窯を焚いた後の余熱で焼き芋をするとき、窯の温度が350℃から250℃になったのを見計らって焚口から、これまで、芋を投げ入れていたが、焼けたはずなのに取り出せなくて真っ黒い炭になってしまうことが時々あった。

 

 粘土で箱状の入れ物を作り素焼きして引き出しを作ってみようなどと考えていたが、ふと、使ってないツクを見てこれを利用したらどうだ!と、いう声が聞こえた。

 

 このツクの接着をどうやるのか・・・。錆びないステンレスの針金を使えという声が亦、聞こえた。太さ1mmの其れを使うことにした。荷締める?それよりツクにガラスドリルで穴を開け、縫うようにしろ・・・?。ドリルで開けた、その穴を利用して2つのツクを縫って縛った。形状はU字溝の様になった。ステンレスの針金で引き出すための取っ手も付けた

 

 

これは完全に焚口に差し込む引き出しだと思った。

 

 

 即、ジャガイモを焼いてみようかと農協へ買いに行くと、まだ薩摩芋を売っていた。ヤッパリ焼き芋は、薩摩芋だね・・・一袋買ってきた。

 薩摩芋を袋から出し洗ってから、ツクの間にのせて焚口に差し込んだ。

 

 

温度は320℃だった。30分以上1時間未満で上手く焼けそうだと思った。時間つぶしに、窯の焚き口付近を掃除した。おおよそ片付いたので時計を見ると52分経っていた。ちょうどよい頃合だと思って、取っ手を引いて芋を取り出した。

 

 

 

具合いよく焼けていると思った。一口齧ってみると寒い冬のさなかに食べたほうがおいしいと思った。しかし、この味は焼きジャガイモより勝っているぅ・・・。

 

U字香の