『正しい愛情』

「ほんとうに愛するという気持ち=正しい愛情 というものは、
活きている「いのち」に対する尊敬という心理的現象が
これに相対するバロメーターをなすものなのである。

だから、こうして、呼吸し、飲食し、排泄し、そして、ものをいい、
互いにその心を感じ理解し、さらにこうして生命が動いている、

すなわち活きているという大事実を、
衷心(ちゅうしん)から尊敬するという
敬虔(けいけん)な気持ちにならないとしょせん(所詮)、

正しい愛情というものは、心の中から湧き出てこないのである。


― 中村天風 ―  思想家 
            1876年7月20日 ‐ 1968年12月1日  

正しい愛情…すごい言葉である。

愛がある、ないを人は語る。

それは自分の感情を愛という言葉でただ計っているだけかもしれない。
その感情が正しいものか、そうでないものかなど考えてはいないだろう。

愛が大事なことは誰でも説く。だが正邪があることは問わない。

いったい何が正なのか。それは活きていることを愛でる力。

毎日の日常が尊いものであるという敬虔。

当たり前が当たり前に進むことのありがたさ。

自分を活かしてくれるのは、社会の仲間たちであるという感謝。

その心が強ければ強いほど愛は正しさを増す。

感謝こそ正しさへの出発点である。

感謝の心を育てない者は、自ら命を弱めていく。

心の底から何を湧き出させるか。人生の勝負はそこにある。

 

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― 経営マインド 323  ―

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