すっかり満たされて、ギザからカイロへ戻るバスの中。

北欧のカップルと会話が弾んだ。

エジプトの魅力について話したような気がする。

そして遺跡は偉大だが、現代のエジプト人はそうでもない、と。

もちろん、胡散臭い輩のことだ。

短い交流だったが、記念にとナイル・ヒルトン前で写真を撮った。

名前すら聞かなかったのに。


ホウヤ君たちは、宿を後にして南下していた。

僕は、もう1泊だけカイロにいようと思った。

ラムセス中央駅で、切符の買い方も一緒に確認しておいた。

外国人窓口があり、簡単だった。

それでも、彼らがいなくなって寂しかった。


ナイル川とピラミッドを見ただけで満足した僕は、

翌日、かつてテーベと呼ばれた街へと移動した。

そうホウヤ君たちを追いかけるかのように。