまった 強姦魔の 殺人が「 露見しない 」※
ってのが 地味に 怖くて、後味も 悪いんですよね…。
( ※ 殺人後に 「 おとり捜査 」で 捕まる。
一応 最後は…だけど、それでも なあ~ )
〔 『 マッドボンバー 』より、「 強姦魔が 女性を 絞殺する 」場面。
ここは ホラーっぽい感じもあり、結構 スリリング でしたね 〕
少し変わってはいますが、“普通のサスペンス” になるのかな。
でも、上映時間は 90分 と 短め なので、気軽に 観れる作品では
ありますね。
個人的には 「 好みの話 」 だったし、
「 犯罪心理 要素 」も ほんのチョットですが あったので、
思った以上に 楽しめましたよ。











