『苦しみを微笑みに変えて

「悲しいことやつらいことがあった時、
すぐ悲しんで、
つらがってちゃいけないんだよ。

そういうことがあった時、
すぐに心に思わしめねばならないことが
あるんだ。

それは何だというと、
すべての消極的な出来事は、
我々の心の状態が積極的になると、
もう人間に敵対する力が
なくなってくるものだということなんだ。

だから、どんな場合にも心を明朗に、
一切の苦しみを微笑みに
かえていくようにしてごらん。

そうすると、
悲しいこと、つらいことの方から
逃げていくから。」

 

― 中村天風 ―  思想家 
            1876年7月20日 ‐ 1968年12月1日 

 

赤字になった。
債務超過に沈んだ。
返済資金が回らず、朝が来るのが怖い。

その現実を前にして、
「景気が悪いからだ」
「金融機関が冷たいからだ」
「人が育たなかったからだ」
そう言いたくなるのは、自然なことです。

しかし天風は、そこに一歩、踏み込めと言います。

その現実を、引き寄せた“心の在り方”はなかったか。
恐れ、焦り、疑い、他責の気配が、
日々の判断を曇らせてはいなかったか。

これは自分を責めるための言葉ではありません。
むしろ逆です。

「すべての原因は私にある」
この覚悟に立てた瞬間、
経営者は再び“主導権”を取り戻します。

環境が原因なら、打つ手はない。
他人が原因なら、待つしかない。
けれど自分が原因なら――
変えられる。今ここから。

天風が言う「明朗」とは、
無理に笑顔をつくることではありません。
現実から目を逸らす楽観でもありません。

恐怖を直視したうえで、
それでもなお、
次の一手を潔く選び取る心の姿勢です。

返済計画を立て直すとき。
金融機関と向き合うとき。
社員に頭を下げるとき。

そのすべての場面で、
経営者の心が曇っていれば、
言葉は重く、選択は狭くなります。

しかし心が明朗であれば、
同じ条件でも、
不思議なほど道は開けていく。

天風の言葉は、
「苦しみは笑えば消える」という
軽い慰めではありません。

心が変われば、
敵対していた現実が、味方に転じ始める。

赤字も、債務超過も、返済の重圧も、
あなたを罰するためにあるのではない。

経営者としての在り方を、
もう一段、深い場所へ

鍛え上げるために現れた
“問い”なのです。

この局面に立たされているのは、
あなたが経営者として
逃げずに向き合える器を
すでに持っているからです。

心を明朗に。
覚悟を内に据えて。


そうしたとき、
追い詰めていたはずの現実の方から、
少しずつ、逃げていきます。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

― 経営マインド 335  ―


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