㈱TKCの取締役会長であられる飯塚真玄氏。

会社に入って、48年になるそうです。

㈱TKCは10月より第50期に入りましたので、

氏は、㈱TKCのすべてを見続けてきた方であるわけです。

「設立2-3年の頃はまだよかったが、4-5年あたりは本当に苦しかった」

何が苦しかったかというと、資金繰りだったそうです。

金に苦しむようになると、目先のことに手を出すようになるそうです。

いわゆる日銭稼ぎです。すぐ金になるようなことに、

手当たり次第手をつけたといいます。しかしそうした試みはすべて失敗。

結果的には、無駄なコストと時間を費やしただけだったといいます。

そうすると、ますます焦る。悪循環が起きます。

そうした中小企業経営者の生の経験をなさって今日があるのでした。

ということで、タイトルはこれからの㈱TKCの戦略になっていますが、

ここでは、中小企業経営者の方々にお役に立つと思われる内容にについて、

絞り込んでご紹介することにいたします。


■ドラッカー博士が『経営者に贈る5つの質問』

What is our mission?

あなたは何をもって天職とするか


What is our customer?

誰のためにやるのか


What does the customer value?

お客さまにどんなメリットを提供するのか


What are our results?

そして世の中をどう変えたいのか


What is our plan?

その計画は理念に沿っているか


You will ever ask about your organization.

もっとも重要なこの5つの質問について、

組織発展のために経営者は年がら年中問い続けなければならない。


年がら年中(ever)というのがキーワードです。

確かに考えていません。年がら年中とは、不断にということです。

意識をしていないと、思考は途切れるというのを最近感じるようになりました。

集中力を鍛える、高めなければならない真の理由がここにある、

そういうことかもしれません。



■飯塚毅会計事務所の5信条(昭和22年制定)


われわれは、企業の正しい防衛と経営発展のため、祈りを込めて奉仕する。


われわれは、つねに自己の本性を見きわめ、不断に自分を充実する。


われわれは、いつも根性をかけて、与えられた責任は完遂する。


われわれは、自他の幸福のために、職場の規律を厳守する。


われわれは、無気力を排撃し、お互いの団結を強化する。


飯塚会計事務所では、これを朝礼、晩礼で、毎日大声で唱和したそうです。

心を合わせる唯一の実践方法かもしれません。


また「飯塚会長がご存命なら、必ずこのようにご回答なさるはずだ!」

という言葉を何度か口にされました。その理由として、

「ドラッカーを掘り下げて学んでいるから…」という謙遜を添えておられましたが、

さにあらず。父と子を超えた、師弟関係だからこそ、そうした境地に達したのです。

弟子がすごいのです。師の偉大さを証明するのは弟子の振る舞いである、

この方を拝見していると、その真理を知ることができます。


もっと綴りたいのですが、時間になりました。

続きはまた別の機会にいたします。

おかげさまで、充実の時間でした。誠にありがとうございます。