縁談でチェ・ヨンが不在の間に、ウンスはトルベからチェ・ヨンの右手の異変を告げられていた。
そこでウンスはチェ・ヨンを診るべく宿舎へと出向いて行った。
『イムジャ、こんな時間にここで何をしているのですか。』
『貴方を待っていたのよ。貴方の右手の事聞いたから、診ようと思って』
『何でもありませんよ。少し疲れが出ただけでしょう。お気になさらず。』と途端にあの方が突然怒り出す。
『そう言うと思ったわ。いいから右手を出して』
暫く、押したり引いたりしていたウンスは、諦めたように、表面上は問題無しだから精神的な事かもしれないと呟いた。
そして、困った様に目をそらし下を向く。
チェ・ヨンはウンスのあの方の顔をじっと見詰めながら、意地悪くたずねた。
『イムジャ、他に何か俺に聞きたい事はありますか。無いのなら、お送りしましょう。』
『ちょっと待ってよ。じゃあ、聞くわよ。やっぱり縁談の事気になってたの。』
『はあ?俺は心配する必要は無いと申したではありませんか。全てうまく行きました。』
『そうなの。じゃジウォンさんと婚姻しないって事なのね。』見るからにほっとするあの方を見ていると、なぜか急に攻めてみたくなる。
『最初からその様な事、問題では無いと言った筈ですが・・・俺を信じては頂けなかった様ですね。』
ー全く貴方はわかっていない。俺には、貴方以外の人は要らないに・・・
『えっ、そんな事ないわ。もちろん信じてましたとも。』
としまったという顔をするウンスを窓際にある椅子に導くと、チェ・ヨンは向かい合わせに座った。
そしてまず、淡々と表向きの罰、南方への遠征話を告げた。
それからじっとウンスの顔を見つめて尋ねた。
『イムジャ、お聞きしたい事があります。俺は貴方を一生お守りしたいのです。俺の側に居て下さいますか。』
『私を守るの簡単ではないけれど、それでもいいの?』
『わかっています。もし貴方が俺といて下さるなら、一日でも数日でもなく一生お守り致しますので』
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