『戦略経営者』10月号に掲載されました
――数字から、自社の「物語」を紡ぎ出す
このたび、TKCの経営情報誌『戦略経営者』10月号に、
私の記事を掲載していただきました。
『戦略経営者』は、
年商50億円を目指す経営者の皆さまに向けた月刊誌です。
今回から、数回にわたって連載させていただくことになりました。
最初のテーマは、
「10年の自己資本比率の推移を使って、自社の物語を紡ぎ出そう」
少し変わったテーマに感じられるかもしれません。
しかし私は、毎月の決算書には、
単なる「数字」「結果」以上のものが刻まれていると考えています。
たとえば自己資本比率。
「何%になった」という現在地を確認するだけなら、
ほんの一瞬で済みます。
けれども、その数字を10年という時間軸で眺めてみると、
そこには会社の歴史が見えてきます。
苦しかった時期、経営者が踏ん張った時期、
少しずつ会社の体力を取り戻していった時期、
そして、未来へ向けて新しい一歩を踏み出した時期…
数字の一つひとつが、会社の歩いてきた道を語り始めるのです。
今回の記事では、かつて印刷業で栄えた町で、
100年続いてきた古紙回収業の会社を取り上げました。
自己資本比率は、一時マイナス16.7%まで落ち込みました。
しかし、2020年を底に、その後は一度も後戻りすることなく改善を続け、
2026年5月には4.0%まで回復しています。
このグラフは、単なる「財務改善」の記録ではありませんでした。
「100年企業の延命」から「100年企業の再創造」へ。
そんな、この企業ならではの物語が、数字の奥から見えてきたからです。
そして今回、もう一つ試みたことがあります。
この10年間の数字を、AIにも読み解いてもらいました。
AIから返ってきた言葉を読みながら、
私自身も改めて気づかされたことがあります。
それは、
「会計の機能は、過去を記録するものだけではない」
ということです。
毎日帳簿をつくり、毎月決算を締める。
月次巡回監査を通じて、経営者と数字を確認する。
一見すると、地味な仕事です。
しかし、その一枚一枚の決算書が、10年後、20年後、
そして100年後の会社をつくっていく。
そう考えると、毎月の会計の意味が、まったく違って見えてきます。
会計は、未来の会社を、
毎月少しずつ建設してくれる道具なのです。
今回の記事では、さらにAIを「思考の鏡」として使い、
経営者自身が自社の数字と対話する方法についても紹介しています。
これからの連載では、こうした視点から、
「数字の向こうに何が見えるのか」
「自分たちの会社は、どんな道を歩いてきたのか」
「そして、これからどんな会社になっていくのか」
こうした流れを、
経営者の皆さまと一緒に考えていきたいと思っています。
読者の心に留まることを願っています。
すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!
いつもお読みいただきありがとうございます。
