7月 読書2 「 メルカトルかく語りき 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

残り 1冊。

 

 

 

「 メルカトルかく語りき 」 麻耶雄嵩

 

“銘”探偵 「 メルカトル鮎 ( と 美袋 )」シリーズ

本格ミステリー 短編集。

 

 

前の短編集 「 メルカトルと美袋のための殺人 」 とは 少し趣向 が 異なっているかな?

 

個人的には 「 本格ミステリー・“落語” 」 の印象を持ちましたね。

 

( 「 あとがき 」 でも “オチ”って書いていたし )

 

 

1篇目の 「 死人を起こす 」 は、個人的に

事件も オチも イマイチ だったので、少し 不安でしたが、

 

その後の 3作品は 本格としても 面白く、 オチ も良かったですね。

( 5編目は 他と ちょっと 違う )

 

 

2編目の 「 九州旅行 」 は、

美袋のマンションで 起こった殺人事件 の話。

 

美袋の小説が 保存されている HDD を 消した メルカトル が、

その代わりの 「 小説の ネタ提供 」 として、

 

同じ階の部屋で 人が殺されている のを 発見する…という、

ご都合主義 展開。

 

 

倒れている 被害者の 左手には “何か” を握った 跡 があり、

右手には 「 油性マジック 」 が握られていて、

 

「 ダイイング・メッセージ があった 」と推測 できるのですが、

マジックの キャップは ついたまま

 

この キャップ を付けたのは  犯人、被害者 どちらか?

そして その理由は?…が 「 謎 」 になるんですが、

 

それに 「 メルカトルの ネタ提供 」 と、「 ささやかな 美袋の計画(?)」 が絡み、恐怖の結末? に…。

 

 

 

4編目 「 答えのない絵本 」 は、

放課後の学校で 起こった 「 物理教師の 殺害事件 」 の “顛末” を

描いています。

 

放課後の 生徒たちの 「 群像・青春模様 」は 読んでいて 普通に

楽しい。

 

生徒の人数が 多めで、各自 移動もしているので 「 アリバイ表 」

あり、

その「 表 」 と、生徒たち「 情報 」 から 犯人を 推理する、

「 本格度 高め 」 の内容。

 

なんですが…。

 

 

「 あとがき 」 によると、最初に 書いたのが この作品 で、

今作を 「 額面通りに 受け取ってもらうため 」 に、

 

他の 3編 ( 「 死人を~ 」「 九州旅行 」「 収束 」 )を書いて、

短編集としたようです。

 

 

 

3編目 「 収束 」 は、

 

宗教者 から 「 “祝福の書” の取返し 」

宗教団体に 潜り込んだ 「 娘の連れ戻し 」 のため 孤島に行った

メルカトル&美袋「 “連続” 射殺 事件 」 に遭遇する話。

 

 

書のある 「 聖室 」 での 「 “何者か” による工作 」 と、

「 信者たちの身長 」 から、

 

論理的に 容疑者を 導き出す くだり は 本格的。

 

…なんですが、始めに 書かれている

「 パターン違いの 3つの “自殺偽装” 」 が・・・となる ラストに 絶句…。

 

 

「 あとがき 」 によると、4編目「 答えのない絵本 」“縛り”

上手くいった 作品のようです。

 

 

 

5編目 「 密室荘 」 は、

 

「 メルカトルの別荘 」 で 起こった 密室殺人の話。

 

30ページほどの 短編で、 先の4作品とは 違った感じかな?

 

別荘の地下に “男の死体” が出現、別荘は 「 密室 」 で、

滞在者も メルカトル美袋2人だけ…という 不穏な 設定…。

 

どちらかが 犯人 なので(?)、「 2人の 対決の様相 」 に なるんですが…。

結末は 何となく わかりますね~。

 

 

麻耶雄嵩 らしい “ヒドい話” で 面白かったです。

特に 好きなのは 「 九州旅行 」「 収束 」 かな。