10月7日にフランス・ロンシャン競馬場で世界最高峰レースの一つ、
凱旋門賞(GI、芝2400メートル)が開催される。
日本からは過去、数多くの名馬
が参戦したが、
1999年にフォア賞を勝って挑んだエルコンドルパサー、
2010年のナカヤマフェスタが2着に入ったのが最高位だ。
06年に参戦した三冠馬ディープインパクトは3着(その後失格)に敗れた。
今年、その世界最高峰のレースで頂点に立つ可能性を秘めた日本のサラブレッドが
出走する。
昨年の三冠馬オルフェーヴル(牡4歳)である。
凱旋門賞と同じ競馬場、同じ距離で実施されたフォア賞(GII)で
2着に1馬身差をつけて勝利した。
本番でも手綱を取る予定のスミヨン騎手は
「余力を残して勝てたし、前哨戦としてパーフェクトだった」
と絶賛。
03年ダラカニ、08年ザルカヴァで凱旋門賞を制した名手が能力の高さを評価した。
さらにライバルとなる有力馬の騎手も警戒感を示す。
とはいえ、伝統と権威のある大レース、出走する馬たちの実力は並大抵ではない。
果たして、日本競馬界の悲願は成就されるのか。
そこでオルフェーヴルのライバルたちはどんな馬なのかを見てみよう。
敵を知れば「百戦危うからず」と言うではないか。
■ライバル騎手、オルフェは脅威…
凱旋門賞で、ドイツのGIバーデン大賞典(芝2400メートル)をステップとした馬が
過去10年のうち5年で連対を果たしている。
昨年の凱旋門覇者デインドリーム(牝4歳)は前走のバーデン大賞典で勝利し、
本番では2着に0秒8の大差で快勝した。
今年もデインドリームは直線の競り合いを制して勝っている。
GIキングジョージ6世&エリザベス女王杯に続く今季GI2勝目だ。
1970年のニジンスキー以来、42年ぶり16頭目の英国三冠馬を目指して
9月15日のセントレジャーS(GI、芝約2937メートル)に臨んだ
キャメ
ロット(牡3歳)は2着に終わり、当初、三冠を達成して出走を予定した
凱旋門賞の回避が濃厚とみられる。
そのため、今のところオルフェーヴルの最大のライバルといえるのがデインドリーム。
その主戦、シュタルケ騎手は
「彼(オルフェーヴル)のフォア賞での走りは印象的だった。
彼自身ヨーロッパに来てそれほど経っている訳ではないので、
本番ではもっと動けるようになっていると思う」
と脅威に感じているようだ。
■オルフェ、ジンクスを破れるか
凱旋門賞の主な前哨戦は中距離の最強決定戦といえる
愛チャンピオンS(GI、芝2000メートル)、フォア賞、
3歳馬限定のニエル賞(GII、芝
2400メートル、ロンシャン競馬場)が挙げられる。
最近10年でニエル賞からは4勝、愛チャンピオンSからは2勝の勝ち馬が出ている。
9月8日に開催された愛チャンピオンSは日本のエリザベス女王杯で勝ったことがある
スノーフェアリー(牝5歳)が勝った。
8月のジャン・ロマネ賞に次いでのGI連勝で、3着だった昨年の凱旋門賞の雪辱を期す。
9月16日に行われたニエル賞は、牡3歳のサオノアが2着に1馬身1/4差をつけて
制した。
凱旋門賞に出走するには10万ユーロ(約1000万円)の追加登録料が必要だが、
ジャン・ピエール・ゴーヴィン調教師は
「さらに上の走りも期待できるだろう」
と評価しており、出走してくるとみられる。
さらに昨年2着のシャレータ(牝4歳)も出走を予定。
凱旋門賞と同じロンシャン競馬場の芝2400メートル戦として9月16日に行われた
ヴェルメイユ賞
(GI)で2着に2馬身差の快勝劇で、
8月のヨークシャーオークスに次いでGI2連勝。
昨年はヴェルメイユ賞3着での凱旋門賞挑戦だったが、
今年は「馬場が良ければ」の条件付きも脅威の一頭だ。
牡4歳のナサニエルは前走の愛チャンピオンSでスノーフェアリーの2着、
前々走のキングジョージ6世&エリザベス女王杯ではデインドリームにハナ差の2着と
善戦している。
1999年凱旋門賞でエルコンドルパサーとの競り合いを制したモンジューが父の
セントニコラスアビーは最近のGI3走ですべて3着と勝ち味が遅い分、本番ではどうか。
以上、主だったオルフェーヴルのライバルたちを見てきた。
最後に、オルフェには残念なデータだが、凱旋門賞では過去20年、
3歳馬が15勝を挙げている。
4歳は4勝、5歳は1勝にとどまる。
また、フォア賞からは1984年のサガス以降、優勝馬が出ていない。
このジンクスを破り、ライバルを蹴散らして、ゴール板を1着で駆け抜けてほしいものだ。
【産経新聞】