言ったのに伝わらない?! | ◆弁塾◆話し方で人生を変える!≪毎日更新塾長日記≫◆

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思ったことをコトバに置き換える作業がエンコード(encoding)です。脳の中に蓄積された膨大な言語データの中から特定の(specific)コトバを選び出し、それらを組み合わせて音声として発する。これがが行っている発話のプロセスです。

 

思ったとを素直に表現した。だから思いは伝わったはず。それでも相手の表情や仕草に違和感を覚えることがあります。相手の顔を見る。ジッと見てみる。やはり“何か変だ”。こう感じたら間違いなく“何か変”なのです。

 

伝わったはずの思いは、アナタが意図したこととは異なるカタチで相手に伝達される。このことに気づかないまま会話を続行すると厄介なことになります。

“忙しいんでしょう?”
“それほどでもないけど”。
“忙しかったらわざわざ見送ってくれなくてもいいわよ”。
“えっ。それって見送るなっていうことか?”。
“そんなことないわよ”。
“だってそうだろう。変じゃん。なんでそんなこと言うんだよ”。
“なに怒ってるの”。
“怒ってなんかないよ”。
“怒ってるじゃない”。
“忙しいのにせっかく見送るって言ってるのに”。
“やっぱり忙しいんでしょう”。
“忙しくないって”。
“バカみたい”。
“ふざけるな!”。

喧嘩になってしまいましたね。アナタは忙しいであろう相手を気遣ってみた。でも選んだコトバとタイミングが悪かった。愛情溢れるアナタの真心は歪曲(distorted)して相手に伝わってしまったのです。相手にも非はあります。アナタのコトバの裏に隠された真心(intent)を読み取ることなく“見送るなっていうことか”と発話してしまったためです。喧嘩モードのスイッチをオンにしてしまいましたね。

 

コトバだけがひとり歩きし始めると実に厄介です。お互いが思いもしない険悪な方向へとどんどん導かれてしまうからです。