「 レミニセンティア 」 (日・2016)
井上雅貴 監督の SF?サスペンス?ミステリー?な作品で、
ロシアで 撮られています。
幼い娘・ミラーニャ と暮らす、小説家・ミハエル には
“人の記憶を消す” 能力が あり、
人から 頼まれれば、「 消したい記憶 」を アイデア として メモする
代わりに 記憶を 消してあげていた。
しかし 娘 との会話で、自身の 「 娘との記憶 」 が 欠落している事を
知る…。
全然興味が ありませんでしたが、斎藤工 が雑誌で 取り上げていた
ので、
なんとなく 観てみましたが・・・ 好みの作風で 面白かったです。
映画は 観てみないと 分かりませんね。
( だから 録画が なかなか 減らないんだよな… )
表向きの 話としては
“記憶を消す能力” が ある男の、「 記憶の欠落 」 を巡る ミステリー
かな?
序盤から、3人の 男女の 「 記憶消去 」( 裏切り、事故、恋人 の記憶 ) が、カットバック で 描かれます。
( それに ミハエル の描写も )
娘は テレビを見たり、絵を描いたり、と 気ままな感じ で、
その 娘の 描いた絵 が、「 消した記憶の絵 」 と わかり、
少しづつ 興味が 湧いてきます。
しかし 急に、「 宇宙人の記憶を消してくれ 」 と、きた時は
面食らいましたね。
一応 テレビでは “隕石落下の報道” を していたけど。
( 関係ないけど 娘 が書いた 「 宇宙人の絵 」 が、『 トイ・ストーリー 』 の “3つ目 宇宙人”っぽい )
さらに、“記憶を消す” と、
“記憶を持つ 他の人 にも 影響を与えて 整合性をとる”
という 無理目な 設定で、気持ちが 少し 萎えました。
序盤から 怪しい描写 が ありますが、その意味は 容易に 推測でき、
あとは まったり ペース で退屈かも。
後半に 差し掛かって ようやく、
“忘れることが出来ない” 「 超記憶症候群 」 で、
“記憶を呼び起こす能力” もある 女性、マリア が登場し、
マリア は ミハエル の “娘の記憶の想起” を、
ミハエル は マリア の “忘れたい記憶を 消す” ことに なるのですが、
意外な 展開になり、いきなり 気分が 盛り上がりました。
てっきり、ミハエル の 「 記憶の欠落 」の原因 は、
SFっぽく 「 記憶消去の 整合性による 影響 」 が 関係しているんだろうな~と
思っていたのですが、全然違いましたね~。
一応、 「 記憶を消す 能力 」 や、「 記憶 想起の 能力 」、
「 消した 記憶の 絵を書いた 」 の 答えは 出ている…のかな?
ミステリー風な 書き方を しましたが、
多分、エンタメ性 は 低めで 、オチ も 嫌われてるヤツ(?) です。
( なので オススメ度は 低め )
でも 個人的には 気になる部分 も 一応 納得できたし、
見せ方も 上手く、
終盤の “怒涛の不条理 展開” も 凄く楽しく、エンタメ作品 でした。
ここから 個人的な 解釈。 ( ネタバレ? )
ミハエル が 話したり、触ることもできる 娘 は、
ミハエルの記憶 の “具現化” で、実在しません。
その事は 他の人が 気づかないことで すぐわかります。
ミハエル も それに 気づき 動揺、混乱 しますが、
実は 記憶を消す云々自体、“ミハエルの「 夢 」” での 出来事でした。
“記憶を消した人たち”、マリア も 具現化? でした。
( 現実に 基になった人物は いるようだ )
“記憶を消す” のは、
アイデアとして 必要な エピソード( 消したい記憶 )だけを
メモ して残す ( 記憶する ) ため。
( 記憶の整理。 消す と言いながら 実は残している。 「 絵 」 に
ついては 後述 )
終盤、消えた 娘 を捜し 彷徨い、
ついに 娘 を見つけた ミハエル は そこで 目を覚ましますが、
片付いていた部屋 は、実際( 現実 )は 部屋じゅう 創作メモ だらけで、酒ビン も転がってます。
でも “娘” は 現実にも 娘 として 存在し(?)、
最後は 玄関ブザー の後、ミハエルの家に 娘 が訪ねてくる
ところ で 終わります。 ( しかし 声と 影が 見えるだけ… )
この作品は “記憶” の話で、
“忘却への抗い”、 「 忘れたくない 」、「 思い出したい 」 を 描いているんじゃないかな~。
主人公 の 年齢が 高そう なのは、
年齢と 共に 忘れっぽくなる から でしょうか。
最後も あまり 娘の記憶 が 無い感じだったし…。
「 記憶を 想起させる 能力 」 を 持ち、「 超記憶症候群 」 の
マリア は、“記憶を制御している” 存在 らしく、
「 小説のアイデア 」 や、「 娘との思い出 」 を “忘れたくない現れ” でも
あるのかな。
終盤、“必死に 消えた娘 を捜して” たし。
( 小説アイデア は 大量の創作メモ の パラノイアな 傾向から 推測 )
その 終盤、ミハエル が見つけた 娘の 手や 周りにある 「 紙 」 は
「 白紙 」 でした。
しかし、ミハエル が 娘 を 抱きしめる と、
「 白紙 」 だったのに 「 絵 」 が 描かれています。
つまり 娘 は、“記憶するだけ” の 「 メモ 」 とは違い、
“創作” や “イマジネーション” の 暗喩 でも あるのかもしれません。
( そう考えると、最後 家に来た 娘 は、「 創作のアイデア 」 が
降りてきた という 表現 とも とれる )
それと 細かい所では 終盤で
「 記憶の改ざん 」( 子供の 性別が 変わっている等 ) が あったのが
興味深いし、
「 宇宙人の記憶を持つ男 」 は、娘 が テレビで観ていた
“隕石落下の報道” を 基にして 生まれたのでしょう。
( 娘 = ミハエル なので。 宇宙人男 は 娘 の “創作” なのだ )
あと、
前半に 「 マリアの姿 」 も テレビに 映っていて、それも 娘 は
観ていました。
ざっくり まとめると、
父親の 「 娘を忘れたくない話 」、
作家の 「 アイデアの枯渇が怖い話 」 ってことかな?