1月 読書 「 そして誰も死ななかった 」、「 予言の島 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

今月は

 

本格ミステリー 「 そして誰も死ななかった 」 白井智之

 

本格ミステリー 「 予言の島 」 澤村伊智

 

の 2冊。

 

 

 

「 そして誰も死ななかった 」 白井智之

本格ミステリー。

 

 

民俗学者だった 父親 の 「 未発表のミステリー小説 」を 見つけた

大亦牛男( おおまた・うしお )。

 

は その小説、「 奔拇島の惨殺 」 を 大亦牛汁( ・うじゅう )として

発表、その小説は ベストセラー になる。

 

半年後、ファンを 名乗る 女性、晴夏 と ホテルで 関係を持った

牛男は、ある疑惑 から 突発的に 彼女を 突き飛ばし、かなりの 重傷を負わせてしまうが、彼女は 何故か平気だった…。

 

しかし 晴夏 は 1週間後、事故で 死亡してしまう。

10年後、デリヘル店で 店長として 働いている 牛男 の元に、

覆面作家・天城菖蒲( あまき・あやめ ) から、

孤島にある 「 天城館 」( てんじょうかん )への招待状が届く。

 

牛男 を含めた 「 ミステリー作家 」の 招待客5人 は、

船で 丸一日かけ 孤島・条島( さなだじま )に到着するが、

「 天城館 」や 「 島 」に 天城は いなかった…。

 

さらに 5人に 「 ミステリー作家 」であるほか、“ある共通点” がある事がわかり…。

 

 

 

タイトル から わかると 思いますが、「 そして誰もいなくなった 」系

ミステリーです。 ( “人形” もあるよ )

 

こう書くと 「 硬派な ミステリー 」 と 思うでしょうが、

著者は 白井智之 なので、一筋縄ではいかない内容 なんですよね。

 

 

著者 の ミステリー趣向を 簡単に説明すると、

「 ( 犯罪絡みの )エロ 」、「 グロ 」、「 伏線の多さ 」。

 

『 東京結合人間 』 では

「 女性の お尻の穴 へ 男性が “入り” 1人になる 」 設定 だし、

「 少女売春 」も ありました。

 

『 お前の彼女は二階で茹で死に 』 では 強姦魔 が出てくるほか、

「 女性監禁 」 も。

 

短編集 『 少女を殺す100の方法 』 では

タイトル通り 100人( くらい?)少女が 死んでます。

 

 

( こう書くと アレ ですが、社会派の要素 も あるんですよ。

書くと 長くなるので 割愛 しますが… )

 

 

「 伏線 」も かなり強引に ( あからさまに ) ブッこんできますし、

とにかく 量が多い ので 読んでいると 一時、忘れます。

 

覚えていても 多すぎて 推理に 活かせないんですよね。

 

 

で、本作。

 

若干、「 エロ 」は 控えめ ですが、

結構 「 グロい 」描写はありますし※、「 伏線 」も 大量にありました。

 

( ※ 個人的には “ほどほど” )

 

メインの「 島 」に 行くまでの 話が 結構長いけど、

 

「 奔拇島( ほんぼ とう ) での 奔拇族 大量死 」 や、

「 晴夏の目的 」 他、 気になる エピソード が多いので 退屈はしませんね。

 

「 島 」で起こる 出来事は 予想通り、「 全員死亡 」の展開

 

( タイトル から 推測できるし、帯にも 書いてるから いいよね? )

 

でも、その後は 「 予想外 」の事態 が起こり、

そこから 長い 「 “多重推理” 」の展開 に なります。

 

その「 推理 」 ( 伏線の回収 ) は 結構 「 強引 」 なんですが、

 

説得力が “ある” のから “無い” のまで、いろいろと あって、

楽しいんですよね。

 

あと、単純に 「 伏線の回収 」自体 が 気持ち良かったな~。

 

でも、ここらへんの 「 パズラー要素 」は “好き嫌い” が ハッキリ

しそう。

 

 

「 真相 」( 動機や 計画自体 )は 個人的には 良かったと思いますが、

「 トリック 」は 説得力は 無かったな。

 

アレだと、もう少し 上手くやれそうな気もしますし…。

 

 

あと、残念なのが 「 犯人の 心情描写 」の不足

 

「 犯人の心情描写 」で 「 動機の説得力 」を もう少し 上げてくれれば、

 

「 タイトル 」の意味が わかった時に もっと キモチ良く なれたのにな。

 

 

個人的には かなり 面白く 読みました。 ( グロ描写も 楽しかった )

 

白井作品 としては 読みやすいと 感じましたが、

 

内容的に 人を選ぶ( 好き 嫌いが 分かれる )作品だと思うので、

オススメ度としては “低め” になるかな。

 

でも、「 やり過ぎ ミステリー 」( や バカミス )が好きなら

楽しめそう?

 

 

 

「 予言の島 」 澤村伊智

本格ミステリー。

 

 

90年代、霧久井島 ( むくいしま )で 行われた 心霊番組の撮影中、

霊能者が おかしくなり、その後 死亡する。

 

その 霊能者、宇津木幽子( うつぎ・ゆうこ )は 死ぬ直前に 「 予言 」を残していて、

それは 「 20年後の 8月25日に 霧久井島で 六人が 死ぬ 」と 解釈

されていた…。

その 「 予言 」が起こる年の 8月24日。

 

当時、宇津木 に夢中で、今は 40歳手前の 3人、

天宮淳春夫パワハラで 心を病んだ 宗作 は、慰安のため

霧久井島へ 向う。

 

 

 

他の 澤村作品も 気になりますが、

 

「 ミステリー要素 強め 」らしい 本作を 読んでみました。

 

 

最初に書いた 『 そして誰も死ななかった 』 同様、「 孤島モノ 」

 

コチラは 「 土着ホラー 」 で、「 予言 」も プラス されていますが、

意外と オーソドックスな 「 ホラー・ミステリー 」の感じ かな。

 

 

前半は 宇津木幽子 の話や 「 予言 」、

 

霧久井島の 山に棲む 「 ヒキタの怨霊 」 ほか、

 

いろいろと “抱え” ていそうな 客たち や 島民 など、

「 オカルト 」 と 「 不穏さ 」が 随所に 漂っていて イイ雰囲気。

 

最初の 死亡者 が出る 中盤から ホラーとして、ミステリーとしても

盛り上がってくるんですが、

 

その後の 「 スペクタクル な展開 」 で、

( といっても 視覚的な ハデさ は無いが… )

 

何となく “アレ” の推察もでき、徐々に 盛り下がりましたね。

 

「 もっと “惨劇” が 続いてくれればな~ 」なんて 思ったりも…。

 

あと、変わった人物が 多い割に あまり 活かされていなかったり、

「 怨霊 」の くだり が軽かったりと、

 

“イマイチに思えた” 描写も 多かったんですよね。

 

後半も ドラマ描写は 良かったけど、展開としては 普通 で、

ガッカリ したんですが・・・ヤラレ ました・・・。

 

忘れた頃に やって来るな~。

( そういう意味では 良いタイミング だった )

 

そういえば いろいろと・・・のに、

すっかり 油断して ( ナメて )ましたね…。

 

 

個人的には 中盤に 盛り下がった分、「 驚き 」も 強く、

ミステリーとしての 満足感は かなり ありました。

 

まあ、納得度や 本格度は 要考察 ですが。

 

( ザッと 読み返した感じ だと 結構 “高め”…に思えました )