「 トッド・ソロンズの子犬物語 」 (米・2016)
トッド・ソロンズ 監督 の、
犬を通して 人間の愚かさを見せる ブラック・コメディ 作品。
飼い主が 少年、若い女性、中年男性、老女 と代わる構成です。
だんだん 犬の出番が減っていきます。
最初は 少年・レミ。
レミ の 犬の躾( ハウスブレイク )に ついての疑問に 父親は、
「 犬の意思を砕き、人に従わせる 」、「 犬の文明化だ 」 と、
身も蓋も無い 言い方で答え、苦笑い。
メスなので 避妊手術をするんだけど、
母親が 「 自分から子犬を望んだりしないわ 」 などと 酷い言い分。
( ここの くだり は、一応 ドギツイ伏線 になってる )
そして、息子へ話す “強姦犬・モハメド( 性病持ち )” の作り話に
至っては 酷すぎて笑えます。 ( 名前も かなり酷い… )
レミ が 犬に グラノラバー を食べさせたことで 酷い下痢になり、
安楽死させることに…。
( ヒドイけど、ブラック・コメディ ですからね )
次は その 犬 を連れ帰った 獣医・ドーン ( グレタ・ガーウィグ )の
話に。
ドーン は 犬( 名前が “ウンチ” ) を連れ、 好意を持っているっぽい
同級生、ブランドン ( キーラン・カルキン )と車で オハイオ へ。
ブランドン は いじめっ子 だったらしく、クスリ もやっていて
彼への好意に 「 ? 」 が浮かびますが、
メキシコ人の演奏家3人 を 車に乗せてあげたり、
ダウン症の弟夫婦に 会いに行く 優しい面も。
最後の ドーン のまなざしが ブランドン にとって救いになるはず。
作品唯一の 救い でもあります。
と、ここで 上映時間 88分しかないのに、インターミッション( 休憩 )が入ります。
流れる カントリー調の歌( さすらう犬の歌 )が なかなか イイぞ。
( ED でも流れる )
3人目は 映画学校の教授、シュメルツ ( ダニー・デヴィート )。
脚本を 映画会社に 送っているけど 返答が来ないし、
古い映画論?を 生徒に バカにされ、ついに 犬 に爆弾を付け、
学校を 爆破しようとします。
怒っても 暴力は ダメってことですね。 ( 適当 )
4人目は 老女・ナナ ( エレン・バースティン )。
孫と その恋人が 訪ねてくるが、ナナ は無気力で そっけない態度。
( お土産の扱いが ヒドイ )
最後、外のベンチ に座る 悲し気な ナナ に、少女たち が話しかけてきます。
その 少女たち は、ナナ が “過去の分岐” で捨てた
夢、 愛、 赦し、 寛容 を それぞれ持った、“自分の姿” でした。
彼女の 無気力と 諦念 は、人生の後悔から 来ているのだろか?
ナナ は その 喪失 に気づくけど、ダメ押し(?)に 犬 も失う。
( 私は 人間に “嫌気がさした” と解釈 この場面が 超ヒドイ )
しかし 犬 は、人間の “身勝手さ” で 復活する事になるのだが…。
全体的に 「 愚かな人間 」 を 描いていますが、
レミ の話は、人間の身勝手さ を、
ドーン の話は、人間の弱さ と 優しさ を描いていましたね。
シュメルツ は 変われない者(古い考え?) と、それを 揶揄する者?
あと、映画業界 批判っぽかったな~。
ナナ の話は 死の間際に 「 後悔しろ 」ってことですかね~。
ドーン 役 G・ガーウィグ の、消極的なのに 行動を起こし、
不安と 期待が 入り交じっている雰囲気が上手かったな~。
ブランドン 役は、K・カルキン は、マコーレ の弟。
無表情が 印象深く、その反動で 最後の “笑み” が 活きてきます。
トッド・ソロンズ 監督らしい “どうしようもない人間” の 話で、
さらに “人間の都合” の話でもあり、個人的には 面白かったですね。