今回の万福窯「怜南」での薪本焼きは自分の作品を焼くために計画していたが、急遽、陶芸教室の作品を焼くことに変更した。サヤには自分の作品を詰めて窯入れが既に終了していたが、陶芸教室の焼成は、最近、自作窯「美土里」でマンネリズムになっていたのでちょっと反省することにした。窯に詰めた自作を取り出した。」そして、それに代えて生徒作品に詰め直した。

 

 焼き上がって2日経って、窯出しを始めてみるとカーボンランダムの棚板の上に並べた自作は容易く取り出せたが、生徒の作品は2段に積んだサヤが接着してしまっていた。生徒作品を壊してしまうのではないかと窯出しを焦ってしまった。全て詰めた作品を取り出した後、サヤの上のカーボンランダムの棚板は接着してなかったので取り除いて、上のサヤの作品だけ出した。それから慎重に2つ接着してしまったサヤを取りだした。それは重かった。それで膝をついてゆっくり渾身の力を集中して窯の外へ提げ出した。

 

 

 さて、全ての作品を点検してから生徒の作品を棚の上に並べた。それらの作品は還元が掛っていて、いつも美土里の酸化で焼く作品とは趣が違っていた。ヤン爺、アージン、この迷いながら苦慮して焼いた良さを果たして理解してくれるだろうか・・・・・。