スウェーデン語の本、Maskmakaren | うさこの旅日記&育児日記~4人家族になりました~

スウェーデン語の本、Maskmakaren

本屋さんの前を通り掛かって、夏休みだし久しぶりに小説を読んでみようかなと思い立った。選ぶのは推理小説一択。印象的なマスクの表紙と、シリーズ20万部突破という文字と、エイサイティングで読むのを止められないみたいな売り込み文句に惹かれた。そして私が本選びの基準にしている250ページ前後の本という条件にもピッタリ。セールをしていた様で、レジで半額の49クローナと言われて喜んだ。

 

ANNA IHRÉN著、Maskmakarenという本。256ページ。

 

犯人含んだネタバレを書きます。引くほど長いです。だって登場人物が多すぎだもん。

 

プロローグ

Gitaは姉妹の手を握ってウトウトしている。眠れない。そこへ男が入ってきて力ずくで姉妹を連れていく。翌朝Gitaが目を覚ますと部屋に1人だった。

 

本編

Oscarはもうすぐ40歳でヨーテボリに住んでいる。Isabelle MacScottと結婚する予定。幸せいっぱいじゃん!と思っていたら、読み始めて数ページでOscarはヨーテボリのゴルフ場で撃たれて亡くなってしまいます。

 

警察がOscar殺しの捜査を始めますが、人手が足りないということで、警察署長のCamillaはDennisに「3ヶ月の期間限定でゴルフ場殺人事件の捜査を手伝わない?もう一度戻ってこない?」と依頼します。Dennisは元警官なのかしらね?そんな期間限定で戻れるとかあるんだね。依頼を受けるDennis。

 

その後、休んでいるNathalieの代わりにTaraという女性も入ってきた。Taraは2人の子供のママ。Taraと組むのはSandaraという女性。

 

VictoriaはDennisの妹で市役所で働いている。Victoriaの夫はBjörnで、彼らにはTheoとAnnaという保育園に通う子供がいる。

 

その頃警察へ「悪魔はもう安全ではない。誰もマスクの下に隠れることはできない」という手紙が届きます。その手紙を見つけたSandra。後からきたTaraにも見せる。しかしこの後、署長のCamillaが来たけどTaraは手紙のことを隠します。

 

で、ここでCamillaとDennisの関係が明らかになる。Dennisは以前Cleudaという女性と付き合っていたが、CleudaがCamillaと恋に落ち、Dennisの元を去っている。ややこしいなー。それにも関わらずCamillaはDennisにまた一緒に働こうと持ちかけて、Dennisもいいよっていうあたり、スウェーデン人よくわからねぇ。

 

登場人物がどんどん増えるのだけど、Louiseという男性が登場する。彼はマスク作りの達人。パリでオペラ座の怪人の公演にも使われているマスク。Chloeという恋人がいる。50年前、Chloeの父親に「娘さんと結婚したい。」とお願いして断られた過去あり。それでもまだずっと一緒にいる2人。

 

次にMacScottファミリーが登場。家長のAngus MacScottは会社を経営しており、Fionaはその妻。彼らの娘は Isabelle MacScottで、ゴルフ場で殺されたOscarと結婚するはずだった。

 

そしてこの後、TaraがSandraに「手紙のことをボスに言った?早く言ったほうがいいよ!」と詰めている。あれ?手紙を隠したのはTaraだよね?なんで今になってそんなことを言う?

 

で、ここで全てのマスクが血に染められた様に赤くなっているのが発見されます。Louiseが作っていたあのマスクですね。マスクは1個1万クローナくらいして、50個くらいが被害にあった。

 

次にJohanna Miller という女性が登場する。彼女はジャーナリストでMacScottの労働問題を記事にしようとしている。「大企業相手にそんなことをしたら殺されちゃうよ」とVictoriaが警告している。そしてJohannaの恋人は、Isabelleの兄のCarl-Johanだということが判明する。Isabelleというのは殺されたOscarの婚約者ですね。もう人物が多すぎてややこしー。メモしながら読み進めます。じゃないと誰が誰やら。

 

それからTaraは下の子の世話で仕事をお休み(Taraがお休みの間に何が起こったかよく覚えておいてー)。その頃、VictoriaとBjörnは洗車場へ行っている。子供達は後ろのシートで眠っている。ていうか、洗車機に入るときに人間が中に乗ったままなのですね、びっくり。そして、彼らは眠ってしまい、気づいた時には後部座席の子供たちが消えていた。おうおう、推理小説っぽくなって参りました。と、ここら辺から面白くなってくる。

 

Victoria達の車には眠ってしまうガスを撒かれており、みんなが眠っている間に子供だけを連れ去ったということがわかる。narkosgasと言う麻酔ガスらしい。

 

その頃、Sankt Jörgen Spaと言うところがLouiseのマスクを大量購入していたことがわかる。Sankt Jörgenというのは、Oscarが殺された場所だ。

 

子供がいなくなって7時間後。DennisはVictoriaとBjörnがLeos leklandへ入っていくのを見かけてついていく。Leos leklandというのは、スウェーデンキッズ御用達の室内遊び場です。Leoの威力を実感するのは冬場。冬に暖かい室内で思いっきり遊べるので大変お世話になっております。余談ですけど。

 

で、そこで子供達と抱き合っているVictoria達を見つけます。子供、見つかったんだね。なんでLeos leklandにいると思った?と警察から聞かれたVictoria達は「だって子供がたくさんいるから、隠せるじゃない?」とか言う。子供らは、犯人に「もうすぐお母さん達が迎えにくるからここで待っていなさい。」と言われたそうです。さらに子供の証言では犯人は黒い服のバッドマンだったって。でもLeoの受付って防犯カメラがありませんでした?従業員の証言ではバッドマンは見なかったってことだけど、バッドマンが来たら絶対に怪しいっていうか印象に残りません?

 

その頃、オペラ座では爆発音みたいなのがして、鉄骨が落ちてくる。(この辺よくわからない)

 

その後、VictoriaはヨーテボリにいるEliasを訪ねていく。EliasはVictoriaの高校の同級生で、今は私立探偵をしている。Eliasは以前MacScottで働いていたことがる。警察の捜査がOscar殺し事件を優先していて、自分の子供の誘拐事件が後回しなので、探偵に依頼したと言うことらしい。この辺でTaraが子供の看護休暇から戻る。

 

で、この後Smögenと言う場所にあるホテルで警察チーム6人が宿泊ミィーティングをしているんですよね。この宿泊の目的は捜査状況を共有することだって。そんなの警察署でやれば良くないか?なんて優雅な捜査だよ。これって小説だからですよね?でもスウェーデン警察ならやりかねない、、、のか?

 

ここでOscarを襲った銃の弾は9mmで警察が使っているものと同じだと言うことが判明する。犯人は警察内部に?

 

TaraはSandraにロンドンで長く過ごしたけど細かい生育歴はあまり話したくないという。もう怪しさ満開でしょう。

 

その頃IsabelleがSandraへ電話してきて、翌日の3時にSankt Jörgen Parkで会うことになった。そして翌日。ミィーティングに出てこないSandraとTara。遅れてTaraが登場して「Sandraは何か大事な用事が1時にあると言っていた。」と言う。そこでDennisらがIsabelleに話を聞きに行くと「Sandraは時間になっても来なかった。」と言う。

 

Isabelleが会社のゲストハウスに泊まった時に、家の裏から子供の泣き声が聞こえてきた。ファミリーがそこへ兵舎?を30年作ってきたと言う。Isabelleは全然知らなかったけど、Oscarは知っていたようで笑っていた。でも「終わらせないといけなかった。」と思ったIsabelleは兄Carlの彼女であるジャーナリストのJohannaに全てを話して記事にしてもらうことにした。「終わらせないといけなかった。」ことが何なのかはこの時点ではわからない。以前Isabelleは道で知らない女から「姉妹が収容されてどこにいるかわからない。」と訴えられている。終わらせないといけないのはこの辺の理由だと思われます。

 

この辺りで、Angusの妻Fionaが夫の失踪届を出します。Angusは殺されたOscarの将来の義父になる予定だった人。会社経営のあの人。Fiona曰く、Angusが記事が出ることを知っていたかどうかはわからない。でも南アジアの工場へ行ったかもしれないという。

 

そしてSandraはまだ見つからない。警察のIT部門が調べたところ、彼女のモバイルはMacScott本社とSankt Jörgen Parkの辺りで消えていると。MacScott社、怪しいなー。

 

ここでSandraの一人語りが始まる。バスタブの中に入れられて繋がれている。冷たい水がポタポタ垂れてきたもうすぐ顔まで全部埋まりそう。寝たら死ぬと思ってる。冷たくて動けない(後にこの時のバスタブ内の温度が6℃だと判明)。そりゃ動けないわ。

 

その後、署長Camillaが女から、息子が家の地下のバスタブから意識のない女を見つけたと言う垂れ込み電話を受ける。Sandraじゃん。見つかった。息子の名前はGöranで女の名前はAstrid。昔は精神病院があって、患者を冷たい水につけることがあった。もう使っていないから片付けるべきだけど、まだ片付けていなかったと言うGöran。Astrid は千夜一夜物語が好きで、よくホームヘルパーに読み聞かせをしてもらっていたそうだ。でもそのヘルパーがもう辞めちゃった。それを聞いて、そのホームヘルパーが怪しいなと思っているDennis。

 

ここで、刑事のMikとAinaがAngusを追ってインドへ向かいます。MikとAinaはここで初登場みたいだけどずっといた。登場人物が多すぎて端折っていたけど。ちなみにMikとAinaはカップルです。そしてDennis とSandraもカップル。職場恋愛多すぎ。

 

そしてMikとAinaが、インドにあるAngus が所有する工場の敷地を歩いていたら、男に銃を突きつけられてワインセラーに監禁されます。下の階からは子供の悲鳴が聞こえてくる。

 

この頃、DennisはMacScottで5年働いていたブロガーのHelenaに聞き込みをする。結婚間近のOscarにスペインの家で2人きりで過ごそうと言われ、断ったら辞表を書くように勧められたと言う。Oscar酷い野郎だな。Isabelleも可哀想に。

 

ここでVictoriaがAstridの家にいたホームヘルパーのリストを入手する。すごいなVictoria、警察でもないのに。だって市役所勤めだよ。多分、私立探偵のElias経由かもだけど。だとしたらEliasがすごいな。

 

その頃、インドのワインセラーに監禁されているMikとAinaは、Ainaが持っていたヘアピンを使って手錠をとって脱出しようとする(なんて古典的な解決法)。で、何でか知らないけど部屋に火がつけられているんですよね。Mikが火の中から助け出したのは女の子。そばには母親。で、そこになぜかTaraがいる。「Tara、ここで何やってんの?」と私の疑問をMikが代わりに聞いてくれましたわ。で、なぜかAngusがポリスに手錠をかけられています。いつの間にいた?

 

そして、Victoriaがホームヘルパーのリストに「Tara」の名前を見つけます。ああ、だからTaraはあの家を知っていて、Sandraをバスタブに沈めることができたのですね。、、、っていやいやいや、家を知っていても勝手に家の中には入れなくない?その辺の説明は一切なし。

 

結末

Angusは、アジアに20ほどの工場を持っていた。そこではたまに毒のある原料を使っていた。さらには売春宿を作り、従業員が仕事が終わった後にそこで働かせていた。その方が賃金を抑えられるからと言う理由だった(なんで?)

火事で助けられた女の子は、Taraの姉妹の子供。プロローグに出てきたGitaだったのですね。この時連れ去られたTaraはスウェーデンへ行ったのだけど、Gitaはインドへ残ったのね。

ちなみにインドだけで100万人の子供が売春宿で働かされているそうです。世界中ではもっとたくさん。

 

TaraがSandraをバスタブに沈めようとした理由は、TaraがOscarを撃ったことを知ったSandraが警察へ通報しようとしたから。え?何でTaraがOscar殺しの犯人だって分かった?その辺の説明は一切なし。

 

最初の方に警察に届いた手紙はTaraが出したものだった。

 

ここまで読みながらずーっと、で、Louiseはどうなった?マスクはこの本と何の関係があるん?と思っていた。

 

ら。最後の最後でやっとマスクの説明がありました。子供達を虐待する時にマスクをつけていたそうです。そして、殺されたOscarは何年もの間、Louiseからマスクを買っていたそうだ。それを知らないLouiseが可哀想。

 

最後、LouiseとChloeがパリで仲良く過ごしているところで終わり。

 

疑問あれこれ

私立探偵のEliasはなんで豪華なアパートに住んで警察が知らないことまで先に知っていたのか?

Angusの居場所はgissa(予測)で分かったというTaraだけど、推理小説でそんなご都合主義は許されなくてよ。

で、結局子供を誘拐したのは誰だったん?なんの目的で?

マスクを赤く染めたのは誰なん?

オペラ座で鉄骨を落としたのは誰なん?

Dennisが妹のVictoriaに捜査状況をペラペラと喋ってしまうのだけど、そんなことをしていいのだろうか?首にならないのだろうか?

 

感想

前半は楽しいなーと思いながら読んだ。新しい出来事が次々に起こるし、スウェーデン語も難しいものではなく、平易な文法で書かれていたから。と言っても、知らない単語の嵐だったけど。でも、後半になって心配になってきた。これってちゃんと解決するの?あとちょっとでページが終わってしまうけど、ちゃんと説明はあるの?って。

案の定、疑問が解決することもなく、あの人のあの時の行動は?あれはどうなった?これはどうなった?と言うモヤモヤが満たされぬまま、LouiseとChloeの幸せな描写で終わり、、、コラーッ。

 

スウェーデン人の雑な仕事っぷりが凝縮された本だった。詰めが甘いっていうか。細かいところに気が回らないっていうか。読者の疑問をもう少し先回りして答えておくれ。ま、私のスウェーデン語の読解力の問題かもしれないけど。

 

この本を読んだ人と、日本語で感想を語り合ってみたい。そして理解のすり合わせをしてみたい。

 

おわり