All of Wizardryってナンだ? | ベニー松山Blog

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最近譲り受けた洋書なんですけど、これです。

 

All of Wizardry

 

ほうほう。なんか似たタイトルの本知ってます。

中を覗いてみると……

 

 

えっ。『ウィザードリィのすべて』が翻訳されてる……そしてフロストジャイアントはちゃんとNES版のデザインに変更されてる。

 

 

データまとめページもまんまです。そして……

 

 

高橋政輝氏のイラストも堂々と使われております。なんという海賊本! さながら公認私掠船が如し。

んんん? ちょっと待ってください……?

 

 

ライセンスされとる! 私も高橋も! 聞いてないよ? もちろん報酬もらってません!

 

担当編集者だった平林久和氏もこの本のことは御存知なく、どうやら平林さんがJicc出版局(現・宝島社)を退社されて独立して以降に出版されたものであるようです。

 

と言うことは、ファミコン必勝本初代編集長のI氏が許諾した可能性が高い。

 

いやーこのIさん、面白い人ではあったんですがちょっと天然(?)過ぎると言うか。私が19歳でライターを始めた当初「編集バイトに書かせた記事の原稿料、会社の規定で雇ってるヤツには払えないんでお前の口座に振り込んだから。引き出して渡してやってくれや。迷惑はかけないからさ」と頼まれ、まだ確定申告もしたことのない無知な私は言われるがままに渡すということが数回あったのですが、これ税金全部引っ被らされていました。『風よ。龍に届いているか』も製本サンプルとまったく違う本になっていたりと、Iさんにはずいぶんと鍛えられたものです。おかげさまで契約書は隅から隅まで精読するようになりました。

 

さて、話は変わっていよいよ『Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord』のリメイク版が発売になりました。遭遇したモンスターが記録されていく図鑑機能があり、ここの解説テキストを私が担当しています。当初『ウィザードリィのすべて』の記述を載せたいというオファーをもらったのですが、せっかくなら本作に合わせてきちんとリライトすることにしました。是非プレイしてみてください。

 

何よりね、こちらはちゃんと対価がいただけるのがうれしい。『All of Wizardry』の存在を知った直後だからなおさらですよ! ひっさしぶりのブログ更新でした!