「 ウイッチ 」 (米・2015)
魔女( 悪魔 )系・ホラー 作品。
ですが、宗教色が 強い ので 怖くはない かな。
あと、「 家族 ドラマ、サスペンス 」 と しても 観れそう。
1630年代 ニュー・イングランド地方。
ウィル を家長とする 家族 は キリスト教徒 だが、
敬虔 過ぎるため 村( 入植地 )から 追放されてしまう。
ある日、長女・トマシン が あやしていた 赤ん坊・サム が 忽然と
消えてしまう…。
トマシン 役、アニヤ・テイラー=ジョイ。
村を 追放された 家族に 悲劇が次々と 起こる 話。
面白いのが 敬虔なキリスト教徒 が故に 猜疑心 が募ったり、
自分が 犯した 「 罪 」 に 恐怖 し、そこを 悪魔 に突かれる ところ。
個人的には、久しぶりに 狡猾な悪魔の 活躍が見れて 楽しかった
ですね。
( 謎の力 で 人を 吹っ飛ばしたりしないが イイ。 悪魔の 醍醐味 は 甘言や ウソ など、言葉 なのだ。 まあ、“吹っ飛ばす” のも 嫌いじゃ
ないけど… )
家族構成 は
父ウィル、母ケイト、トマシン、ケイレブ、双子弟妹、サム の 7人 。
( あと 家畜も 飼っている。 ちなみに ヤギのオスは 黒ヤギ… )
冒頭、「 強い信仰心 」 を 持つ 父 が、
常々教会を 侮辱していたようで、ついに 村を追放 されるんですね。
家族は 森の近くに 新しい家を 設けますが、長女・トマシン が
“いないいないばあ” で 赤ん坊のサム を あやしていると、
サムが 消えたかのように 居なく なるんです。
サムを さらったのは 魔女 ですが、
( 引き延ばす のかと 思っていたら 早々に バラ してた )
その 前の場面で、トマシン は 家の手伝いを サボったり、
祈り をしなかった事など を “神に告白” し “赦しを請うて” いるので、
トマシン からすれば “神の罰” とも取れるんですね。
( 『 ウィッチ 』より、告白する トマシン。 今回は ヒドイ画像 が多いので、ちゃんと したのを 1枚 )
それと、父 の 「 傲慢さ 」 や、
後で わかる 弟・ケイレブ の 「 エロ 」( トマシン の胸を ガン見する )と、それぞれ 思い至る節が ありそう…。 ( 母 については 後述 )
しかし、よくよく考えれば サボったり、調子に乗ったり、エロかったり は、人としては 良くあるんですけどね。
あと、懺悔しても 「 罪 」 が 赦されてる のか わからない のは
地味に ストレス( 恐怖 ) だな…。
劇中でも 怯える ケイレブ に 父 が、
「 誰が 善人で、誰が 悪人なのかは 神 しか知らない 」って 言って
ましたし。
なので 取り敢えず 厳格に( ハードルを上げて )生きていく 方が
安全?なんですね。
そして 累が及ばないように 「 厳格さ 」は、周り( 家族 )にも
徹底させ なければ いけない。
もちろん、家族を 愛している からでも あるのですが、
それ故 「 家族への 疑心 」 が生まれるのが やるせないし、
半ば “家族が自壊した” かのような 終盤も 悲しいんですよね。
トマシン 役、A・T=ジョイ も 良かったけど、
ケイレブ 役、ハーヴィー・スクリムショウ の、
前半 「 父の前で 恐怖に 慄く 」場面 と、「 亡くなる 」場面の 演技が
圧巻でしたね。
予想より 悪魔度?が 高くて 思ったよりも 楽しかったな。
ここから ほぼ ネタバレ。
父は サム を盗ったのが 狼 と思っていますが、上記のように
サムを さらったのは 魔女。
魔女 は 殺したサムを すり潰し、
その血肉 を 「 自身の体 」 と 「 木の棒 」 に 塗ってましたが、
最後のカット、「 月の逆光で 影になっている魔女 」の描写が
よく わからなかったんですよ。
でも、再度 良く 観る と、
「 “木の棒” に またがり 浮かぶ 魔女 」 の描写 で、
前のカット でも チョットだけ “浮いて” ましたね。
( 下の画像 )
( 『 ウィッチ 』より。 全然 わからない と思うが、「 木の棒 」 に
つかまり、チョットだけ 浮いている 老魔女。 次のカットが 下の画像 )
( 『ウィッチ』より。 全然わからない と思うが、木に またがって?
月に向って 飛ぶ( 浮かぶ ) 老魔女 の背中 )
で、その事件を 期に 作物の不作 などで、先行きが 不安なっていき、
父は ケイレブ と共に 森に 仕掛けた「 罠 」( トラバサミ )を 見に行くんですが、
その 「 罠 」 は 父 が 黙って持ち出した 妻の「 銀コップ 」 と
交換して 手に入れた物。
夜食時、「 銀コップ 」 が 無い事で 母が トマシン を責めますが、
父(夫)は 無断持ち出しの事 は 言わないんですよ。
敬虔であるハズの 夫 が 「 罪 」を 犯している(?)のが
やるせないし、 ( 人間らしいとも 言えるが… )
妻が その 父親の形見の 「 銀コップ 」 を 売ろうと 考えていた のも
切ないんですよね。
あと 後半、妻・ケイト の 「 私はヨブの妻 」※ との告白 と、
形見の「 銀コップ 」 から、
ケイトの実家は 結構 裕福っぽい事 と、妻の 「 現世利益 」的 な信仰 が 垣間見えます。
( ※ 「 ヨブ記 」を 超 簡単に 書くと、神と 悪魔が 裕福な ヨブ から
財産を奪い、さらに 重い皮膚病 にし、彼の 信仰心 を 試す 話。
ヨブの妻 は 「 神を呪う 」 みたいな事を 言うようだ )
そして 夜、ケイレブ と トマシン は サムを 捜しに 森に 行くんですが、
連れていた 飼い犬 は 殺され、ケイレブ も 馬ごと 行方不明に…。
その ケイレブ は セクシー魔女 に 誘惑され、しばらくして 帰って
きますが、
床に臥せ、苦しんだ後 「 子ぶりな リンゴ 」( 腐ってるっぽい) を
吐き出し、
神に抱かれ ( 幻覚? 悪魔?)死亡…。
この、白雪姫っぽい描写 は、「 罠 」 を見に行って 帰ってきた時、
とっさに 「 リンゴ を 取りに行っていた 」 と 母に ウソ を 付いたから
かな。
( あと 普通に、 ウソ = 知恵 = 禁断の果実 か )
そして 母は トマシン へ、前から 抱いていたであろう 不審を 口にし、
黒ヤギ から いろいろ 吹き込まれていた 双子 は、
トマシン を 「 魔女呼ばわり 」 し、トマシン と 罵り合う という
泥沼の展開 に。
そして その夜、
ヤギ小屋 に 閉じ込められた 双子は、ヤギを襲っていた(?)魔女に さらわれ( 多分 )、
その メスの ヤギは 殺され、
( これで 移動手段の 馬、ミルクを出す メスのヤギ、犬( 猟犬?) が
いなくなった。 鶏は? )
朝には トマシンを 信じない父 が 黒ヤギ に 角で突かれ 死に、
それを見た 母は トマシン を 魔女と確信し 殺そうとするも、
トマシン に 返り討ちに 遭い 死亡…。
( 母の 「 弟を 誘惑した~」 のセリフ あり。
この、セクシー女性 = 男を誘惑 = 魔女 の 論法 はよくある。
ほとんどは 男の「 色欲 」、女の「 嫉妬 」 なのだが… )
その夜、家族を 全員 亡くした トマシン は、黒ヤギ = 悪魔 のもと
に行き 「 契約 」する ことに…。
( 黒ヤギ が 悪魔…。 そのまんま でした )
全て( 家族、家畜 )を 失った トマシン には 選択肢は なかったんですね…。
( 契約時、トマシン が 字を書けなかった事が わかるのも 興味深い )
最後、トマシン が 黒ヤギ と共に 森の奥に 進むと、
そこには 魔女たちが 集まって 踊って?(サバト?)います。
( 下の画像 )
その 魔女たちが 次々と 宙に浮くんですが、トマシン も 同じように
宙に浮いていき、終わります。
( 『 ウィッチ 』より、魔女の集会。 かなり楽しそう。
右のヤギが 悪魔の黒ヤギ。 その後 魔女たち は 浮いていきます )
( 『 ウィッチ 』より、ラストカット の 浮かぶ トマシン。
磔刑 にも 見える? )
家族は 村を出るべきでは なかったし、
村も 家族を 追い出すべき ではなく、互いの 宗教観 を 尊重し、
一緒に居るべき でしたね。
結果、家族 は トマシン 以外 亡くなったし、
( 双子は サムと 同じ運命 だろうか… )
村 にしても 「 魔女( 脅威 )が 増えた 」って事 ですから。
今作は 魔女誕生の話 でしたが、魔女を生んだのは 何か の話でも
ありました。
ホラー映画 『 ジェーン・ドゥの解剖 』(16年) では、
「 魔女狩り 」 で “魔女が誕生” した ( 人の疑心 が 魔女 を生んだ )と、解釈 できましたが、
今作も ( 切っ掛け は 魔女 だが ) 「 人間が 魔女を生んだ 」ってこと
かな?
( もちろん 事の始まり は “分断” だ )
最後、トマシン は 魔女 になりますが 最後の表情 を見ると
「 解放された喜び 」( 浮遊 = 自由 ) を感じます。
しかし 契約の時、悪魔は
「 (バター、ドレス など )魅惑的な暮らしを与えてやろうか 」 と 誘惑
して いましたが、
魔女たち は 基本、“裸” のよう だし、赤ん坊を さらい、
ヤギを 襲って?いたりと、他者から奪う 一方。
トマシン( 魔女 ) が 見ているのは 悪魔 が魅せている 幻想 なのかな。
結局、彼女ら の 居場所が 「 悪魔の下 」 だったのが 悲しいな~。




