「イノベーション=技術革新」ではないんです。
イノベーションとは社会や経済活動に新たな付加価値を創造するということですから、
新技術だけでなく新市場の開拓や組織の革新、働き方や構造の改革まで
その対象になり得ます。
シンプルにいえば、イノベーションというのは
「皆が本当に必要なものは何だろうか」
「もっと効率化できないだろうか」
ということを考えれば起り得るものなんです。視点を変えた瞬間に、
もっとよいもの、もっと効率的な暮らしは創造できる。
例えば患者を顧客だと思っている医者はどれくらいいるでしょうか。
生徒や学生を顧客だと思っている先生や教授はどれくらいいるでしょうか。
市民を顧客だと考える自治体はどれくらいあるでしょうか。
そうして顧客の視点に立てば、まだまだ日本社会には本当にたくさんの
イノベーションが生まれる余地があると考えています。
米倉誠一郎氏
≪(1953-) 一橋大学イノベーション研究センター教授≫
オピニオンNo.166
『TKC会報』2012年4月号 30頁 31頁
弱みになってしまったから、これまでの生き方を否定するのか、
日本語を捨てて英語を話すのか?という考え方ではないのですね。
クリエイティビティが産業の前面に出る時代になったとしても、
それが主流になったときに、次のイノベーションはまた起るのですから、
明治以降に培ってきたわが国のDNAは大切に守り育てていけばよいのです。
これこそ日本人の強みですよね。
