2月に 読んだ 本は
ノンフィクション 「 FBI マインド・ハンター 」
ジョン・ダグラス & マーク・オルシェカー
アメコミ 「 バットマン : キリングジョーク 完全版 」
アラン・ムーア、 ブライアン・ボランド
本格ミステリー 「 双蛇密室 」 早坂吝
の 3冊。
まずは 「 アメコミ 」 と 「 ミステリー 」 から
「 バットマン : キリングジョーク 完全版 」
アラン・ムーア、 ブライアン・ボランド
バットマンの 宿敵、ジョーカーの 「 誕生 」を描いた、短編作品。
ボランド の短編、『 罪なき市民 』 も収録。
図書館にも 漫画はありますが、「 アメコミ 」も 数冊あり、
そのうちの 1冊 です。
初めて 「 アメコミ 」 を読みました。
映画 『 ジョーカー 』(19年 未見)では、
アーサー( ジョーカー )は “売れないコメディアン” でしたが、
こちらの “男”( ジョーカー ) も “売れないコメディアン”。
身重の妻 がいる “男” が、
「 引っ越し資金を 得るため、強盗に参加する 」話 と、
アーカム・アサイラムを 脱獄した ジョーカー の 「 ある 企み 」が
並行して 進みます。
その 「 企み 」( 証明、実験 )は かなり エゲつなくて、
そこでの ジョーカー の セリフ、
「 思い出は 気まぐれで 卑劣で 冷酷・・・ 」
「 だが ~ 記憶と 向き合うのを 拒めば 正気が保てなくなる 」
「 けどよ、正気なんぞに こだわる必要があるか? 」
「 記憶の煉獄に 連れて行かれそうに なったら ~ 狂気に 頼れば
いいのさ。 狂気は 心の非常口 なんだよ 」
は、先に読んでいた 『 マインドハンター 』 の 殺人者たち にも
通じるところ があって、ゾクッと しましたね。
「 画 」に ついては、
「 緻密な 画 」 と 「 構図 」 が 素晴らしく、
「 視覚情報 の量 」も多くて 読み応え( 観応え )がありました。
特に
「 過去から 現在に 変わる コマ 」 を 「 似た構図 」で 繋いでいる
ところや、
モノクロの「 過去 」で 「 赤色系 」だけ 色を付ける 事により、
“男” が 被る 「 レッドフード 」( と 赤マント )※ が 際立つように
なっている ところが 巧かったですね。
( ※ 「 レッドフード 」 〔 本書では 「 レッドフッド 」表記 〕
1951年の コミック で
「 化学工場に忍び込んだ 怪盗・レッドフードが 薬品タンクに 落ち、
その影響で 容姿が変化、ジョーカー になる 」
という、「 ジョーカー誕生譚 」が 描かれている )
終盤の ジョーカーの 「 “光の橋” ジョーク 」 と、
パトカーのライト で 作られる 「 光の橋 」※の符合も 印象深い。
( ※ バットマン と ジョーカー を “分ける線” でもあった?
「 最後の コマ 」は、「 最初の コマ 」 と “ほぼ同じ” だが、
「 最初のコマ 」 にあった “微かな ライト〔 光 〕” が、「 最後のコマ 」
には 無い。 という事は・・・ )
本書が 初「 アメコミ 」 だったので 楽しめるか 不安も ありましたが
思った以上に 「 深い内容 」と 「 画 」で 楽しく 読めました。
「 双蛇密室 」 早坂吝
本格ミステリー。
『 援交探偵・らいち 』シリーズ の 4作目 で、
18年版 『 本格ミステリー・ベスト10 』 では 5位。
( 同位は 『 ブルーローズは眠らない 』 )
1作目 『 ○○○○○○○○殺人事件 』は 読んでますが、
2、3作目は 未読。
刑事・藍川広重 が見る 「 二匹の 蛇 ( 良い蛇、悪い蛇 ) の夢 」。
その夢の 原因と思われる
「 藍川が 1歳の時に 二匹の 蛇に 襲われた 」話を 訊いた らいち は、
ある 矛盾点を 指摘する。
気になった 藍川 が 改めて 両親、出( いずる )と 誉( ほまれ )に
問い質すと
過去に 「 2件の “蛇絡み” の 密室事件 」があった事が わかる…。
事件は 2つとも 藍川の両親、出と 誉が 過去に 体験した 出来事 で、
1つ目は 79年が舞台の
「 妊娠中の 誉 と、その内縁の夫で DV男でもある 小説家・黒太郎 の 2人 が プレハブ内で 倒れていた 」
という 「 殺人事件 」 ( 黒太郎 が亡くなる )。
2人 には 「 蛇の 咬傷 に似た 傷 」があるものの、
プレハブ内に 蛇は おらず、
雨で ぬかるんでいる プレハブの周辺にも 「 蛇の這った跡 」 や
「 人の足跡 」 がない という 密室の状況。
関係者は 「 誉 を心配する 」 出、「 黒太郎の 双子の兄弟 」 緑太郎、
「 黒太郎に 懸想する 隣人の女 」 蛇女( じゃのめ ) と 少なく、
全体的に シンプルな ミステリー設定。
しかし 「 蛇 ( または 凶器?)は どこに消えたのか 」 が
興味を そそりましたね。
2つ目は 80年 が舞台の 高層マンション上階 で 起こった
「 2匹の蛇 が 部屋に 侵入、赤ん坊の広重が 襲われる 」 という事件。
そのまんま 「 蛇の 侵入経路、方法は? 」 と、
これまた シンプル ( かつ 地味め )な 「 謎 」。
後半の 突然の “アレ” に チョット心配に なりましたが、
明かされた “トリック” は 良かったし、“あの伏線” にも 感心。
でも、「 本格としては “弱い” な~ 」との 気持ちも 強く 湧いて
きましたね…。
しか~し 意外なところ から 「 本格 」( 論理展開 )が 押し寄せるん
ですよ~。
そこから 導き出された 真相も 衝撃的 で 斬新!
結構 無理っぽくは あるんですが、
それを 吹き飛ばず 「 説得力 & 納得力 」 でしたね。
イイ感じに(?) ミスリード に気を取られ、ヤラれた感 は
半端なかったな。
あと、「 藍川の “二匹の 蛇 の夢” 」の着地点も 鮮やかでした。
今月 読んだ ミステリーは これだけ でしたが、
「 好みの 趣向 」 だったのもあり 「 ミステリー満足感 」は
十分 得ましたね。
“まあまあの 「 下ネタ 」”描写 が ありますが、
それが 苦手で なければ 個人的に オススメ度は “高い” です。