ここの景色を、毎月、写真に収めています。
稲刈りが終わった直後の風景。一仕事を終えて静かですが、
大地の力強さを感じます。
稲刈りが終わった田んぼに、まだ水が残っています。
そして、その向こうには雨雲に包まれた山が見えます。
今年の米は長雨の影響で粒が小さいそうです。
農家にとっては、決して喜ばしい話ではありません。
しかし、この風景を見ていると、
「小さいこと」と「弱いこと」は別ものだなと感じます。
稲は、天候を選べません。
雨を止めることも、日照を増やすこともできない。
ただ、その土地に根を張り、その年の天候を受け入れ、
できる限り実を結び、そして刈り取られていく…
「今年は小粒だった。しかし、実った。」
そこに農業の強さがあるように思います。
そして、その強さが、中小企業の生きざまに重なります。
中小企業は、大企業のように資本力で天候を変えることはできません。
市場の波も、物価も、人手不足も、金利も、自分たちでは決められません。
それでも、その土地で、 その人たちと、
その年の環境の中で、 できる限りの実を結ぶ…
それが中小企業ですよね。
山は、雲に隠れていても、そこにあります。
目の前の天候だけを見れば「今年は大変だった」となります。
しかし、そのさらに奥には、見た目には変わることのない山がある。
「海の底には、悠々とした本当の流れがある」
そんな思いにも通じます。
今年の米粒が小さいからといって、
田んぼそのものの価値が小さくなったわけではありません。
同じように、ある年に利益が小さかったからといって、
会社の価値がなくなったわけでもありません。
天候の数字と、生命の価値は、別物です。
会計も、そこを見失わないためにあるのだと信じています。
今年の「収穫量」を正確に測る。
けれども同時に、この会社は何を守り、何を蓄え、
何を次の世代に渡そうとしているのかを見る。
稲刈りの終わったこの田んぼは、もう一年の仕事を終えました。
けれど、田んぼは終わっていません。
来年、また水が入り、また苗が植えられます。
昨年は、豊作で、粒が大きく、感謝の心が大きかった。
今年は、「もうやってられないよ」とため息をつく。
でも「小粒だった一年」を、「失敗した一年」にしない。
私の好きな風景は、そんな農家の静かな力強さです。
すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!
いつもお読みいただきありがとうございます。
