前回、ご紹介した本につき、いくつもご感想をいただきました。

さすが著者は、気が高いです。そこで今回もご紹介いたします。

『利益を追わなくなると、なぜ会社は儲かるのか』

タイトルがよいですね。問題提起であり結論になっています。

こんなタイトルを創造できるようになりたいものです。

 

さて、利益を追わなくなると、どうして儲かるのでしょう。

文字通り、中小企業は大きくない企業ということですね。

大きくない企業が、「成果主義」や「利益至上主義」を取ったらどうなるか。
疲弊してしまうということですね。人力で稼ぐ大きくない企業と、

組織で稼げる大企業。あり方がそもそも違うわけです。

 

そこがわかっているようで、わかっていないのが大きくない企業の社長です。

しかし人も足らなくなり、入れ替えが効かなくなったこのご時世。

社員を疲弊させる営業スタイルは、すでに使えなくなっています。

脳みそからP/Lを切り取れた社長は、経営者になれます。

そうです。「成果主義」「利益至上主義」はP/L経営そのものですね。

 

ということは、著者もB/S経営を提唱しているのです。

「経営とは基本的にファンを増やすこと」と著者は断言しています。
まさにその通りだと感じます。業績よりファンづくりです。

先日も事務所の開業記念日に、多くの仲間が訪れてくれました。

気の置けない仲間が沢山いる。どれだけいるかこそが経営資源です。

 

数字にこそ表せませんが、

仲間の氏名を「投資その他の資産」に書き込みたいほどです。

相手勘定はもちろん自己資本ですね。そうして発想していくと、

社員の方々も等しく自己資本に裏付けられた資産であることがわかります。

力のある資産、言い換えれば生産力のある健全な資産がある限り、

自社はP/Lを動かし続けることができるのです。

 

なんだ結局P/Lか!と思われた方はいませんか。違いますよ。

P/Lありきではないのです。B/SあってのP/Lなのです。
ここのところ大事ですね。社員をP/Lに置いていたら、

社員は消費されていくだけです。勝手に消えていってしまう…

B/Sに置いていたら、償却をしない限り、社員は会社にいられます。

この本は、経営者ならば、B/Sを豊かにせよ、と説いているのです。

 

このところ、経営者の心で味わっていきたいものです。

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。