3月5日付の日本経済新聞の記事です。

「デロイトトーマツリスクアドバイザリーは3月中に決算などの重要情報の英文開示を支援するサービスを始める。東京証券取引所は2025年4月からプライム市場の上場企業に重要情報の英文開示を義務付けることを決めており、対応が必要な企業の需要を取り込む。
社内から英語が使える会計士などを集め、100人規模の支援体制を整えた。」

 

世の中には、会計ができる人がいます。そして英語ができる人がいます。

また世の中には、会計が得意な人がいます。そして英語が得意な人がいます。

しかし、会計と英語ができる人は少ないといいます。

ゆえに、会計と英語が得意な人は稀ということになります。

東京証券取引所が方針を発表すると、即座に呼応し、組織を動かす。

大手の会計事務所には、それだけ人材が集まっているわけですね。

 

なぜ今ごろ英文の開示が義務付けられるのか。そこを不思議に思います。

これまでは義務ではなかった…

それでよく海外の投資家から資金を集めたものです。

戦後50年間、奇跡の経済発展を遂げて、その後30年沈黙する。

この間、海外の方に取って、見えにくい情報開示が一貫して続いてきた…

それでやって来れたのですから、逆に日本の凄さを感じます。

あくまでも、どんなことでも日本基準に拘り続けた成果とも言えそうです。

その日本基準が、通用しなくなったのがこの30年だったのかもしれません。

船舶のハブ港が、日本からシンガポールに移った辺り…

今からすると、ターニングポイントだったわけですね。後悔先に立たずです。

 

それは兎も角、記事に戻れば、未曽有の株高を後押しするような動きです。

海外の投資家により日本株の魅力を伝えようとするこの動き。

方針がでなければ、世の中は動きませんが、大手の会計事務所が、

このようなサービス体制を整えるということは、情報を開示する企業には、

対応できる人材が少ないことがわかっているという証ですね。

インフラ作りはこれからはじまるということですね。

英語が好きな人が会計に興味を持ったり、

会計が得意な人が、英語の勉強をはじめたり。

こうした学びが、これからのトレンドになりそうですね。

 

そしてその先にくるのが、会計と税務と英語の3拍子でしょう。

10年、20年先の日本のために、

そうした人材の育成に先駆けたいものです。

 

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