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辨理士の加須の通信制大学のすゝめ

理系出身の弁理士が、イチから法律を勉強したいと、通信制大学の法学部にチャレンジする話。

試験が終わった後ですが、民法総論のレポートの返却がありました。


評価はA’。初めてレポートを出したのですが、大体良かったみたいで安心しました。ただ、引用の仕方が悪いみたいで、引用の項目(「参考文献を十分に利用している」と「参考文献の引用や記載方法が正確である」)のところはDでした。


参考文献自体はそこそこ集めましたので、十分利用できていないというのは形式面なのでしょうね。手書きのコメントで「引用は適切に」と書かれています。次から気をつけなければ。


参考文献ですが、テキスト以外は、基本書と呼ばれるものを参照しました。例えば内田民法とかそういった類です。民法自体は簡単なものから良く分からない「時効」だけに特化したような本などがありますが、見て使えそうなら使う感じでした。そして、テキストや基本書で触れられている判例はかならず原文に触れるよう裁判所のページでダウンロードしています。裁判所のページでは手に入らない大審院判決なんかも図書館で調べて原文にあたるようにしました。


そうやっているうちに、テキスト読んだだけではよく分からない部分も、いろいろな文献で異なった書きぶりをされているので理解がしやすかったのかなと思います。とはいえ、大審院判決まではやりすぎかもしれませんけれども(笑).。


あとは、自分の意見をもっと書いていいということでした。「自分なりの論旨」の部分がB。


レポートを見直してみると、どうしても最高裁判例の結論が自分の結論になってしまって、確かに「自分の」意見はそれほど書いていないのです。


これも弁理士試験の弊害かなと苦笑したのですが、というのも、弁理士試験の受験を始めた頃は、知らない判例もありましたし、「法律の試験だから、条文・判例に照らしてどんな主張でも良いはず」みたいなノリで論文書いていたのですが、良い点はつきませんでした。本試験では違うのかもしれませんが(同じような答案ばかりだと試験委員の苦言もあったらしい)、イワユル受験予備校的なところのスタンスは「あなたの意見なんか聞いていません」的なものなので、一生懸命勉強すればするほどコピペ能力が高まるわけで、まあ言い訳ですよ(笑)。


実際受験テクニック的なところで「大樹理論」というのもあって、「みんなが書くものは落とさず書く、みんなが間違う論点は間違えても失点にならない」ということで、みんなが最高裁判例を結論で持ってくるなら「そうしておけば安全」ということになりますよね。受験機関としては受かってもらうテクニックとしてそう教えざるを得ないですので別に否定するつもりはありません。


言い訳ついでに、例えば、商標の判例でリノ事件という有名なものがありますが、普通に商標について勉強しただけではあの結論にはとてもたどり着かないという判例です。裏をとっていませんが、当時改造したCPUをパチスロ機に取り付けることについて取り締まる法律が無かったので商標権侵害ということにして刑事罰の対象としたという話らしいです。この判例を知らないと、「機器の流通に直接関係無い、機器の内部の部品に付した商標について商標権侵害?何言ってんの?」という感じになってしまいます。


かといって、「何言ってんの?」という趣旨で書いてしまうと先ほど言った大樹的には「点にならない」ですので受験対策として、最高裁判例を書ける程度にコンパクトにして丸暗記という勉強をひたすらすることになり、「コピペがうまい」と評される弁理士が出来上がるわけです(苦笑)。


ともかく、慶應通信のレポートについては自分の意見を言う方が良いみたいなので、ちょっとずつ自分を出していけると良いかなと、書いてて恥ずかしくなるコメントでしめくくります(笑)。