犯罪・サスペンス 「 ロスト・マネー 偽りの報酬 」
実話モノ・サスペンス 「 モンスターズ 悪魔の復讐 」
の 2作品。
「 ロスト・マネー 偽りの報酬 」(米・2018)
犯罪・サスペンス。
未公開作品。
( 公開が中止になった。 その時のタイトルは 『 妻たちの落とし前 』 )
ハリー を リーダーとする、4人の強盗団 は、
市議候補・ジャマール の資金、200万ドルを 強奪する。
だが、倉庫での 銃撃戦 時に 起こった 爆発により 強盗団は 爆死、
金も 無くなる。
ジャマール から 「 2週間で 200万ドルを返せ 」と 脅された
ハリーの妻・ヴェロニカ は、他の 未亡人2人 と共に ハリーが計画した 「 500万ドル強奪計画 」を 実行に移そうとするが…。
ヴェロニカ 役、ヴィオラ・デイヴィス。
リンダ 役、ミシェル・ロドリゲス。
アリス 役、エリザベス・デビッキ。
ベル 役、シンシア・エリヴォ。
ハリー 役、リーアム・ニーソン。
ジャック・マリガン 役、コリン・ファレル。
監督は 『 それでも夜は明ける 』(13年)の スティーヴ・マックイーン。
という事で、「 サスペンス 」 よりも
「 社会派・人間ドラマ 」の方が 強め で、エンタメ度は 低め かな。
「 群像ドラマ 」な感じ ですが、
原題は 『 WIDOWS 』 という事で、未亡人たちが 主役です。
その 未亡人3人 の背景は それぞれ違っていて
強盗団リーダー・ハリー の妻、ヴェロニカ は、夫の “仕事” で
贅沢に 暮らしていましたが、夫が 亡くなった事で 収入も無くなります。
でも、彼女は 覚悟はあったと 思うし(?)、良い暮らしをしていた から まだ いい方。
( 200万ドルを 返せなければ 皆 “結果” は同じですが… )
カルロスの妻、リンダ は 店を営んでいますが、夫 が競馬好きで、
借金をしていたため、その店を 取られそうだし、
アリス に 至っては 夫・フロレック の 「 トロフィー・ワイフ 」的な扱いで、「 生活の糧 」が 全然 無く、
母親 からは 美貌を活かして “男の世話になれ”※ と言われる 始末。
( ※ 男性との 相互利益の関係、「 シュガーベイビー 」 )
という事で ヴェロニカたち が 「 ハリーが残した ノート 」に書かれた
「 500万ドル強奪計画 」 ( 200万ドル返し、残りは 山分け ) を
実行に移す 展開に。
でも、3人共 素人 なので 準備の段階から 不安が 付きまとうんだよな~。
さらに、タイムリミット もあるので、結構 緊迫感も ありましたね。
一方、「 男 」の方は 対立する 市議候補2人、
ジャック・マリガン と ジャマール・マニング の話を 軸にして 描いています。
代々市議を 務めている マリガン家 ですが、職業議員らしく?
「 街を良くする事 」よりも 「 金 」が目的。
対する ジャマール も、自身が黒人 なので
「 マイノリティー向けの政策 」が あるのかと思えば、こっちも
「 利権 と 金 」が目的…。
両者とも 「 税金を食い物にするヤツ 」なんですよ。
一応、ジャック は
「 マイノリティー女性の起業家 支援 」 として 彼女たち に
「 金銭的な 支援 」を してるんですが ( 銀行は 貸してくれない )、
そこから 「 手数料 」を 貰ってるんですね。
話が進むにつれ、この 「 強奪計画 」 と 「 選挙 」が しっかりと 繋がる展開に なるんですが、
その顛末は 何とも 皮肉 で、チョット虚しさも 覚えます。
「 テーマ 」 としては いろいろと ありますが、
「 金は 奪うもの 」( 強い 利己心 )という、
今の 殺伐とした社会を 描いているように 思えました。
あと、「 金 の行方 」 や 「 “普通” も困難 」( これは セリフがあった )、
「 女性の自立 と その障壁 」の話でも ありましたね。
あの 終わり方は スッキリ しませんでしたが、
あれは 「 他者を 気遣う 」( 利他心 )って事なのかな?
( 『 ロスト・マネー 』より、市議候補・ジャック 役の C・ファレル。
街の現状には 憤っているのだが、父親からは 「 何も変わらない 」 と
言われ、結局は 金が目的に。 父親 役は ロバート・デュヴァル )
( 『 ロスト・マネー 』より、ヴェロニカ 役の ヴィオラ・デイヴィス。
ヴェロニカが 飼っている 犬 の活躍?が 可笑しかった )
( 『 ロスト・マネー 』より、リンダ 役の M・ロドリゲス。
『 ワイ・スピ 』シリーズ など、男前な役が 多いので 普通の女性役
は 久しぶり )
( 『 ロスト・マネー 』より、アリス 役の E・デビッキ。
バレエを やっていたので スタイル抜群。
『 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー : リミックス 』(17年)の
“金ピカ” ソブリン人の 女王・アイーシャ ですね )
( 『 ロスト・マネー 』より、
運転手として 「 強奪計画 」に 参加する、シッターの ベル。
シングルマザー で シッター という、キツイ生活。
演じる シンシア・エリヴォ は 歌手でもあり、グラミー賞も 取ってます。
『 ホテル・エルロワイヤル 』(18年)でも 美声を響かせていましたね。
彼女は 今年の アカデミー賞の 「 主演女優賞 」( 『 ハリエット 』 )に
ノミネート されてます )
個人的には 思っていたよりも 面白く 観れましたね。
最初に 書いたように エンタメ度は そんなに 高くない ので、
それ目当て だと 退屈かも…。 上映時間も 129分 と 長いし…。
「 ほどほど エンタメ の 社会派ドラマ 」が 大丈夫なら 楽しめそうかな。
「 モンスターズ 悪魔の復讐 」(米・2018)
1982年 8月4日に起きた、
ボーデン夫婦( アンドリュー と 継母・アビー )が 惨殺され、
娘・リジー に 殺害の容疑が掛けられた 未解決事件、
「 リジー・ボーデン事件 」 を基にした サスペンス・ドラマ。
有名な事件 みたいで、
「 なわとび唄 」として “マザーグース” の1つにも なってました。
リジー・ボーデン 役、クロエ・セヴィニー。
ブリジット・サリバン 役、クリステン・スチュワート。
( 『 モンスターズ 』より、リジー 役の C・セヴィニー 。
存在感ある演技 でしたね。
特に 「 殺害 」場面 での “静かな怒り” が 素晴らしかったな )
( 『 モンスターズ 』より、ブリジット 役の K・スチュワート。
思ったよりも 普通。
でも、「 殺害 」場面 での “逡巡”の演技 は良かった )
事件の 6か月前、メイドとして ブリジット・サリバン が ボーデン家にやって来るところ から 始まり、
後は リジー の 「 閉塞感や 葛藤 」、 「 父との確執 」、
「 ブリジット との 友情( 愛情?) 」 などが 描かれていますが、
話自体は 普通。
( 脚色も 多いみたい? そもそも事件は 未解決 だけど )
ですが、 リリーの 「 閉塞感 」 や 「 苛立ち 」 を ひしひしと
感じさせる C・セヴィニー の演技 が良くて、見応えがあるんですよね。
あと 「 脅迫状の謎 」も、 サスペンスとして、テーマ としても
良いアクセント なっていたと 思います。
まあ、2人の 「 同性愛 」展開は 唐突に 思えましたけど。
この 「 同性愛 」展開が ある事で
後半は 『 乙女の祈り 』(94年)※っぽくなってましたね。
( ※ ピーター・ジャクソン監督の
「(オタク)少女・友情譚 」( 原題は 『 Heavenly Creatures 』!) で、
コチラも 「 実話殺人モノ 」。 ケイト・ウィンスレット が主演でした。
ピー・ジャク といえば 『 指輪物語 』シリーズ よりも コッチ、という人も
いるのでは?)
テーマ としては
こちらも 「 女性の自立 」( 父親の抑圧。 男のプライド?)。
父親は 叔父に 「 娘たちは 世間を知らない 」と言うけど、
“学ばせていない” のは 父親自身 なんだよな。
あと、“鳥” は 「 自由の暗喩 」 として よく使われますが、
今作でも リリーの飼っている “ハト”( 鳥 ) が 父親に 殺されて
いましたね。
その “ハト”( 鳥 )が 「 無罪の証拠の1つ 」と なっているのが
皮肉にも 思えます。
個人的な 「 見どころ 」は 「 殺害 」場面。
緊張感も あったし、ミステリー色が 意外と 強くて
楽しかったですね~。
( 「 殺す順番 」 とか、「 証拠隠ぺい 」 とか 「 裸 で斬殺 」 とか… )
期待していなかった 残酷描写、「 顔面損壊の造形 」も 思っていたより“グロかった” のも 嬉しい。
( 『 モンスターズ 』より、 “斧” により 顔を 砕かれた 父親 )
という事で、
話は 普通 でしたが、リリー の描写は 良かったし、 テンポもよく、
「 好みの描写 」も あって 思っていたよりも 面白かったですね。







