私を深く埋めて | 活動弁士は七変化

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映画はかつて無声で、生の語りで説明者がいたのです!

「私を深く埋めて」 監督 井上梅次 主演 若尾文子
先日神保町シアターに置きチラシに行って、
前からタイトルが意味深で気になっていたこの一本を
観て来ました♪
原作は無名の海外ミステリー。
「私をうめて」かと思いきや
「私をうずめて」なんですね~
 
※以下ネタバレ多し。
 
ちなみにタイトルと本編の内容は全く関連皆無。
ラストの若尾さまの台詞で明かされます。
 

 
「大映男優特集」ということで田宮二郎主演なんだけど・・・
ポスター通り若尾文子様が活躍しまくります!笑
髪型が世にも不思議なスタイル。
(ポスターで見ると素敵なんだけど!)
右が耳を丸く覆っておりまして、左は耳が全開なシンメトリー。
外出時は均等になっていたりします!
((φ( ̄ー ̄ )
 
 
警察関係者や田宮は、
缶入りピースをプカプカ吸いまくります。
突っ込み入れながら観てました。笑
警察の取調べ室で容疑者や参考人に
あんなに煙草を勧めまくる警察官てなんなん!?!?
 
 
 
冒頭から物凄く早い展開。
 
弁護士である田宮二郎が(以下俳優本人の名前で)
都内のお高いマンションに帰宅すると、
黒のスリップ姿の女(浜田ゆう子)が酔っ払ってソファーに・・・
絡みまくられキスされても正気を失わずに、
田宮はハイヤーを呼んで女を帰す。
 
就寝している所を刑事にたたき起こされ、
田宮が送り返した女がハイヤーの中で死亡したことを知る。
女の飲んだブランデーに毒が入っていたのだが、
そのブランデーは田宮の親友が好物の銘柄だった。
部屋は離婚秒読みのその親友に貸したりもしていて、
演ずるは川崎敬三。
どうやら死んだ女は田宮ではなく
その親友が部屋にいると思って部屋で待ち伏せしたようで・・・
 
川崎は本当は奥方にぞっこんであるが、
奥方は自分に気持ちはないと解っていて自暴自棄で
ほぼ別居状態。
川崎の美人妻を演ずるは若尾文子。
のっけから
実は若尾は田宮が好きで田宮は若尾が好きで・・・と、
観客に解り易く見せてくれる。
二人が良い雰囲気になると必ずお手伝いさんが
「奥様~!」と呼びに来るので思わず笑ってしまう!
(・∀・)ニヤニヤ
 
 
やたら人が死んでゆくのに、
結構笑い仕立て!?で物語は進んでゆく。
スピーディな展開というかやたら慌しい。
気をつけてないと誰が誰やら解らなくなる(☆。☆)
 
 
江波杏子様のキャピっとした美大生がツボ。
お顔立ちは、
ソフィアローレンというかオードリーヘップバーンというか
はたまた篠原涼子というか・・・
たまりません( ̄m ̄〃)
江波様も田宮に迫りまくり、
しっかと唇を奪っておりますキスマーク
拒否しつつも、
がっつり貰うものは貰って拒否る田宮爆  笑
 
 
「大映男優特集」は
東京では角川シネマ新宿でもやるけれど、
この作品は入っていませんでした。
確かに?田宮二郎主演で出番も格段に差はあるけれど、
「天然な有閑マダムの愛、そして影」
という、若尾様あっての映画だし。
 
 
DVDとか出ていないけど、また観る機会はあるはず。
好みはあると思うけど、私は面白く観ました( ̄ー☆
 
 
 
冒頭で女が飲んでいた毒入りのブランデーは、
私が小さい頃にバーテンダーであった親父が
持って帰って来た事のある見覚えあるラベルでありました!
銘柄読まなかったんだけど・・・
なんていうブランドだったんだろう!?
 
 
いつか
飲んでみたいものです。
毒が入っていないバージョンで!
 
 
 神保町シアターでは
今回サイレント作品は二本だけ。
私は5月公演でご一緒する
神崎えりさんと
一時帰国されている
松村牧亜さんの回を観に行きます🎵