「 SF・ミステリー 」、「 青春・音楽映画 」、「 夫婦ドラマ 」 の3作品。
「 ANON アノン 」 (独・2018)
SF・ミステリー 作品。
「 見た映像 」 が全て 記録され、犯罪は なくなったが、
個人の秘密 や プライバシーもない 未来社会。
“男” が 殺される事件が 起こるが、
殺される直前の “男” の視点( 記録 )には “男” 自身が 映っていた…。
犯人は “男” の視覚を “ハック” し、自身の存在の 痕跡を消す、
「 記録の 改ざん 」を施したことが わかる。
刑事の サル は 街で見かけた 「 データがない 女性 」、匿名の女 が 事件に 関係していると 睨む。
監督は アンドリュー・ニコル。
( 『 ガタカ 』(97年)、『 トゥルーマン・ショー 』(98年)も あるが
一番 好き なのは “武器商人 映画” 『 ロード・オブ・ウォー 』(05年) だったりする )
刑事・サル 役、クライヴ・オーウェン。
匿名の女 役、アマンダ・セイフライド。
( 『 ANON アノン 』より、アマンダ・セイフライド 演じる 匿名の女 )
視覚情報は 全て 「 イーサ( エーテル )空間 」( ネット?) に 記録されるので、
当然、犯罪や 他の ヤマシイ事も “見れば” 記録される のが
ミステリー として 魅力的でした。
( 『 ANON アノン 』より、刑事・サル の “視点”。
人物の名前が 見えます。 その他の情報も 見れますが、
一般の人も 普通に 見れるのかは よく わかりません )
( 『 ANON アノン 』より、刑事・サル の “視点” 2。
見える 「 立体 看板 」は 現実には 存在しない。 商品を見ると、
その情報も見える。 モノクロで モダンな デザインは 好きですね )
話としては、
刑事の サル が 殺人事件の犯人と 思しき 匿名の女 を追うが…と、
シンプル。
匿名の女は 依頼人の ヤマシイ映像を、「 別の映像 」に 差し替え
たり、消去したりと 「 記録の改ざん 」を してくれるんですが、
殺された “男” は その依頼人で、
「 記録の改ざん後、しばらくして 殺された 」 のが わかります。
そして 前にも 似た事件 があった事や、さらに 被害者が出た事で、
サル が 「 おとり捜査 」をやる 展開に…。
後半、
視覚を ハック された サル が、「 “偽の映像” を 見せられる 」 くだり が、
『 攻殻機動隊 』っぽかった ですね。
実写だと 恐怖感も 結構あって、観ていて 楽しかったですよ。
あと 匿名の女に、
「 亡き息子の 視覚記憶 」 を “消される” 場面が やるせなく、
元妻 から 「 息子の視覚記憶 」 を 貰おうとするも、
元妻側 も 消されている のが 地味に エグかったな~。
「 世界観 」や 「 SF設定 」、「 話の展開 」 は かなり 好み だったの
ですが、
真相の説得力が 弱い…。
それでも 個人的には 面白かったけど。
SFが 好きなら まあまあ 楽しめる…かも?
「 パティ&ケイク$ 」 (米・2017)
音楽青春・ドラマ 作品。
カリスマ・ラッパー “OZ” に憧れる パトリシア ( パティ )の、
夢と 現実に 足掻く 青春ドラマ。
「 HIP-HOP 」 には 興味がなく ※、
主に ダニエル・マクドナルド 目当て の鑑賞。
(※ とはいえ、『 8Mile 』(02年)、実話モノ 『 ノトーリアス・B.I.G 』(09年) など、何作かは 観てますが。
『 SR サイタマノラッパー 』シリーズ は 切なかった…。
『 ノトーリアス~ 』 は、当の2人は 争いなど したくないのに、
周りが イキって 抗争が 激化していく 展開が、「 不良マンガ チック 」で 面白かったです )
D・マクドナルド は、ミステリー 『 シークレット・デイ 』(14年)※ での
「 眼の演技 」 が 個人的には すごく 良かったんですよね。
(※ 作品も 女性監督らしい、「 繊細な伏線 」 が 好み でした。
エリザベス・バンクス、 ダイアン・レイン、 ダコタ・ファニング が
出てますが、評判は 普通… )
作品としては 「 地方の閉塞感 」 と 「 若者の夢 」 を描いた よくある話 ですが、
母親と カリスマ・ラッパー の “OZ” の くだり が 面白かったです。
カリスマ・ラッパー・“OZ” は、
その名前と、パティ が 夢想する映像に 「 緑 」 が多く 使われていて、
さらに 「 エメラルド・シティ・レコード 」 の名前からも 分かりますが、
『 オズの魔法使い 』 の オズ です。
OP から その パティ が夢想する “OZ” が出るので、
序盤から イヤな予感 しかしない んですよね。
『 オズ魔 』 では 最後、ドロシーたちは オズ が 「 ペテン師 」 だと
気づきましたが、
こちらも “OZ” が 「 酷いヤツ 」( 幻想 ) だと パティ は気づきます。
そこで 自身の作品を ないがしろにされ、打ちひしがれる パティ が
切ないな…。
まあ、“良い魔女” もいるんですけどね…。
母親 の方は、
「 若い頃 ロック歌手を 目指していた 」 ことが 結構 早めに 分かるのですが、
同級生と 久しぶりに 会い ( あと 娘のラップに 触発されて?)
音楽を 再開。
その姿は 楽しそうでも あるんですが、痛々しくも あります。
そして 後半、
母 が 「 若い頃の “夢” と “思い” を 完全に 捨てた 」 と 思しき描写が…。
その事に 偶然 気づいた パティは 終盤、その 「 母の夢 」を肯定 するんですね。
この手の作品って、主人公の方 が 「 励まされる 」パターン が
多いんですが、今作では「 励ます側 」 で、
さらに 再起と 再結成の要素も あるので 結構 感動的 でした。
「 めし 」 (日・1951)
成瀬巳喜男 監督の 「 夫婦 倦怠期 」人間ドラマ。
大阪で暮らす 三千代 と 初之輔。
結婚して5年 経つが、変わり映えのない生活に 三千代 は疑問も
持っていた。
そんな 夫婦の元に、東京から 家出してきた 初之輔の姪・里子 が
訪れ、しばらく 居候する事になる。
三千代 役、原節子。
初之輔 役、上原謙。
毎日の 家事( 料理、洗濯、掃除 )に “虚しさ” や、
「 こんなはずでは… 」な思いを抱く 三千代 の表現が 素晴らしく、
夫への気持ちが 揺らぐ(?)描写も 良かったですね。
あと、夫や 里子を 見て 三千代が やきもきする姿 や、
中盤、三千代が 「 東京の実家に 戻る 」展開も チョット意外に 思え、
怖面白かったな~。
後半の 「 三千代と いとこ の 一夫 が… 」 や、
「 一人になった 初之輔 にも… 」 な展開も 思いのほか スリリング で 楽しい。
脇の人物たち も 短いながら しっかりと 描かれていて、
意外と “厚みのある” ドラマ に なっていましたね。
人物としては、奔放な 里子( 島崎雪子 )が キュート で良かったです。
初之輔と 腕を組んだり、近所の 芳太郎 を惑わせたりと、
小悪魔的な 魅力が あり、それが 可笑しくも ありました。
父親に 小言を言われている 場面も 最高だったな~。
他には 一夫の妹 の ニヤニヤした表情 も 結構 好きで、
印象に 残りましたね。
最後は 「 私、結構 幸せかも… 」 と 思い至る 終わり方 でしたが、
戦争で 夫を亡くした 女性を 引き合いに出す のは ちょっと ズルい…。
夫婦の関係を 可笑しみを交えて 描いていて、かなり 楽しめました。


