ジムでしっかりと汗を流し、駅までの急な登り坂は堪える。
この行人坂がトレーニング具合のバロメータになっている様な気がする。更にはこの道すがらにあるとんかつの「とんき」トレーニング後の腹具合のいい調整になってもいる。
このとんきの私のパターンはまずはビールから始まる。美味い物が上がってくるまでは暫し待たされるのは必然でビールがすっかりと空になる、そして次なる間者は大関の燗・・・・酒のつまみもピーナッツから昆布の佃煮に。
一口くらい燗酒を楽しんでいると主役であるトンカツが揚がってくる。今日は「串カツ」・・・・「ロースト」と「串」この繰り返しだが、どうもこの串に軍配が上がっているようだ。
必ずにカツの端っこにソースがかかってくる。どのカツでもそうなのだ、何か店としての意味があるが、未だに聞いてはいない、今度こそこの謎を探ってみる。
カリッとした薄い衣だが何とも品のいいお菓子の様な具合・・・・ソースに辛子で口の中は至極のトントン拍子。
長ネギが更にシットリとして・・・・甘さがカツ中に充満とも言える美味さ。ソースで甘辛感を出し辛子で〆る・・・・それを歯応えのいい肉と長ネギを衣が包んでまとめ上げている。
きびきびとした眼前の仕事場を眺めながらのカツは一味違う物がある。とんかつ屋の鏡とも言えるこの店、仕事風景もとんかつのおかずになっているのだ。
最近は偶に来る白人に更にはアジアのお客さんもチラホラ・・・・色々な言葉が飛び交っているが、世界の情報に載った店とも言える。ミシュランの関西の選定に串揚げが載ったそうだが、このとんきの「串」・・・・十分に値するものであろう。
しかし、関西では料理屋が相当にこのミシュランに怒りを表している。一番はミシュランの基準はあくまで味であると言う一言。店の歴史や造り、更には器やサービスはメインではないとの二言目。
私にとってはスットコドッコイのこのグルメ本??最近はTX(12C)のグルメ番組を見る様に見えている。食こそ、ミシュランが否定した色々と季節と人を感じながらの物・・・・と、私は信じている。
仕事振りも料金に入れていい・・・・「とんき」
串カツの一口の歯ごたえには音楽を感じる。