「 ペット・セメタリー 」 (米・1989)
スティーヴン・キング 原作の ホラー作品。
キング は 脚本も担当。
監督 メアリー・ランバート は 『 ペット・セメタリー2 』(92年) も監督します。
幼い息子を 亡くした 父親が 死んだ息子を 蘇らせる
『 猿の手 』っぽい話で、昔観てますが、記憶 ほぼ無し。
ほぼ ネタバレ。
父親・ルイス の家の 向かいに住む ジャド が 「 ミクマク族の埋葬地 」を 教えちゃったのが 不幸の元 でしたね。
娘・エリー の 予知 や、警告する幽霊 と、いろいろ ホラー演出を
入れてるけど、「 エンタメ 」 としては 後半までは チョット退屈。
でも 今作は エンタメ作品 ではなく、
「 家族喪失の苦しみ 」 の 「 ドラマ 」 だから まあ、イイんだけど。
“怖い” のは “蘇った死体” ではなく、
息子を失った 苦しみ、罪悪感 から 逃れるために 行った、
“蘇らせる行為自体” なんですよね。
( 始めに 猫 を蘇らせていて、危険性を 知っているのに… )
“苦しみ” が 恐怖 と 更なる死( 苦しみ ) を生む、悲しい話 なんですよ。
でも 息子が亡くなる 後半からは、エンタメ的にも 面白いです。
蘇った息子 の “怒りの顔” が 過剰で チョット 面白いし、
ジャドが 殺される場面 では、 猫と 息子の 地味な コンビネーション による、
医療用メス での 「 アキレス腱 斬り 」→ 「 口の両端 斬り( 口裂け )」→ 「 首への噛みつき 」 の 連続攻撃 が
エンタメ・ホラー的に 楽しい 見せ場。
個人的には 1番 盛り上がった場面ですね。
終盤は てっきり 母親と 息子の対決 かと 思いきや、
母親は あっさり 殺られ、父と 息子の対決へ。
その 格闘場面では 「 息子の人形 」 が使われ 滑稽な面も ありますが、“チャッキー” みたいで 結構 愉快でもあります。
対決の最後、ルイスに ジワジワと 迫る息子 に、
生前の息子 の “思い出” が カットバックで 映される 演出は、
切なさを 呼び起こし、チョット感動。
最後、幽霊の 助言を 無視し、「 妻を蘇らせる 」 ルイス ですが、
それは 妻の死の責任と 妻への愛 からくる 切羽詰まった 精神状態の表れだろうな~。
「 妻を蘇らせる 」 という、常軌を逸する思考に陥る ( 狂ってしまう )
ほどの ルイス の 苦しみ は、
“あんな状態の妻” との キスシーン からも 感じ取れますね。
その ルイスと “蘇った妻” との キスシーン は、
ロマンチック かつ 頽廃的で、切ない 余韻 があったのに、
暗転してからの “夫の叫び” は まだしも、
エンドロール での ロック曲 で、雰囲気ぶち壊し なのが 残念だな。
あと、幽霊は 警告したり、妻を助けたり(?)と イイ奴で、
軽妙な 語り口 には 心が和むけど、
彼のせいで 妻が殺られてしまった、とも いえるのが チョット皮肉
でしたね。
「 エンタメ 」 として 観ると 物足りないですが、
普通のホラー?が 苦手な方には ちょうど良くて、ドラマとしても
楽しめるかな。