入ってはいけないと思いながら・・・・つい入ってしまった。
それは「コラーゲン入り鉄鍋餃子」と言うフレーズに釣られてである。と同時にこの店の入っているビル、かつて六本木で遊びまわっていた時に通ったクラブの未だあるビル。その時のお嬢様はすっかりいなくなっているのは分かるが、なぜかホイホイと入ってしまった要因の一つになった。
ミッドタウンの通りを挟んでまん前のビル、そして地下の「博多筑前屋敷」。
チェーン店とは分かりつつも、暑い此の頃の昼に釣られてのこと。餃子離れしている小生にとって、コラーゲン入りは関節の動きの悪くなっている今日事情にピッタリ・・・・。
喉を滑らかにしながら昼から生を頂く。
餃子は十個で、南部状の鉄鍋に焼かれて&ひっくり返されて登場。この流行りの羽根を見せたいのだろうが、演出ばかりで小さな餃子をカバーしているようにしか見えない。
餃子のタレと言う物を二つに分けて味を楽しめる仕掛けになっている。右は柚子胡椒で、左は鷹の爪だけで・・・・。
一口サイズの今時風の大きさの餃子・・・・ちょっと柔らかめで中の具は少なめ、何となくトロンとしているが、表題のコラーゲンという感じの味も感じも見当たらない。冷凍焼けしたダラしない風味は、焼き方でカバーされているが隠せるものではない・・・・焼いたワンタンを食べているようだ。
「明太高菜飯」・・・・唸ってしまう味覚、何と表現したらいいのだろうか。化学調味料で着色された明太に、グルタミンのプールで泳いできて、しんなりしている高菜・・・・いい相性かもしれない。
この店、チェーン店と知りつつも、最近のこの通りの通いで知り得た。博多は関東どころか関西をも凌ぐ美食の都。博多&筑前と言う冠むりまで使っての九州イメージ・・・・博多人は怒らないのだろうか。
昔の亡霊にとりつかれて入ってしまったこのビルの地階「博多筑前屋敷」・・・・後悔を覚悟の上で入って失敗。
昔同様に、六本木の夜は化粧をし過ぎて、香水プンプンの雰囲気は変わっていない・・・・飲食店まで同じである。上階にはいまだ健在の店「XXXX」がある。高級クラブばかりが入っていたこのビルも、今時は如何わしくなっている・・・・。もう遊びに来ることはないだろうが、遊びのDNAがいまだ健在にアンテナをしている・・・・困った物だ。
この店、会計の時に出て来たのが女将という如何にも夜はホステス風。着物を着ていて中々粋な雰囲気だが、色気より食い物を確りしろと言ってやった。着物や造りに金をかけるのはいいが、肝心の食が疎かでは情けない。
店で知る六本木の飲食店の堕落・・・・。
私の期待のコラーゲンは・・・・どこにあるのだ。