トイレにあった張り紙です。店の心が表れています。

「窓は開けないでください」

「窓は閉めてください」

「窓に触らないでください」

東京の案内文というのは、往々にしてこの角度です。

「窓は閉めていただけると助かります。お願いいたします。」

用を足しながら、何度か繰り返しました。

地方なら当たり前かもしれませんが、やはり東京では珍しい。

先日も予約を入れたがっている客が、

カウンター越しに立って炭火をいじっている主人に、

「週末はもう一杯かなぁ」と気兼ねして訊ねると、

目も向けず、ぼそっと「ええ」で終わってしまった会話を目撃しました。

これで商売になるのだから、東京はありがたいところです。

話が逸れましたが、そんなことで私はこの張り紙が気に入りました。

こうした姿勢の店が界隈に増えたらいいなと思い知人に見せました。

すると、「これトイレの張り紙だろ、汚いよ」と言われました。

文章より紙が目についたようです。次に字も汚いといわれました。

その方が言うには、トイレはきれいに使うものだが、

まずトイレがきれいでなければならない。

この店の主人は、トイレの清潔さには気が回っていない、というのです。

なるほどなぁ。この紙を見る限り、言われてみればそうですね。

この方の言うこともあたっています。いろんな目線があるものです。

世の中って面白い。すべての人を包み込む言葉や表現、難しいなぁ。

しかしそこを楽しむ力を備えることが、人生を豊かにしてくれるかもですね。

以上、居酒屋談義でした。