「昔からの訓話に『行修は不断であれ』というのがある。

この『不断』という文字は、

日常のことを「ふだん」というのと同意義に解釈すべきで、

すなわち行修はすべからく、
日常の生活行為であるべしという意義に他ならずであります。」


 ― 中村天風 ―  思想家 

            1876年7月20日 ‐ 1968年12月1日  

 

巡回監査に不断に没頭する君がいる。

巡回監査には行きませんと断言した彼がいる。

 

巡回監査を不断する経営は持続する。

巡回監査を止めた経営は市場から消える。

 

月次の生活行為が、人生を、経営を決していく。

まさに行修であったという厳然たる事実がある。

 

30年という時間がそれを視覚化してくれた。

 

― 経営マインド 259 ―

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高校時代の同窓との懇親を深めました。

46年も前に出会った友たちと、今、こうして語らえる。

その事実だけで、どれだけ幸福か…

そうした人生であれたことに感謝しました。

勤め人だった人たちは、みな引退していました。

自営業の人は、引退の線をどう引くか。贅沢な悩みを楽しんでいます。

子どもの結婚、孫のこと。みなそれぞれに充実の時間を過ごしていました。

ただ親の介護のことでは、それなりに苦労しています。

親の終末を見守り、子の子育てを支え、孫の未来の世話をする。

「今を生きるってことが三世だね」そんなことを呟く友がいました。

 

サラリーマンだった人は、それこそ名だたる企業に入りました。

自営業では経験できない大きな仕事を体験し、視野を広げ、

自信満々で社会人生活を送ったようです。

「高校時代の基礎勉強が大事だった。」

「よい教員に恵まれた。」おかげさまを繰り返し口にしていました。

まさに、高校時代の成績が、そのまま社会での活躍を作っているのでした。

 

元気なリタイア組は、法人でも立ち上げて何かやろう!などと叫んでいました。

こうなると相談の先は、税理士になります。

組織の一員で活躍するのと、会社を経営するのとはまったく違うよ…

冷や水を掛けながら、やる気を焚きつけてみました。

まだまだ気が若い同窓。これからの10年が楽しみになりました。

今度は年末に会います。

今週もお読みいただきありがとうございました。

 

ティーショットがOBになったとき、

プロなら打ち直しになります。次が第3打。

しかしアマチュアの場合、気持ちを入れ替えて打ったつもりでも、

一打目とまったく方向へ球が飛んでいくことがあります。

こうなると、もう一度という気にはなれません。後続の進行にも影響がでます。

 

そこで救済のためのローカルルールが定めれられていることがあります。

おかげさまで、ゴルファーは、熱が過剰に上がる事態から免れられます。

この救済手段を、プレーイング4といいます。

他人さまのお力をお借りすることで、前に進むことができる制度です。

自己資本比率50%…

そこから先は、また自分の力で勝負する。

 

自分の力半分、他人さまからいただくお力が半分。

せめてそこを基準に今日のスコアをまとめたい。

ゴルフが経営に通じるレジャーであることに、また気づくことができました。

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5月に苗を植えたばかりなのに、
8月になったら、もう立派な稲になっています。

毎年の繰り返しとはいえ、自然の力に畏敬の念を思わずにはいられません。
来月伺うときには、もう刈り取られているそうです。

自然と対話する農の人。自然と人の調和が作り出す田園。

命の糧はこの調和から生まれるのですね。

 

この風景にいると、人間の凄さに気づきます。

人類は田畑の耕作で、自然との調和を覚えたからからこそ、

畜産もできるようになったし、養殖もできるようになったのだな…と。

自然との調和というのは、つまり宇宙との調和ということですね。

ですから農漁業に従事する人は、

宇宙との調和という言葉に違和感を感じません。

 

自然を相手にした生業に従事していない人、

有り体いえば、都会に暮らす人たちのことですが、

このエリアの方々は、宇宙との調和というと、大概、

「わぉ、スピリチュアルですね」とか「宗教的」ですね」…などといいます。

人間も自然なんだよ…そのことを、すっかり忘れてしまっているのでしょう。

かく言う私もその一人です。だからこの地に立つと懐かしさを覚えます。

 

経営も調和の世界です。そこに気づけば大概の経営は上手くいきます。

そのことに気づいていないから、ああすればこうなるという思考に執着します。

ああしてもこうならないのが自然との対話です。

こうしてもああならない、どうしてもどうもならないが前提に生きている人たち。

高級です。ですから「人事を尽くして天命を待つ」という格言も生まれたのです。

都会の経営者は、人事を尽くすという志が甘いかもしれません。

ですから世の中の7割の経営が赤字なのです。

 

厳しいことを記しました。稲が言わせているとご容赦ください。

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自己肯定感を高めるために、自分の意思を確認する。

他人依存の自分に気付く事。自分の意思で、

考えて、行動することしかないのです。

自己肯定感を高めることが、執着から抜け出す方法なのです。

 

「本業を通して社会課題を解決する。」

そのような実践企業を育てていくことを目的に活動する経営実践研究会。
その主宰が、会員に向って発しているメッセージの1部です。

わずか5年で1,000名を超す経営者の実践組織を作り上げる人です。

そのような実践力を備えた人の言葉力.。半端ではありません。

言葉が重いだけでなく、めちゃくちゃ行動力のある方です。

しかしなぜそのようなエネルギーが放出されるのか。

その秘訣が折に触れ発せられるメッセージに散りばめられています。

 

他人依存の自分に気づく…

一般の方がそれに気づくことは難しいかもしれませんが、

経営者なら、あっという間に気づけます。

決算書を見ればよいのです。

自己資本と他人資本のバランスがどうなっているか。

依存心の大小と、自己資本の大小は反比例します。

何の意識もなく、自己資本比率が50%以上の会社を経営している人は、

他者のよいところを誉めて生きている人だと見てよいでしょう。

 

立派なリーダーの言葉に触れるたび、会計の凄さを思い知ります。

1.つなぐ 2.浄化する 3.鍛える 4.そして計る 

会計の本質を普及するのが山下明宏税理士事務所の使命です。

ますます頑張ります!

 

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ビルのオーナーが引っ越すことになり、

最上階の自宅を何かに活用できないかと、相談された人がいます。

広いベランダにはネットが張り巡らされています。

ふくろうの遊び場なのです。オーナーの趣味はふくろうさんを飼うこと。

普段見る機会がないような、大きなふくろうを3羽いたそうです。

相談された人は、「カフェバーにしたらどうか」と、回答します。

 

こうしてできあがったふくろうさんと遊べるバー。

昼はカフェとして、OLに人気だとか。

ここのふくろうは高価です。1羽350万円もするそうです。

ふくろうの寿命は大きなものほど長生きするそうで、

40年くらい生きるそうです。

償却年数長いですね…と心配すると、お借りしているのだそうです。

キャッシュのバランスは取れていそう…、それなら一安心。

投資が造作費だけだとすれば、ふくろうさんは丸々付加価値なわけですね。

お客さま増えそうです。

 

しかし都会には面白い空間があるものです。

店内はジャングル風。ふくろうさんに会う気分を高めてくれます。

ふくろうさんの大きな目で見つめられると、

何かお話しされているような気になります。

こちらからも何か話しかけたくなってしまう…

鳥類とは思えない不思議な目をしています。人間みたいともいえます。

 

マンションでふくろうを飼っている人がいるとは聞いていましたが、

その動機がわかるような気がしました。しばらく通ってしまいそう。

店の存続を祈りました。

 

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暑い夏を乗り切ると、いよいよセミナーの季節に入ります。

もちろん今年も開催いたします。

山下明宏税理士事務所主催「経営支援セミナー2024」!

今回はDX推進の第一人者、トップアドバイザーと信頼される、

森戸裕一氏をお迎えし、中小企業経営におけるDXとは何か?!を、

わかりやすくご教示いただきます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、今さら聞けない話ではありません。

今、聞いていただくことで、他に先んじて経営にDXを取り込めるようになります。

開業30年目を走る山下明宏税理士事務所は、

これまでご縁をいただいた関係者の方々すべてに、

この貴重な「考えるヒント」を受け取っていただき、

VUCA時代を逞しく生き抜いていただきたいと願っています。

開業30年目を走るご恩返しの一つが、今回のセミナーです。

 

そして懇親会では、AJO全日本応援協会の朝妻久実さんの、

限りないエネルギーを感じていただきたいと願っています。

誰人も持っている根源的なパワーをどうしたら呼び覚ませるか、

発揮させられるか…実際に観たくありませんか。論より証拠と申します。

この方のエネルギーに触れていただければ、難なく出せるようになりますよ。

 

智も刺激、心も刺激。

大感動間違いなしの「経営支援セミナー2024」!

どうぞご期待ください!

当日、皆さまとお会いできますことを楽しみにしております!

 

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老舗の経営を守るというのは大変なことです。

当代がやりたいようになれない事情があります。

しかし先代までのやり方をただ受け継いでいるだけなら、

客も離れ、店は傾いていくでしょう。ここが難しいところです。

先代を意識しながら過ごす時期。

この時期は先代から受け継いだ客も意識しなけれなりません。

同時に当代の色を、先代と先代の客に気づかれないように、

少しずつ、少しずつ入れていかなければなりません。

そうやって少しずつ、新しい次世代のファンを獲得していかなければなりません。

 

江戸前のそば、定番のつまみは、割とイメージが出来上がっていて、

どこの店に入っても、基本的に期待の範囲内の味を提供してくれます。

蕎麦文化は完成しているわけですね。

その中にあって、外見は似たり寄ったりですが、

味にかなりの開きを持たせてくれるのが蕎麦味噌です。

こればかりは、食べてみなければわかりません。

味も食感も、ここまで違うかというほど幅が出ます。

 

〆の蕎麦から離れた、こうしたつまみなどから、

当代の挑戦をはじめるというのも作戦の一形態かもしれません。

先代にも先代の客にも怒られない変身の法。

本当は、たとえそっくり同じものを作ったとしても、

「先代の味と違う」と言われてしまうのが味の世界の面白いところです。

それを乗り越え、当代としてようやく認められ、光ったときには、

次代の育成がはじまっていくことになります。

ですからその前に、結婚して、子どもを育てておかなければなりません。

かくかくしかじか事業とは、誠に忙しいものです。

 

経営の経は、すじみちをたどる、過ぎていくということ。

経営の営は、こしらえる、つくり整えるということ。

日本人が考える商いは経営です。物事の道理であり、永続なのです。

経営は、家業で捉えると、わかりやすいかもしれません。

家が絶えないようにどうするか。考えることで行動が生まれます。

 

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今週の会議は継続MAS会議。

継続MASというのは、TKCシステムの名称です。
MASは言うまでもなく、マネジメント・アドバイザリー・サービスのことですね。

その冠に継続をつける。ここがTKCの素晴らしいところです。

法人という、法律が作り出した人は、株主から資本を調達して、

役員を定め、登記することで、この世に生命を得ます。

一度誕生した法人は、立ち上げに集った人たちがこの世から旅立った後も、

生存していきます。つまり、人間は死にますが、法人は不死身なのです。

継続することが前提に作られているのが法人です。

ここら辺の立法者の夢を、たまには見つめることも大切です。

しかし継続することが願われていても、マネジメントを間違えると、

その夢は経たれてしまいます。

夢を実現するためには現実に勝たなければなりません。

経営者が、一人で現実に勝つのは大変です。不可能といってもよいでしょう。

そこでマネジメントをアドバイスするサービスが必要になります。

だから継続MASシステムなのです。ネーミングが深すぎますね。

 

法人は継続することが前提に作られた人格なのです。

それを実現可能とするために、会計事務所がマネジメントをアドバイスする。

表にでる経営者と、裏方の会計事務所。この貸借のバランスが大事なのです。

それを支える基本ツールが「継続MASシステム」です。

この支援体制を備えている企業。不死身ですね。

 

それは兎も角、今回の会議で光ったのは、自己資本比率50%にするには、

今の体質で何年かかるか…という視点で計画が発表されたことです。

世間では自己資本比率は30%あれば優良企業とされています。

ということは70%は他人資本により資金調達している企業が優良なのです。

そんなこと一個人の常識としてあり得るでしょうか。

我が人生、せめて半分くらいは自分のお金で賄いたい…

これが人情というものではないでしょうか。つまり法人も同じこと。

調達資金のせめて半分くらいは自分のお金で賄いたい。

そう思い続ける経営者を世間は応援するのではないでしょうか。

そんな価値感をベースに、発表が行われました。

 

職員さんの経営分析、経営計画に哲学が入り込んでいます。

発表を聞く所長の胸が熱くなり、声が震える。

それが山下事務所の継続MAS会議です。

 

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未来へ翔く 職業会計人(税理士・公認会計士)のオピニオン・マガジン

『TKC』8月号 No.619

 

専修大学法学部教授 TKC全国会顧問 

公益財団法人租税資料館代表理事の増田英敏先生の連載第3回

「租税正義の理念で税理士の未来を拓く」が掲載されました。

 

今回のテーマは「租税正義の理念と飯塚事件」です。

先生の論文を拝読するたび、一つの研究を成し遂げるためには、

どれほど背景が大事であるかをおしえられます。

背景と大意が、研究の動機となり、新しい学問となって形を現すからです。

 

増田先生が思考することで、糸が絡み合うように様々な人物、組織が、

租税正義という軸に絡まっていき、租税正義という宝塔が、

これまでの宝塔より、一回りも二回りも太く、高くなっていきます。

読み手の側も、背景に共感することで読み込む力が湧いて来ます。

 

学問に生きる人の美しさは師弟関係です。

増田先生の師匠は、故・松沢智先生。

TKCに入会した平成8年頃、お元気な松澤先生のご講義を、

何度も伺う幸運に恵まれました。先生の著作はすべて所持しています。

 

今回、増田先生が引用されたのは、

『租税法の基本原理 租税法は誰のためにあるのか』

(中央経済社、昭和57年)の「序にかえて」でした。

松澤先生が、租税法研究に身を投じる決意を明かされた箇所です。

 

「戦争によって、わたくしは多くの親類、友人、先輩を失った。皆、”国家”のために命を捧げた。敗戦になり戦後の焼土に立ったわたくしは、そこで”国家”が破れても、人間が生きていることを知った。今度こそ、人間として幸せな、自由な、人生を送れるような世の中がつくれることを新憲法が指し示してくれた。そこには権力者もいない、みな自由・平等な、人間としての尊厳をもった明るい”国家”をつくることが、憲法の原点にあった。そして、憲法のもと、法律は社会の規範として、すべての人の幸のためにあり、その根底に正義をおく。そこでは、”国家”は権力者のものではなく、すべての国民のものである。国民が”国家”をつくったのだということを、憲法は教えてくれた。

今、わたくしはライフワークである租税法の研究に身を投じ、人間としての租税法体系を完成すべく、裁判官の職を辞し、研究者の道に入った。そして、これまでの実務上のすべての経験を生かし、租税法の基礎としての基本原理を明らかにしようと考えた。
本書は、わたくしが後世の人に残すための、人間としての税法学の道標を明らかにするための心の書である。」(同書7頁)

 

胸が熱くなりました。テキストを手にしたのは、今から20年以上前のことですが、

あの当時、以上の感動が胸を揺さぶりました。

引用された部分にマーカーが付けられていました。

増田先生のおかげで、当時の私にも出会うことができました。

 

昭和4年生まれの松澤先生。お元気なら今年95歳です。

今から思えば、あまりに早い旅立ちでした。

焼土と化した日本を目に焼き付けたのが16歳。多感な時期です。

その記憶が、先生の情熱を燃やし続ける薪となりました。

 

この思いを決して風化させてはなりません。

これを機に、松沢説を、再び研鑽していくことを誓いました。

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