「 マザー! 」 (米・2017)
監督、脚本 ダーレン・アロノフスキー。
郊外の家 で 詩人の “彼” ( 夫? だが 役名の表記では Him )と
共に暮す “母” ( 妻? だが 役名の表記では mother )。
“彼” は 創作、“母” は 一人で 家事と 家の補修 をしていたが、家に “男” が訪ねてくる。
“彼” は “母” に相談もせず “男” を泊めてしまう。
やがて “男” の妻、“女” も訪れるが、2人は “彼” が大事にしていた
「 宝石 」 を壊してしまう…。
“母” 役、ジェニファー・ローレンス。
“彼” 役、ハビエル・バルデム。
“男” 役、エド・ハリス。
“女” 役、ミシェル・ファイファー。
「 不条理・サスペンス( ホラー)」 としても 観れなくはないけど、
やっぱり
「 宗教・ファンタジー 」 かな~。
個人的には “「 宝石 」は何なのか” の 「 ミステリー 」 としても 観てました。
ほぼ ネタバレ。
雑誌、ブログ 記事 で “宗教( キリスト教 )色 が強い” と わかっていましたが、そのまんま でしたね。
でも、キリスト教 に 思い入れがない人 ほど、楽しめるんじゃないかな?
( キリスト教徒 は 激怒する?)
でも 私は、そのまんま すぎて、前半は そんなに 面白くは 感じなかったな~。
でも、J・ローレンス が キレイだったし、
ホラーっぽい描写 は 楽しかったから 退屈は しませんでしたよ。
でも、後半の “アレ” は ボカされていて ガッカリ…。
( DVDでは どうなのか )
内容としては、
身勝手な 夫 と、「 家 」を 守ろうとする 妻 の話 に、
「 アブラハム宗教 」、「 社会情勢 」 要素を 当て嵌めている・・・で
いいのかな~。
“彼” は 「 創造主 」 で、 “母” は “家” で 「 世界 」( 地球、自然 )。
“男” は アダム、“女” は イブっぽい感じで、
息子2人 は カイン と アベルっぽい感じ。
家に 押しかけてくる “人々” は 「 人間 」( 信徒 )。
中盤 以降、「 家 」(世界)の 訪問者 が “増えていった” のは、
神の言葉 「 産めよ、増えよ…」 からかな。
( “女” は 「 子供は?」 とか “母” に訊いていましたね )
で 後半、“赤ん坊” を “母” が 妊娠した とたんに、
“彼” が “新しい「 詩 」” を 書き始めるけど、
“赤ん坊” の 顛末から 考えると、その 「 詩 」 は 「 新約聖書 」 って事ですかね。
“彼”( 創造主 ) に アイデアを もたらしたのが “母” なのが ユニーク だったな~。
個人的には、ここから先の 展開、描写 が エンタメ的に 楽しかったですね。
「 詩 」 を 読んだ 人々が 「 家 」 に 集まってきて、 その 人々から
話を聞いた “彼” は、
「 同じ 作品を 読んでも 影響の受け方は それぞれだ 」 と、言ってました。
これは 多様な 「 アブラハム宗教 」 や 「 各宗派 」 の事だと思うけど、
興味深いのは “彼” が “どんな受け取り方” でも 気にしていない事。
“彼” は 自分が 認められさえすれば、解釈は どうでもいいみたい。
「 家 」 に侵入し、傍若無人な振る舞いをする 人々を “彼” は
“許す” けど、それも 嫌われたくない から なんだよね。
どんどん 横暴になる 人々は まさに 人類そのもの だったな。
あと、人々のなかには 「 詩の原本 」( 豪華な額縁?に入っている )を 崇める者たち も いたけど、
多分 「 聖書原理主義者 」 の事 かな?
それと “彼” が 行っていた 「 “印”付け 」 を 勝手にやっている人は“彼” の 代行者のつもり( 神を騙る人 ) だろうな。
そして 「 家 」の中( 世界 )は 「 争い 」( 宗教対立、虐殺 ) や
「 略奪 と 破壊 」( 資源消費?、環境破壊?) で 混沌としていて、
“母” が 気の毒 でしたね…。
でも 映像自体 は 不条理感 溢れ、観ていて 楽しかったですが。
( “彼” が 家の事をせず、 傍若無人な 人々にも “何もしなかった” のは、現実で 「 神 」 が何もしない事 の暗喩 でもある? )
出産後、“赤ん坊” を 「 人気取り 」 に 利用する人々が 愚かしく、
そんな 奴ら も 許す “彼” に 呆れます。
( ここは ボカシで よく 見えないけど 「イエスの血と肉 」 の表現かな。
あと、“赤ん坊” を 利用したのは “印” を付けた者たち でしたね )
なので、ブチ切れた “母” が 「 家 」 に ライターで 火をつけ、
家の中、人々が 炎に巻かれ、爆発が起きる 場面 は スッキリ。
( その ライター は “男”、人間 が 持っていた( 作った )物 )
そして その後、「 宝石の謎 」 が 明かされるけど、個人的には
結構 衝撃で、
切なかったけど、これも スッキリ したな~。
その 「 宝石 」の くだり を書くと、
OP は 「 炎に焼かれてる “母” 」 で、タイトル後 「 宝石 」 と
宝石が 放つ?「 光 」 で、焼けた「 家 」 が 修復 されていました。
そして 前半、「 宝石 」 が 壊された後 の “彼” の 落ち込み様 から、
とても 大事な物 だと わかるんですね。
で 終盤、
“母” は “彼” が “自分を愛していない”( “彼” は 自分が好き ) と
わかり、
「 家 」(「 世界 」)に 火をつけ、火に巻かれちゃう。
“彼” は 焼け焦げた “母” の体から、わずかに 残った 「 愛 」 を取り出すけど、それが あの 「 宝石 」 でした。
( “彼” の えげつなさ に チョット笑っちゃうな~ )
“彼” は 「 愛 」 を 大切に取って置いていたんですね。
その割に アッサリ 壊されちゃった のが 可笑しいけど。
そして 「 宝石 」 の 意味が わかると、“彼” の 「 動機 」、
「 愛が欲しい 」 も浮かんできます。
“彼” の 「 愛への執着 」 も 滑稽で 哀れ だけど、
あんな ヒドイ目に 遭ったのに “彼” への「 愛 」 が “母”に 少し残っているのが 切ないんだよな~。
今作では、この 「 世界 」 は “創造主” が 「 自分の為に創った 」ってことなんでしょう。
( そして 人間は その 「 世界 」 を 壊し、消費しまくっている )
最後は、焼け焦げた 「 家 」 に “彼” が 「 宝石 」 を 飾ると 周りが
照らされ ( 「 光あれ 」 )、
最初と 同じく 「 家 」 が修復され、“母” が目覚めて
( 「 世界 」 が始まって )、終わります。
さて、OP と 終盤の展開 から、
この 「 世界 」 が 「 1回は “終わっている” 」 と 推測 できますが、
ED では パティ・スミス が カバーした
『 The End Of The World 』 が 流れるんですよ。
( ここは 歌詞 字幕 入れといてくれ~)
この曲は 「 愛の終わり 」の 悲しみ を 「 世界の終わり 」 に 例えて
いますが、
この作品では そのままの意味 です。
「 みんな 知らないのだろうか? 世界が 終ってしまったことを 」
「 私が あなたの 愛を 失った時に 世界は 終わったのに 」
この選曲は 監督 の 世界の現状への 「 半ば諦めの心情 」 を
表しているんでしょう・・・多分。
ということで、今作は 以外にも 「 “愛” で 世界( 人類 )が終わる 」、
“ジャンル・映画”(?)で、後半は かなり 楽しめましたね。