三田の中国飯店とは言っているが、住所としては芝という三田の反対側、慶応の東門の斜前にこの店はある・・・・六本木ヒルズ近くの中国飯店と同様の店でもある。最近はイメージダウンのせいか、「富麗華」という新しいブランドを確りと育てて東麻布で新しい顧客層を獲得してもいる。
お高い夜は来る気はしないが、昼はさすがにお手頃感・・・・「華都飯店」同様たまには来てしまう。
その御手頃部分が御褒美の様にサービスとなってビールに化けるのだ、ザーサイを細く切って唐辛子でまぶしてある。サッポロの黒、いい感じの泡ですね。
ドーンと登場は「黒酢の古老肉」・・・・酢豚の事ではあるが、最近は何所に行っても黒酢がメインになってきた。それにしても荒っぽい拵え、この荒技が昼のサービスでもある??ご飯とスープも付いては来るが、暫らくは酒のつまみでお腹に収まってしまう。
相方は五目焼きそば、と別々には頼んでいるが、どちらも夫々のお腹に収まるのが中国料理屋という便利な所。
付録の様に付いてくるデザートの「杏仁豆腐」・・・・中国飯店も腕が落ちているせいかこれが一番に感じるのは如何なものだろう。
この中国飯店の近隣はこの手の店が沢山隣接している、本来であればもっと高値で勝負したいのだろうが、値段を競争店に合わせると・・・・この様な荒技となってしまうようだ。
黒酢の酢豚も、焼きそばも、どちらも大量に作り置いている、注文と同時にウオーマーにのった物を盛るだけという手法・・・・どちらも口に持って行った時に熱さが無いのでそれが分かる。焼きそばの炒め野菜に至っては、色と液の沁み込み具合がそれを証明してもいる。
それでも行ってしまうのは、なんと言っても中国飯店というブランド・・・・とは言え、ここの店もかつての名門「中国飯店」が無くなってその名前を勝手に頂いたもの。殆んどの人が人伝えで噂の「幻の中国飯店」だと勘違いしている。
本物が消えて偽物が本物になった店。
中国のコピー文化だが・・・・勝てば官軍なのだ。