高級出汁と具材の和風スープ

 

日本の飲食店の自己資本比率の中央値は、

あるデータによると、12%~21%だと言われています。

 

言うまでもなく、大変に厳しい環境です。

その中にあって、山下事務所の関与先には、自己資本比率が92%という、

オーナーシェフの店があります。もう、30年近いお付き合いです。

 

西武信用金庫の常務と支店長が、見たことのない数値だと感動。

経営力を讃え、この度、表敬訪問され、食事も楽しんでくれました。

かなり象徴的な事例だと思いますので、ご紹介します。


「会計で会社を強くする」の本質が、非常に美しく表れた光景でした。
 

自己資本比率92%ということは、分かりやすく言えば、
この店は、外から借りた力ではなく、自分で蓄えた力で立っている。
ということです。

飲食店という、一般には原材料費、人件費、家賃、設備投資など、

資金繰りの負担が大きくなりやすい業態で、

なぜ自己資本を厚くできるのか…。金融機関なら興味を持ちます。

 

しかし山下事務所は、30年近いお付き合いです。

ですから、驚異的といっても、当事者からすれば、そうでもありません。

92%は、ある年度の「結果」ではないからです。
30年分の経営判断が、貸借対照表に沈殿した数字に過ぎないのです。

しかし西武信用金庫の行動には感動です。
動かない金融機関なら、「自己資本比率92%ですか。素晴らしいですね。」
で終わってしまうでしょう。

ところが西武は違います。常務と支店長が実際に店を訪れ、

経営者に会い、食事をしながら学んだ。のです。
 

ここに、この金融機関の一段先の強さがあります。

決算書を見る ⇒「なぜ、こんな数字になるのだろう?」と疑問を持つ
⇒経営者に会う⇒店の空気を感じる⇒料理を食べる
⇒経営者の考え方を聞く⇒数字の背景にある「経営」を理解する…


要するに決算書が、

金融機関と経営者をつなぐ「対話の入口」になった!のです。
これが、山下事務所の説く「会計は社会と会社を繋ぐ機能」の在り方です。

92%の会社というと、
「何か特別な経営手法があるのでは?」と思いたくもなります。

しかし実際には、秘密などありません。
・ 毎日の商売を丁寧にする・ お客様を大切にする
・ 無理な投資をしない・ 借金に依存しない
・ 利益をきちんと残す・ 残った利益を会社に蓄える
・ 毎日、自分の会社の帳簿を作る・毎月、自分の会社の数字を見る…
という、極めて普通のことを、30年間やり続けた結果なのです。

だとすれば、92%の本当の価値は、
「92%になる方法」ではなく、

「92%になるまで商売を続けられた生き方」
にあると言えるでしょう。

ありがたくも、山下事務所は、

このように会計に向かう姿勢が極めて素直な関与先に恵まれ、

会計指導の王道を歩ませていただきました。-

事務所が30年間、帳簿を確かめ、月次を締め、

数字を見ながら、経営者と状況を確認してきました。

その結果として、経営者の生き方が、

決算書にまざまざと刻み込まれました。

そして30年後、その決算書を見た金融機関のトップが、
「この経営を直接見てみたい」と店までやって来る…
この在り方が、超優良企の風格と言えないでしょうか。

ちょっと誇らしげにいえば、

一人のオーナーシェフの30年間の商いが、

金融機関にとって「学ぶべき経営教材」になった!のです。

数字が信用を生み、
信用が対話を生み、
対話が新しい学びを生む。


会計は社会と会社をつなぐ箱…この目で見届けた晩でした。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。