満月の夜空の下、宿までの道が遠い。
いや、正確にはそう感じるだけだった。
セネガル人の大男が隣を歩いていなかったら、
怖いとかでなく、無理かもしれない。
バマコの真夜中、なぜか街角に人影がちらほら。
なんなんだ奴らは!と、妙に怖いのに、かつ、腹が立つ。
そういえば、夕方のこと。宿のレバノン人のひげおやじが、
部屋に虫除けスプレーを大量に散布してくれた。
親切なんだろうが、強すぎて喉が痛く、しばらく部屋に
入れなかった。
関係ないことを考えて、怖いのを紛らわせようとした。
が、これは後で予知現象となる。
セネガル人は、(なぜか彼の名前だけは、思い出せない)
アフリカ音楽の生演奏で満悦の僕にむかって、
「アフリカはいいだろう~?」と何度も同意を求めた。